二つの結末を持つ群像劇。ミュージカル「グランドホテル」公開総稽古レポート
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ミュージカル「グランドホテル」
ミュージカル「グランドホテル」が、4月9日(土)から赤坂ACTシアターにて上演される。
本作は、1920年代のベルリンにあるハイグレードで華やかな「グランドホテル」を舞台に繰り広げられる様々な人間模様を描いた群像劇。今回の日本版は、RED team、GREEN teamの二つのチームでWキャストとして上演される。
4月8日(金)、GREEN teamの公開ゲネプロ(総稽古)が同劇場にて催された。
「グランドホテル。 ベルリン。いつも変わらない。誰かが来て、誰かが去っていく…」
莫大な借金を抱えているが生来の気品を保ち続ける男爵、帝政ロシアで一世を風靡したバレリーナ、自らの死期を悟って全財産を投じて宿泊しようとするユダヤ人の会計士、みじめな暮らしから脱出し、ハリウッドでスターになることを夢見るタイピスト、傾きかけた会社を立て直そうとする社長、第1次世界大戦ですべてを失い、隠遁生活を送りながらグランドホテルを見つめる老医師…偶然にもグランドホテルで出会った彼らはそれぞれの人生が変わるような一夜を過ごす。
宮原浩暢(LE VELVETS)/ミュージカル「グランドホテル」
中川晃教/ミュージカル「グランドホテル」
安寿ミラ/ミュージカル「グランドホテル」
昆夏美/ミュージカル「グランドホテル」
戸井勝海/ミュージカル「グランドホテル」
光枝明彦/ミュージカル「グランドホテル」
藤岡正明/ミュージカル「グランドホテル」
たった一夜の出来事とはとても思えない、まるで人生そのものを描いたような物語。しかもホテルに宿泊する年齢も、性別も、身分も、経済力も違う様々な客の出来事をこれほどまでにダイナミックに、そして偏りなく描いた作品はそうそうないだろう。
ステージの中央で回る盆と、役者の手で運べるさまざまなセットを使って、次々と形を変えていく舞台。時に役者の頭上の空間さえも舞台となる。そこに乗るのは計算しつくされた筋書きと実力派の俳優によって具現化されたドラマ。そして場面と場面、人と人をつなぐ哀愁を帯びた美しい音楽。幕間なしの2時間超という長さだが、不思議と疲れを感じさせない。これまでに数々の賞を取り、上演されるたびに大きな反響を呼んでいるのも頷ける話だ。
安寿ミラ、樹里咲穂/ミュージカル「グランドホテル」
宮原浩暢(LE VELVETS)、中川晃教/ミュージカル「グランドホテル」
戸井勝海、大山真志/ミュージカル「グランドホテル」
昆夏美/ミュージカル「グランドホテル」
味方良介、木内健人/ミュージカル「グランドホテル」
湖月わたる/ミュージカル「グランドホテル」
なお、RED teamとGREEN teamで物語の結末は大きく異なる。叶うことならぜひ両方の物語に触れていただきたい。
【東京】
赤坂ACTシアター
<GREEN team>
中川晃教/宮原浩暢(LE VELVETS)/戸井勝海/昆夏美/藤岡正明/味方良介/木内健人/大山真志/金すんら/友石竜也/青山航士/杉尾真/新井俊一/真瀬はるか/吉田玲菜/天野朋子/岡本華奈/スペシャルダンサー湖月わたる/光枝明彦/安寿ミラ
<RED team>
成河/伊礼彼方/吉原光夫/真野恵里菜/藤岡正明/味方良介/木内健人/大山真志/金すんら/友石竜也/青山航士/杉尾真/新井俊一/真瀬はるか/吉田玲菜/天野朋子/岡本華奈/スペシャルダンサー湖月わたる/土居裕子/佐山陽規/草刈民代
■脚本:ルーサー・ディヴィス
■作詞・作曲:ロバート・ライト&ジョージ・フォレスト
■追加歌詞・作曲:モーリー・イェストン
■演出:トム・サザーランド
■公式HP: http://musical-grandhotel.com