新生MY FIRST STORY、2016年初ライヴ@O-EAST ここから再び綴られはじめる物語

レポート
2016.3.14
MY FIRST STORY  Photo by Kohei Suzuki

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MY FIRST STORY presents HIGHEST LIFE PARTY VOL.5 2016.3.10 TSUTAYA O-EAST

3月10日、東京・渋谷TSUTAYA O-EAST。この夜はMY FIRST STORY(以下、マイファス)にとって2016年初となるライヴであり、何よりも、昨年末をもってSho(Gt)がライヴ活動を休止し、さらにMasack(Dr)がバンドを脱退、新たなドラマーとしてKid'z(キッド)が加入しての初ライヴという、あまりに大きな意味を持つステージだった。だが、結論から言ってしまえば、この日のライヴは、たくさんの思いや不安をひっくるめてなお、マイファスというバンドが持つ可能性の大きさが際立つものになっていた。

開演時刻を迎え、夜明けを思わせるようなブルーのライトの中、まずステージに現れたのは、なんと新メンバーであるKid'zひとりだ。目もくらむようなフラッシュの中、堰を切ったように爆音のドラムソロが弾けると、絶叫に近い歓声が上がり、フロアにはのっけからクラウドサーファーが続出し、鬼気迫るドラミングに呼応するように、盛大なハンドクラップが起きる。続いてNob(Ba)がインしゴツいグルーヴを加え、Teru(Gt)もつんざくようなフレーズを重ね合わせる。そして、いよいよHiro(Vo)が現れ、マイクを握りしめ挑むようにフロアを見据えたかと思うと、「久しぶりだなO-EAST!」という叫びとともに、開幕ナンバー「Second Limit」が鳴り響いた。続く「Calling you」でも、メンバーはアイコンタクトを取り、フロアを挑発しながら、怒涛のプレイを展開する。この時点で、筆者がいた2階席まで熱が充満し、メモを取る手に汗がにじみ、酸素が薄くなったような感覚さえ覚えるほどだった。

そんな開戦パートを終え、息を切らしながら、Hiroが話し始めた。
「今年初めてだし、伝えたいことがたくさんあるので、久しぶりに喋ってもいいですか?」と、言葉を探すように、噛み締めるように、ゆっくりと。

「まず、ごめんね。(メンバー脱退と新加入が)突然の発表になっちゃって。でも、今日は本当に、なにか隠したりするのが嫌だったので、ありのまま、全部話そうと思います。今回、こんな突然な発表になっちゃったけど、別に俺らが仲悪くなったわけでも、あいつ(Masack)がマイファス嫌いになったわけでもなくて。本当に、去年くらいからずっと、何回も出てた話で……年末に話し合って決めました。もちろんShoも入れて。それでも、正直納得できなくて。最後の話し合いでも……俺はあいつに最後に聞いたけど、あいつの答えは変わりませんでした。多分、その時初めて、俺の中にすっと入ってきて、納得できたんだと思う。ただ、なんで最後のライブをしなかったかっていうと、あいつはShoみたいに活動休止ではないからさ。新しい道を進むってなってる以上、最後のライヴなんてやるべきじゃないと、俺は思ったんだよね。あいつはここで終わるわけじゃないからさ。だから、あいつが新しく選んだ道も、新しくなった俺ら4人のMY FIRST STORYも、ここにいる全員に受け入れてもらえたら嬉しいです。本当に、俺らがたとえどうなったって、今日ここに来てくれているみんなが、一人ひとりがいれば、俺らっていう物語は絶対に終わらないから」

その言葉に続けて、Kid'zが話し始める。
「今日は来てくれて本当にありがとうございます。みんな思うことはいろいろあると思うんやけど、今日から新生MY FIRST STORYの一員として、ドラムを、全身全霊でブッ叩いていくんで応援よろしくお願いします!」

2人の言葉に、フロアからは大きな歓声と、4人の名を叫ぶ声が上がった。
Hiro「これから俺らこの4人で進んでいくからさ、一緒に、支えて進んでいってくれませんかO-EAST。俺らの思い伝わったよね? Kid’zの思い伝わったよね? だから今日だけはさ、『HIGHEST LIFE PARTY』じゃなくて、新生MY FIRST STORYを祝うパーティとして一緒に楽しみたいんですけど、いけますかO-EAST!」
おそらく、この会場にいる誰の胸にもあったであろう一抹の不安を、圧倒的な音の説得力と、まっすぐな言葉で払拭したら、ここからはただ全力で命を燃焼させるパーティの始まりだ。

MY FIRST STORY  Photo by Kohei Suzuki

MY FIRST STORY  Photo by Kohei Suzuki

感傷の余韻を振り払うようにHiroがシャウトした「最終回STORY」ではシンガロングが巻き起こり、続いての「Black Rail」ではNobが最前列のオーディエンスとタッチを交わすなど、観客とのコミュニケーションもあうんの呼吸だ。一方、上手サイドではTeruがギターをぶん回しながらの大暴れ……と、すでに針はリミットを振り切ってオーバーヒートの様相を呈している。楽曲と楽曲の繋ぎも、ほぼノータイム。HIroが「暴れろ!」と吠えれば波のようにモッシュが起き、Teruがギターを高々と掲げれば観客も拳で応える。歌声もアンサンブルも歓声も、すべてが混ざり合い、やがてそれは大きなうねりとなって、ただひと言「これがマイファスの音楽だ」としか表現しようのない、強烈なエネルギーの塊になっていく。

ライブでは、Kid’zのドラムが全体を牽引するような新曲も披露されたのだが、新曲とは思えぬ客席との一体感に、ここでも彼らのサウンドの芯の強さを見せつけられた。さらに、Hiroが「あいつが初めて作った曲を、あいつのギターでやります」とアコースティックギターを手に「Take it Back!!」を弾き語ると、フロアには目頭を押さえるファンの姿も。メンバーズクラブ「STORYTELLER」のアンケートで1位になり、メンバーも「まさかこの曲が」と笑った「Love Letter」もアコースティックスタイルで届けられ、あたたかい拍手が送られた。

激しいだけではない、歌心と大きな包容力を見せた中盤ブロックを終えての後半は、「この辺で一緒に身体を動かしませんかO-EAST!?」とHiroがアジテートしての「Someday」から一転、再びフロアを興奮の坩堝へと叩き込む展開に。Teruがドラム台に駆け上がり、拳でシンバルをひとつ打ち鳴らしてKid’zと笑い合ったかと思えば、Hiroは「歌ってくれ!」とマイクを客席に向かって掲げる。Nobも、「もっと!」と叫びながら、両足を大きく開いた低いポジションでスラッピーにサウンドを彩ってみせる。「まだまだこんなモンじゃ収まんねぇんだよ!」と、「失踪FLAME」「monologue」「虚言NEUROSE」と次々に叩きつけていく4人。まるで、一瞬でも音が止む時間が耐えられないとばかりに、ひたすらにひたむきに――。

「今日は本当にありがとうございました。最高に楽しいよO-EAST。今までもさ、いろんなことがあって、いろんな壁にぶつかって……そのたび乗り越えて今ここがあると思うけど……俺らだってそうなんだよ。でもまだ、こんなところじゃ終われないから。東京ドームの景色見るまで終われないからさぁ! 一緒に進んでくれるよな?」

Hiroがそう叫んでの本編ラストは、「不可逆リプレイス」。戻らない過去を憂うのではなく、それを抱きしめて、未来へと突き進む意志が結晶化したブライトなナンバーだ。そう、Masackが脱退しても、その熱はすでにマイファスの遺伝子に刻まれているし、たとえいまShoがステージに立っていなくても、彼の音は楽曲に刻み込まれている。だからこそ、アンコールでは「ALONE」が歌われなければならなかったのだろう。。すべての事柄が意味を持って繋がり、ひとつの線になる。過去なくして、現在はない。マイファスの物語は、いつだって、昨日を越えた今日この瞬間から、新しくスタートしていく。

2016年夏にはニューアルバムがリリースされることが発表され、さらに全国47都道府県ツアーも決定。4人のストーリーを目撃し語るのは、他の誰でもない、あなたの役割だ。


レポート・文=矢野裕也

MY FIRST STORY  Photo by Kohei Suzuki

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セットリスト
MY FIRST STORY presents HIGHEST LIFE PARTY VOL.5 2016.3.10 TSUTAYA O-EAST

01.Second Limit
02.Calling you 
03.最終回STORY
04.Black Rail
05.Zero Gravity
06.ROOM
07.新曲
08.CHiLD-error-
09.Take it Back!!(Acoustic)
10.Love Letter
11.「花」 -0714-
12.Someday
13.失踪FLAME
14.monologue
15.虚言NEUROSE
16.The Story Is My Life
17.Fake
18.モノクロエフェクター
19.不可逆リプレイス
[ENCORE]
20.ALONE
 

 

ツアー情報
『We're Just Waiting 4 You Tour 2016』

6月30日(木) 東京 渋谷 TSUTAYA O-WEST
7月10日(日) 沖縄 桜坂セントラル
7月13日(水) 鹿児島 SR HALL
7月14日 (木) 宮崎 SR BOX
7月16日 (土) 大分 DRUM Be-0
7月17日 (日) 熊本 B.9 V2
7月18日 (月祝) 長崎 DRUM Be-7
7月21日 (木) 福岡 DRUM Be-1
7月23日 (土) 佐賀 GEILS
7月24日 (日) 山口 周南LIVE rise
7月26日 (火) 広島 セカンド・クラッチ
7月28日 (木) 岡山 CRAZYMAMA 2nd Room
7月30日 (土) 鳥取 米子 laughs
7月31日 (日) 島根 松江 canova
8月3日 (水) 群馬 前橋 DYVER
8月4日 (木) 埼玉 HEAVEN'S ROCK 熊谷VJ-1
8月9日 (火) 栃木 HEAVEN'S ROCK 宇都宮VJ-2
8月10日 (水) 茨城 水戸ライトハウス
8月17日 (水) 千葉  千葉LOOK
8月18日 (木) 神奈川 横浜 F.A.D
8月26日 (金) 滋賀 U☆STONE
8月27日 (土) 奈良 NEVERLAND
8月28日 (日) 和歌山 CLUB GATE
8月30日 (火) 神戸 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
9月2日  (金) 福井 CHOP
9月3日  (土) 石川 金沢 vanvan V4
9月4日  (日) 富山 MAIRO
9月6日  (火) 新潟 GOLDENPIGS RED STAGE
9月8日 (木) 長野 松本 ALECX
9月9日 (金) 山梨 甲府 KAZOO HALL
9月18日 (日) 青森 Quarter
9月19日 (月祝) 秋田 Club SWINDLE
9月21日 (水) 宮城 仙台 MACANA
9月22日 (木祝) 山形 ミュージック昭和Session
9月24日 (土) 岩手 盛岡 CLUB CHANGE WAVE
9月25日 (日) 福島 郡山 CLUB#9
9月30日 (金) 静岡 浜松 窓枠
10月1日 (土) 岐阜 CLUB ROOTS
10月2日 (日) 三重 松阪 M’AXA
10月4日 (火) 京都 KYOTO MUSE
10月6日 (木) 香川 高松 DIME
10月8日 (土) 高知 X-pt.
10月9日 (日) 愛媛 松山サロンキティ
10月10日 (月祝) 徳島 GRIND HOUSE
10月14日 (金) 大阪 BIGCAT
10月16日 (日) 愛知 名古屋 CLUB QUATTRO
10月22日 (土) 北海道 札幌 PENNY LANE24

 
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