くるり×キュウソが先輩後輩競演、ヤマサキは“赤い電車”に乗車

レポート
2015.7.25
「ビクターロック祭り番外編 Getting Better Records×Speedstar Records presents MUSIC TAGS vol.3 ~先輩、宜しくお願い致します。~」出演者の集合写真。(撮影:浜野カズシ)

「ビクターロック祭り番外編 Getting Better Records×Speedstar Records presents MUSIC TAGS vol.3 ~先輩、宜しくお願い致します。~」出演者の集合写真。(撮影:浜野カズシ)

ビクターエンタテインメントが企画するライブイベント「ビクターロック祭り番外編 Getting Better Records×Speedstar Records presents MUSIC TAGS vol.3 ~先輩、宜しくお願い致します。~」が7月22、23日に東京・Zepp Tokyoで開催された。この記事ではビクター所属の“先輩バンド”くるりと“後輩バンド”キュウソネコカミ、オープニングアクトのTHE BOYS&GIRLSがライブパフォーマンスを繰り広げた22日の模様をレポートする。

パンツ一丁のカネコトモヤ(Dr)を筆頭に、ステージに登場したTHE BOYS&GIRLS。スポットライトを浴びてギターを弾き始めたワタナベシンゴ(Vo)は「辞めないでよかった。こんなでっかいところでやれるときがくるんだね。キュウソネコカミとくるりより先に歌えるんだね」とメロディに乗せて即興で披露。観客からは拍手と歓声が上がっていた。そしてバンドは「24」「ライク・ア・ローリング・ソング」を前のめりな熱いパフォーマンスで届ける。MCでワタナベは4月にSPEEDSTAR RECORDSからメジャーデビューしたことや、バンドの地元である札幌でキュウソネコカミと対バンしたときのエピソードを語った。くるりについては「くるりって本当にいるんだよ! 今までずっと画面の中とかコンポの中でしか存在してなかったんだよ。いるから楽しみにしてなよ!」と客席に向けてうれしそうに話したあと「楽屋のキュウソネコカミとくるり! 観てて!」と大声で叫ぶ。4人は最後に「ハローグッバイサンキュー」で清々しいシンガロングを響かせた。

ステージに突如現れたキュウソネコカミはその場でリハーサルを開始。「ウィーワーインディーズバンド!!」「良いDJ」が演奏されると、リハーサルにも関わらずファンはモッシュや掛け声で盛り上がった。ヤマサキセイヤ(Vo, G)が「ボイガルよかったなー」としみじみと語ると、ヨコタシンノスケ(Key, Vo)は「“とにかく明るい”カネコくんね」とパンツ一丁姿のカネコをいじり、オーディエンスの笑いを誘う。そのままビクターについて歌った「ビビった」でライブ本編をスタートさせた彼らは、続けて「MEGA SHAKE IT !」「ファントムバイブレーション」「GALAXY」とアッパーチューンを畳み掛けて場内に熱狂の渦を作り出した。

MCでビクターにそうそうたるアーティストが所属していることに触れたヤマサキは「俺らこんなにたくさんの仲間たちと一緒にやってるんやな!」と話す。しかしヨコタから「俺らが一方的に仲間って思ってるだけちゃうん?(笑)」とのツッコミを受けると、THE BOYS&GIRLSに向けて「消えるんやったらボイガルか俺らやからがんばろうぜマジで! 」と叫んで場内を沸かせていた。「DQNなりたい、40代で死にたい」でヤマサキは「ヤンキーこわい」のコール&レスポンスの中、観客の頭上をごろごろと転がる。続く「お願いシェンロン」の曲中には、おなじみの“筋斗雲”ではなく、箱型に制作された“阪急電車”が登場。ヤマサキは“阪急電車”に乗り込み、観客に運ばれながらくるりの「赤い電車」を歌い上げ、オーディエンスから歓声を浴びていた。

トリを飾ったくるりは、岸田繁(Vo, G)の「くるりでございます」という一言から「Time」を演奏。アコースティックギター、ベース、バンジョーが奏でる軽やかなサウンドにジャジーな鍵盤の音色が印象的に鳴り響いた。続いて岸田によるアコースティックギターのカッティングからスタートした楽曲の最中、突然演奏を止めた彼は警備スタッフを呼んで前列にいた具合の悪いファンを助けたのち、「はい、ほかに気持ち悪い方、手挙げて」と呼びかける。そして「吸ってー、吐いてー」と観客に深呼吸を促し、観客が息を吐くと「くっさー!」とジョークを飛ばした。「曲名言わんと演ったけど『ブルー・ラヴァー・ブルー』っていう歌です」と仕切り直して再度演奏を始めた岸田にフロアから大きな拍手が送られた。

MCで岸田が「赤い電車」のカバーを披露したキュウソネコカミについて「ご丁寧にも、曲カバーしてもらって。『赤い電車』の手作り模型みたいなの走らせてもろて」と話すと、佐藤征史(B, Vo)は「あれなんやろ? 阪急か?」と疑問を口にする。すると岸田は「阪急あかんやん。茶色やん。音楽はともかくまだまだやな、その辺は」と冗談交じりに苦言を呈し、場内に笑いを起こしていた。ステージにサポートドラマーのmabanuaが登場したあと、くるりは多様な転調を見せるナンバー「Liberty&Gravity」をアグレッシブにプレイ。シングル曲のオンパレードとなった後半戦では「everybody feels the same」「ばらの花」「東京」が立て続けに披露され、ファンはときにじっくりと、ときに体を揺らし楽曲の世界観を味わっていた。本編ラストの「ロックンロール」では岸田とサポートキーボーディストの野崎泰弘が向かい合って頭を振りながらグルーヴィな演奏を繰り広げた。

オーディエンスからアンコールを受けたくるりは再度ステージに登場。岸田が「1曲だけ演って帰るわ」と述べると客席からブーイングが。すると彼は「俺らは99%の力を使って演奏したけど、残り1%ぽっちで若いキッズたちが大好きな、ぶわって盛り上がる曲を俺らが……やるはずないやろ!」とノリツッコミを入れてオーディエンスを沸かせた。岸田は「まったりして気分が悪くなる曲を聴いて、外の空気をいっぱい吸って、楽しい夏休みを過ごしてください。ありがとう」と語り、この日最後のナンバー「虹」を雄大なアンサンブルで届けた。

ライブ終了後には岸田がTHE BOYS&GIRLSとキュウソネコカミをステージに呼び込み、フロアをバックにした3バンドの記念撮影が行われた。THE BOYS&GIRLSのカネコに対する岸田の「お前ちょっと服着てこいや!」というお叱りを挟みつつ、観客から改めて大きな拍手を浴びた3バンドは手を振ってステージをあとにした。

ビクターロック祭り番外編 Getting Better Records×Speedstar Records presents MUSIC TAGS vol.3 ~先輩、宜しくお願い致します。~
2015年7月22日 Zepp Tokyo セットリスト

THE BOYS&GIRLS

01. 24
02. ライク・ア・ローリング・ソング
03. パレードは続く
04. ハローグッバイサンキュー

キュウソネコカミ

01. ビビった
02. MEGA SHAKE IT !
03. ファントムバイブレーション
04. GALAXY
05. 伝統芸能
06. サブカル女子
07. DQNなりたい、40代で死にたい
08. お願いシェンロン
09. ハッピーポンコツ

くるり

01. Time
02. ブルー・ラヴァー・ブルー BLUE LOVER BLUE
03. ブレーメン BREMEN
04. Liberty&Gravity
05. ハヴェルカ CAFE HAWELKA
06. everybody feels the same
07. ばらの花
08. 東京
09. ロックンロール
<アンコール>
10. 虹

音楽ナタリー
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