阿部サダヲらが羽生結弦の出演裏話も披露 映画『殿、利息でござる!』宮城先行完成披露プレミア試写会レポート
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3月16日、映画『殿、利息でござる!』のゴールドカーペットセレモニーと宮城先行完成披露プレミア試写会が開催され、主演の阿部サダヲ、瑛太、千葉雄大、中村義洋監督が登壇した。
『殿、利息でござる!』は、『武士の家計簿』で知られる磯田道史氏の近著「無私の日本人」(文春文庫刊)の一編「穀田屋十三郎」を原作とした時代劇。240年ほど前の江戸中期の仙台藩を舞台に、藩の圧政に困窮する宿場町を憂える主人公・穀田屋十三郎こくだや・じゅうざぶろう)ら9人の庶民が、藩に金を貸し利子を全住民に配る「宿場救済計画」のため奔走する姿を描く。
ゴールドカーペットのようす
プレミア試写会では、作品にちなみ銭(ゼニ)色になぞらえた黄金色のカーペットセレモニーが執り行われた。会場には500人以上の観客が詰めかけ、出演者が登場すると割れんばかりの大歓声が起こった。
主人公・穀田屋十三郎を演じた阿部は「本作のイベントを舞台である宮城から始めることができて嬉しい。宮城県の実話を基にした映画なので、宮城の皆さんに一番最初に見ていただけることは嬉しいです」とあいさつ。町一番の(自称)キレ者茶師・菅原屋篤平治(すがわらや とくへいじ)を演じた瑛太は「この映画を見て是非温まっていただきたい。宮城では他の都道府県よりも一週間早く公開されるので、今日鑑賞いただけない方は是非5月7日に見ていただければと思います」とコメントした。
また、町をまとめる千坂仲内(ちさか ちゅうない)を演じた千葉は「地元である宮城で、こんなにも暖かく迎えくださってすごく嬉しい」と、出身地への凱旋を感慨深げに語った。『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』『ポテチ』など宮城が舞台の作品にこだわり続ける中村監督は「3〜4年近く『殿、利息でござる!』のことを考えていて、とても楽しい映画になっているので、是非楽しみにしていてください!」と自信をのぞかせていた。
ゴールドカーペットのようす
続く舞台挨拶では、450席に対して約7000通の応募が殺到。抽選の倍率は15倍にものぼった。阿部は同作が250年前の実話であることに触れ「こんなにかっこいい人たちが実在したんだ……と思いましたね。今日は穀田屋十三郎さんの末裔がご覧になっていただいているとのことで緊張しております(笑)」と明かす。さらに「この映画は『慎み』という日本の良いところがたくさん出ていて、宮城って素敵なところだなと思いました」ともコメント。
阿部サダヲ
瑛太も「演じさせていただいた菅原屋篤平治さんのお墓が宮城県大和町にあり、挨拶しに行ったんですけど、『自由にやってください』と言っていただけている気がしました」と、実話の舞台ならではの思い出を語った。一方、宮城県多賀城市出身の千葉は「宮城出身なのに、こんな話があることを知らなかった。映画を通して知っていただければと思います」とコメント。また、苦労した点を訊かれた中村監督は「表情にこだわって撮影した。お金を出資した9人の方々だけじゃなくって、みんなの表情を大事に撮りました」と撮影を振り返る。
瑛太
千葉雄大
また、阿部は同作でのフィギュアスケート羽生結弦の出演時のエピソードにも触れた。阿部は「当日まで殿様役が誰か知らされていなくって、俳優たちで誰が殿様役なのか予想していたんですけど、宮城出身者ってことで、サンドウィッチマンかなって予想していたんですけど……随分外れてしまいました(笑)それが宮城の思い出です」と裏話を明かし、会場の笑いを誘った。
中村義洋監督
中村監督は「この映画を観ていただいて、何か心に残るものがあれば、ほんのちょっと日本が良くなるんじゃないかなぁと思います。宮城でこの映画爆発しているぞ!っていうニュースを是非とも東京で聞ければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!」と想いを明かし、舞台挨拶を締めくくった。
『殿、利息でござる!』は5月14日(土)全国公開
5月14日(土)公開
原作:磯田道史『無私の日本人』所収「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
出演:阿部サダヲ 瑛太 妻夫木聡 竹内結子 松田龍平 ほか
監督:中村義洋
制作:松竹、東日本放送
製作:「殿、利息でござる!」製作委員会
給:松竹
公式HP:www.tono-gozaru.jp