東京芸術劇場コンサートオペラ vol.3 サン=サーンス《サムソンとデリラ》(演奏会形式)
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「サムソンとデリラ」の面々
理想的なキャスティングで贈るフランス・オペラの傑作
バルトーク《青ひげ公の城》、ヴェルディ《ドン・カルロス》(フランス語 全5幕版・日本初演)東京芸術劇場コンサートオペラ vol.3 サン=サーンス《サムソンとデリラ》(演奏会形式)東京芸術劇場コンサートオペラ vol.3 サン=サーンス《サムソンとデリラ》(演奏会形式)に続く、『東京芸術劇場コンサートオペラ』第3弾は、サン=サーンスの《サムソンとデリラ》(演奏会形式)。フランスを代表する名作オペラの一つだ。ヘブライ人の怪力の英雄サムソンはペリシテ人の美女デリラに誘惑され、捕らえられ、力の源である髪の毛を切られる。力を失い盲目にさせられたサムソンは、ペリシテの神殿に連れて来られるが、神に祈りを捧げることによって最後に怪力を取り戻し、柱を倒して、神殿を崩壊させる。デリラの〈春は目覚めて〉や〈あなたの声に心は開く〉などのアリア、あるいは、オーケストラによるバッカナールなど、聴きどころ満載の名作である。
サムソンを歌うロザリオ・ラ・スピナはオーストラリア出身。スカラ座などイタリアの主要歌劇場で活躍。2013年の東京芸術劇場シアターオペラ《カルメン》では、ホセを歌っている。デリラはミリヤーナ・ニコリッチ。セルビア出身の彼女は、スカラ座などで活躍し、15年に《アンナ・ボレーナ》のジョヴァンナを歌ってメトロポリタン歌劇場にデビュー。そのほか、妻屋秀和、甲斐栄次郎、ジョン・ハオらの低音陣も充実。指揮は第2弾の《ドン・カルロス》を成功に導いた佐藤正浩。東京芸術大学、ジュリアード音楽院で学び、サンフランシスコ歌劇場やリヨン国立歌劇場でキャリアを積んだ、注目のオペラ指揮者だ。管弦楽は首都圏のプロ・オーケストラの奏者を中心に編成されている「ザ・オペラ・バンド」。
文:山田治生
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年2月号から)
東京芸術劇場コンサートオペラ vol.3 サン=サーンス《サムソンとデリラ》(演奏会形式)
2/20(土)15:00
東京芸術劇場 コンサートホール
問合わせ:東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296
http://www.geigeki.jp