松任谷由実、36回目の苗場プリンス 恒例の『SURF&SNOW in Naeba Vol.36』今年も開幕
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松任谷由実
2月5日(金)、新潟・苗場プリンスホテルにて、松任谷由実が冬の風物詩、毎年恒例のリゾートライブ『SURF&SNOW in Naeba Vol.36』をスタートさせた。1981年から開催された冬のリゾートコンサートも今年で36回目。女性ソロアーティストで同一の場所でコンサートを行なうNO.1アーティストの記録も更新中だ。2月5日から17日まで全8公演を行い、今回の全動員数は10,800人。今回の苗場公演を含む総動員数は318,000人、全公演数は257公演となる。
毎年、新旧の代表曲からマニアックな曲まで毎回のテーマに沿った選曲と、ユーミンならではの衣装が注目の苗場公演だが、今年のショーのテーマは「デニム」。デニムそのものというよりも、デニムという歴史的文化の様々な面を、楽曲を中心に構成されたショーとなっている。
松任谷由実 撮影=菊地英二
オープニングはデニム発祥の開拓時代を思わせるカウガールイスタイルの衣装で登場。パープルのハットにフリンジのベージュのブーツにショートパンツスタイルで、「Cowgirl Blues」(97年発売28thアルバム「Cowgirl Dreamin’」収録曲)では、華麗な鞭さばきのパフォーマンスを披露する。続いてフラワーチルドレンの時代を思わせるベルボトムのデニムの衣装では、リリース当時の97年、自由をテーマに、同性愛のカミングアウトをモーチフにした画期的楽曲として注目を浴びたシングル「告白」や、シングル売上げでは自身最大ミリオンセラーの「真夏の夜の夢」(93年発売シングル)で盛り上げた。
途中、苗場恒例のリクエストコーナーを挟み、後半へ。前半からは一転、時は未来。アナログ盤のヘッドアクセサリーにシルバーのスペーシーなドレスで登場。テーマのデニムとは真逆の世界観の衣装の中にも、ヴィンテージデニムのディティールの様なバックポケットの隠しステッチが施されている。また、ヘッドアクセサリーのアナログ盤は78年6thアルバム「流線型‘80」のアナログ盤そのものを加工し制作されたもの。過去の芸術がその形を変えて、新たな価値観を生み出したアイコンのようにポイントとなっている。
松任谷由実 撮影=菊地英二
「Babies are Popstars」(2013年発売37th アルバム「POP CLASSICO」収録曲)、「守ってあげたい」(81年発売17thシングル)、等を歌い、そして苗場では欠かせない大定番曲、「BLIZZARD」(84年発売16thアルバム「NO SIDE」収録曲)で本編を締めくくった。
アンコールでは、昨年秋公開された、映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』の主題歌である最新曲「気づかず過ぎた初恋」を苗場初披露。リクエストコーナー含む本編、アンコール含め約2時間半のステージを繰り広げた。
松任谷由実は、今年秋に通算38枚目のオリジナルアルバムを発表する予定。2013年11月20日に37th アルバム『POP CLASSICO』より約3年振りの新作となり、この苗場公演終了後、本格的に制作活動に入るとのことだ。日本のPOPS史上に数々の歴史を残してきた、ユーミンの最新作に期待したい。
SURF&SNOW in Naeba Vol.36
会場:苗場プリンス ブリザーディウム