みみめめMIMI×fhána、熱演ステージ 夏には恵比寿リキッドルームにてワンマンも発表
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みみめめMIMIのタカオユキ スチール=伊藤麻矢
4月3日、みみめめMIMIによる自主企画イベント“視聴覚アカデミーVol.4”が、渋谷WWWにて開催された。
“視聴覚アカデミー”は、みみめめMIMIと親交があったり、リスペクトするアーティストを招いて行われる対バンライブイベント。4回目となる今回は、fhánaを迎えての開催となったが、最高潮に盛り上がった会場の雰囲気を伝えるレポートが到着した、みみめめMIMIからの新情報も届いたライブの詳細をお送りする。
まずステージに登場したのは、ゲストのfhána。interludeをバックにメンバー4人が登場し、最新シングル「虹を編めたら」で幕開けを飾る。towana(Vo)と佐藤純一(Key/Cho)とユニゾンするBメロでは、ふたりが向い合って息を合わせる。そこから「ワンダーステラ」までの3曲はそれぞれ全部違ったアプローチの楽曲ではあるが、そのいずれもをtowanaのハイトーンボイスが束ね、それぞれ独自の世界を作り上げていた。
fhána スチール=伊藤麻矢
MCではギリギリまで取り組んでいた4月27日発売のアルバム制作の裏側をポロッと語りつつ、「その分フレッシュなものがお届けできる(佐藤)」とまとめていた。
そんな彼らがみみめめMIMIと初めて会ったのは、昨夏のライブイベント“音霊”。だが実は、それ以前にみみめめMIMIのイラスト担当・ちゃもーいとkevin mitsunaga(PC/Sampler)がTwitter上で交流を持っていた、とのエピソードも明かされた。
fhána スチール=伊藤麻矢
ここからfhánaパートは後半戦。A・Bメロでのkevinとyuxuki waga(Gt)のプレイにハネ感が強い「c.a.t.」から始まり、さらに「コメットルシファー ~The Seed and the Sower~」「星屑のインターリュード」とキラーチューンを連発。後者では青の照明の中に、時折星がまたたくような目潰しを用いて夜空を表現しているかのよう。もちろん音の面でも、Dメロのtowanaのハイトーンボイスや1分近い後奏での3人のプレイと、それぞれの見せ場が存分に詰め込まれた大充実の1曲だ。
そしてfhánaパートのラストを飾ったのは、彼らがデビュー前に、ユニット結成後最初に制作された「kotonoha breakdown」。後奏でtowanaに促され観客が腕を振り、ほか3人のメンバーが思い思いの音をぶつけあうセッションを繰り広げると次第に照明が落ちていき、fhánaのステージは無事幕を下ろした。
fhánaのVo、towana スチール=伊藤麻矢
続いてはみみめめMIMIのステージ。視聴覚アカデミーのイラストが星空を駆け抜けるOP映像をバックにタカオユキとDJありぃ、Drまいまいがステージに登場し、「兎ナミダ」からライブスタート。頭サビ明けに笑顔で観客全体を煽ったかと思えば、少々ダイナミックさを増した振付とともに自然に上手・下手両側の観客へもアプローチ。その耳目を惹きつけたところで、昨夏リリースのキラーチューン「CANDY MAGIC」を披露する。いつしか色とりどりに染まったフロアの光も、淡いCANDYのよう。
みみめめMIMI スチール=伊藤麻矢
最初のMCでfhánaとの出会いが好きなアニメ作品の主題歌だったことやこの日の意気込みを改めて語ったところで、タカオはピアノの前に。本人が好きな「星屑のインターリュード」のサビを弾き語りでカバーしたのち、「ミッディ」をピアノ1本の弾き語りにて披露。しっとりめのアレンジには、タカオの儚げな歌声がよく似合う。そのまま次曲「瞬間リアリティ」もピアノのみからスタートし、途中からドラム等のサウンドも加わっていく。
タカオユキ スチール=伊藤麻矢
そしてアッパーなナンバー「天手古舞」へ。サビで何も考えずにタオルを回しまくって盛り上がり、間奏では振付で一体感も感じられるこの曲で会場のボルテージはさらに上がる。そしてクライマックスを迎えたのが「サヨナラ嘘ツキ」。落ちサビでの震えるような声から強さを取り戻す大サビの、その広い感情の振り幅はライブでの必見ポイントだ。
みみめめMIMI スチール=伊藤麻矢
と、ここでファンへうれしいお知らせ。かねてから開催が発表されていた“みみめめMIMI LIVE TOUR2016”の、ファイナル公演が東京にて開催されることが決定。7月31日、恵比寿LIQUID ROOMにて開催されることを告げると、会場からは大きな歓声と拍手が上がる。タカオも「夏のツアー、私もすっごい楽しみにしているので、皆さんも楽しみにしていただけたらうれしいです!」と語り、改めて強い意欲を見せていた。
そして最後に最新曲「チャチャチャ」を、機械仕掛けのお人形を連想させるようなキュートな振付とともに届ける。また、間奏では観客を半々に分け、サビ部分の歌とクラップを分担。会場全体で最後まで音楽を楽しみ尽くした。
タカオユキ スチール=伊藤麻矢
すぐにアンコールの声が響き渡る渋谷WWW。その声に応えて登場した2組から、視聴覚アカデミー恒例・コラボ曲のプレゼント。その曲がUNISON SQUARE GARDENの「桜のあと(all quartets lead to the?)」のカバーであることが告げられると、観客からはまたも大歓声が。イントロから沸き返る観客に、思わずタカオが冒頭のコール部からマイクを向ける。低めのキーを歌うtowanaの姿からfhánaの編成にDrまいまいが加わるという座組に至るまで、スペシャル感いっぱいのコラボはあっという間に終了。曲明けにtowanaとタカオがハグを交わし、このイベントを通じて結ばれた新たな絆を感じさせた。
fhánaとタカオユキ スチール=伊藤麻矢
最後にタカオが「今日楽しかった分、ツアーがもっと楽しみになりました。みなさんのおかげです!」と挨拶し、“視聴覚アカデミーVol.4”は無事幕を下ろした。 冒頭から、とにかく4人で音を紡ぎ出すことの楽しさがあふれ出ていたfhána。そして、生ピアノで披露できる曲数やバリエーションも増え、表現の幅が多様化しつつあるみみめめMIMI。この2組による2マンライブは非常に内容の濃いものとなったが、それぞれが今春~今夏にツアーを控えている。ぜひそれぞれの生の世界を体感してほしい――この日のライブイベントは、そんな想いをさらに強くさせてくれた。
ハグしあうタカオユキとtowana スチール=伊藤麻矢
スチール=伊藤麻矢 文=須永兼次
2016年7月17日(日)
愛知・名古屋CLUB QUATTRO
2016年7月23日(土)
大阪・梅田CLUB QUATTRO
2016年7月31日(日)
東京・恵比寿LIQUIDROOM