【コラム】ボードゲームに恋して~ ROUND:3
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(C) Dear Spiele
「ボードゲームを買っちゃおう!」
#1 メビウスゲームズ
「ボードゲームは遊ぶもの」
そう思っていた時代がワタシにもありました......
なんて言うと、各方面から総ツッコミを喰らいそうですが!ボードゲームの世界は「遊ぶ」だけではありません。今日はそんなお話。
まあ、言ってしまえばボードゲームに限らず、大抵、趣味の世界には次に挙げる「マニア三大欲求」というものがあると考えています。
1.遊ぶ(使う)
2.知る
3.集める(買う)
どんな趣味でも大抵は当てはまりますよね?
車いぢりでも、盆栽いぢりでも、キノコい......収集でも、この三大欲求がパワーの源!
楽しい趣味ライフを支える強欲=燃料が必要不可欠です。
かくいうボードゲーマーも、多分に漏れず「遊ぶ」、「知る」はもちろん「集める(買う)」が暴走して生活空間よりボードゲーム置き場の方が場所を食っている!?なんて方も少なくありません。
もう集め始めるときりがなくてスペースのみならず生活費も切り詰めてボードゲーム買うし時間も惜しまずボードゲーム会に毎週末朝から晩まで出かけるし帰ってきたらゲームを開封して収納に励むしそれを部屋の空きスペース見つけては積んで積んでひとつ積んでは母のためふたつ積んでは父のため積んで笑って落ち着いて挙句地震の恐怖に怯えて地震速報があったら真っ先に部屋のボードゲームが崩れていないか心配したりとにもかくにもボードゲーム買う買うボードゲームツムツムツムツムツ......
はっ!?
すいません。取り乱しました。
そんなディープな話は、なんだかワタシ自身の心にナイフを突き立てる行為に思えるので今回は置いておいて......取りあえず、少しボードゲームに慣れ親しんだ方が「さて、自分でもゲームを買ってみようかな?」と思ったときにどこに買いに行けばよいのか?という話を、ショップの紹介を交えてやってみようという企画が今回の「ボードゲームを買っちゃおう!」の趣旨です。
ふぅ......やっと本題に入れそうです。
創業22年 老舗にして不動のセンター「メビウスゲームズ」
なんかAKBのプロフィールみたいな見出しになってしまいましたが(笑)
こういう表現がパッと出てきたのでご容赦を。(ちなみにあまりAKB知りませんすいません)
ボードゲームを実際に「買う」だけであれば、恐らく今回紹介する「メビウスゲームズ」より、品揃えが豊富だったり、地理的に好条件だったりで「買いやすい」店舗は他にあるかもしれません。
が!しかし!
それでも尚、まずはここから!ボードゲームを買ううえで知っておいて欲しい店舗筆頭として、「メビウスゲームズ」をご紹介したいと思います。
メビウスゲームズは、JR中央総武線「水道橋駅」の東口から徒歩2~3分の場所に位置し、目の前に東京ドームが見える場所で営業されています。
小売店業のみならず「ディストリビューター(卸売業)」として業界の中核を担っているメビウスゲームズ。ドイツの大手メーカーを一手に担う代理店であり、自動車で例えるなら、トヨタもホンダも日産も、マツダもスバルもスズキもダイハツも扱っている......そんな感じのスーパーディストリビューターなんです。
故に、店内で扱っているゲームはほぼ自社で卸しているゲームになりますが、そうそうたるゲームが並んでいます。
店内は自社流通品を中心にボードゲームがずらり (C) Dear Spiele
なぜ、メビウスゲームズを真っ先に紹介しなければならないと思ったか?
日本国内のボードゲームプレイヤーが手にするゲームの多くは、このメビウスゲームズが窓口となってドイツから輸入したゲームなんじゃあないかな?と考えられるからです。
前回紹介した「ハゲタカのえじき」然り、「ごきぶりポーカー」や「コロレット」といったカンタンな小箱のゲームから、「カルカソンヌ」や「エルグランデ」といった比較的大きな箱の難しめなゲームまで、メビウスゲームズはドイツのボードゲームを日本のユーザへ届ける窓口となっています。
あなたの買ったゲーム、和訳ルールにメビウスゲームズのロゴが入っていませんか?
ウチのゲームには結構~な割合でロゴ、入ってます!
ドイツゲームはお客さんに教えてもらったんです
そんなメビウスゲームズも、「最初は”なんとなく”始めたんですよ」と店主の「メビウスおやじ」こと能勢良太さんはおっしゃいます。
能勢さん曰く「当時、脱サラしてとにかく何か始めなきゃいけない......と思って、実は何をしようとかはあまり考えていなくて(笑)思いつきでゲームとパズルのお店に行き着きました」とのこと。「実はゲームもパズルも凄い好きで始めたというわけではないんですよ」との能勢さんの言葉に驚いていると、能勢さんは創業に至る想いを当時の時代背景を交えて話してくれました。
メビウスおやじ(左)とメビウスママ(右)いつも笑顔で出迎えてくれます (C) Dear Spiele
「ボードゲームが趣味です」と言ったところで、今ではマイナスイメージがあるとしてもせいぜい「ニッチなインドア趣味」程度だと思いますが、20年前は「暗い」というかなりのマイナスイメージを感じていたという能勢さん。その風潮への反発心からメビウスゲームズが生まれたという話はとても面白いなぁと。バブル景気がなければ、今のボードゲームシーンは無かったかもしれない?!......なんて書くとちょっと違うニュアンスで受け取られてしまいそうですが(笑)
全くの素人から始めたゲームショップ......右も左も分からないなか、助けてくれたのはお客さんだと、能勢さんは満面の笑みで語ります。この謙虚さというか物腰の柔らかさが非常に魅力的で、私はついついお話するためにお店に通ってしまうんです。この雰囲気、私の拙い文章で上手く伝えられると良いのですが......なかなか難しい(笑)
いつもニコニコ、アットホームなメビウスゲームズ
メビウスゲームズでも最近は客層が変わってきていて、最近始めたといった若いお客さんが増え、ライトな小箱系のゲームがよく売れているとのこと。店内はどんな層にもレコメンドできるように、比較的マニア向けのゲームとライト層向け、あるいは子供向けの棚を分けていたり、ゲームボードを天井から吊るすなどディスプレイも工夫されているのが素晴らしい。
天井からはゲームのサンプルが吊り下げられている工夫も (C) Dear Spiele
店内にはメビウスママさんのアイディアで、都内のゲーム会情報も店内に掲示されていたり、オススメゲームの冊子配布や売れ筋ゲームの掲示等々。全てにおいて「ゲームを楽しんで貰いたい」という心遣いが伺えます。
店内にはゲームのランキングや、20周年イベントの集合写真が......筆者もコッソリ写っています(笑) (C) Dear Spiele
他にも、ドイツの有名ゲームデザイナー「ライナー・クニツィア氏」から創業20周年記念時に贈られた「鳩時計」なども。これはここでしか見られません!非常にレアモノです!......ちょっとした観光スポットとしていかがでしょう?(笑)
ドイツのゲームデザイナー「ライナー・クニツィア氏」より贈られた鳩時計 (C) Dear Spiele
メビウスおやじさんも、メビウスママさんも、伺うといつもニコやかな笑顔で出迎えてくれるメビウスゲームズ。和やかでアットホームな雰囲気は、いわば反則級で、ついつい話し込んでしまい......いつも長居してしまいます。
お目当てのゲームがあるときは勿論、ふらっと寄ってお話を伺うだけでもとても楽しめるお店なので(なんて言ったら怒られちゃうかも......)是非、ボードゲーマーの三大欲求「購買欲」に目覚めたら!ボードゲーマーの第一歩として訪れてみてはいかがでしょうか?
楽しい楽しい積みゲ......ボードゲームライフの入り口として最適だと思いますよ!
See You :-)