The Cheserasera、憧れのLOST IN TIMEを迎えた自主イベントで“相思相愛”アピール
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The Cheserasera/撮影=釘野 孝宏
The Cheserasera『歌い手、冥利につき』<LOST IN TIME編>
2016.4.9(Sat)Zher the ZOO YOYOGI
4月6日に2ndフルアルバム『Time To Go』をリリースしたThe Cheseraseraが、4月9日Zher the ZOO YOYOGIにて自主企画『歌い手、冥利につき』<LOST IN TIME編>を開催した。
このイベントはThe Cheseraseraの宍戸翼(Vo/g)が自らの音楽のルーツとなった先輩ボーカリストと対談する同名企画から生まれたもので、初回のセカイイチに続き、今回はLOST IN TIMEを迎えたツーマンライヴとなった。
つっくんほっくんa.k.a宍戸海/撮影=釘野 孝宏
オープニングアクトとして登場したのはThe Cheseraseraの宍戸翼(Vo/g)とLOST IN TIMEの海北大輔(Vo/Ba/P)が、この日限定で結成したユニット「つっくんほっくんa.k.a宍戸海」。宍戸がLOST IN TIMEの「30」を歌い、海北はThe Cheseraseraの「賛美歌」を。阿吽の呼吸で声を重ね、ギターを鳴らし、相思相愛っぷりをアピールした。
先手はLOST IN TIME。海北が美しいピアノの旋律を奏でた「Synthese」、ロックなアレンジを施した「列車」。LOST IN TIMEというバンドが持つ懐の深さがひしひしと伝わってくる。がっちりと土台を固めるような大岡源一郎(Dr)のドラムと、一点の曇りもなく前へ前へと放たれてゆく海北の歌に、その間を行き来するメロディアスなベースやピアノ。そこに三井律郎(G)のギターがスパイスのように加わり、多彩なサウンドを生み出す。「ケセラセラ、今日は呼んでくれてありがとう。すごく楽しみにしてました」と海北。The Cheseraseraへの感謝と、アルバム発売への祝福の気持ちを込め、あたたかな「366」を披露。あらゆる感情に染み渡るような圧倒的な歌の力と演奏で、観客を魅了した。
そしていよいよThe Cheserasera。1曲目「灰色の虹」を繊細なギターの音色で始める。宍戸の歌声がきれいに乗り、西田裕作(B)と美代一貴(Dr)のリズム隊の演奏も、勢いはあるがそれに振り回されることなく心地良いグルーヴを生み出している。いつもはどちらかと言えばスロースターターなバンドだが、この日は違った。『Time To Go』発売後、初ライヴでもあり、新曲も多数披露されたのだが、既存曲と並んで演奏されても、まったくぎこちなさがなかったのにも驚いた。
「butterfly (in my stomach)」はドラム、ギター、ベースが複雑怪奇に絡み合う濃厚なサウンドと、ひょうひょうとした歌のアンバランスの妙で魅せる。既に各所のライヴでも演奏を重ねてきた新アルバムのリードトラック「ファンファーレ」ともなれば、堂々たるもの。美代作詞の「ラストワルツ」は別れの曲ではあるが、心地よいコーラスワークと壮大なメロディーで、不思議と悲壮感はない。過去の後悔や悲しみを受け止めて前を向いていこう、というこのところのバンドの空気がよく表れている。
MCで宍戸はLOST IN TIMEの演奏に涙したことを告白し、「歌っていたからこそ、ロストと会えたので。うまいこと言っていいですか?歌い手冥利につきます!」と企画タイトルにも言及。この日、海北の歌に触発されたのか、特に宍戸の歌の表現力が群を抜いていた。泣き出したくなるくらい優しい声で始めた「インスタントテレビマン」、皮肉な歌詞を敢えてまっすぐ歌った「スタンドアローン」、アンニュイな「No.8」。歌に対する自らの感情の乗せ方や、歌うことによる曲の語り方に、ひとつ答えが見つかった。そんな風に見えた。
本編を「月と太陽の日々」で終え、アンコール1曲目は新アルバムから「Lullaby」。この曲も、もうすっかりと浸透しているらしく、曲が始まると次から次に手が上がる。MCでは西田が「海北さん、ベース弾きながら歌うじゃないですか…僕としては立場がないんですよね」と発言し、観客を笑わせた。ラストの「でくの坊」では西田も海北に負けじとコーラスを熱唱。The Cheseraseraにとって、実に得るものの大きなイベントとなった。
The Cheserasera/撮影=釘野 孝宏
The Cheseraseraは6月3日(金)仙台 Flying Sonを皮切りにバンドキャリア初となるワンマンツアーをスタートさせる。宍戸のMCでアナウンスがあった通り、各公演で来場者特典としてメンバーが監修したMVが収録されたDVDとオリジナルステッカーが配布される予定だ。会場ごとに配布内容が異なるので、詳細は下記情報を確認していただきたい。尚、現在は宍戸監修の「seen」の一部が予告編として公開されている。宍戸のメッセージと共に、こちらもぜひチェックして欲しい。4月下旬には美代監修の「まっすぐに」、5月中旬には西田監修の「After Party lululu」も公開予定となっている。
撮影=釘野孝宏 文=イシハラマイ
◆The Cheserasera宍戸翼コメント
メンバー監修MVの予告編が公開になりました。
これは僕達の、僕達に対する挑戦です。これからは音楽以外もどんどん面白いものを届けたいと思ってます。このMVは今までにないイメージをもって貰いたくて、演奏シーンのないイメージカットのみで構成されています。僕は綺麗な映像の映画が好きなので、そんな部分も汲み取って貰えたら嬉しいです。全部見せたいけど、この全編は来場特典にしました。初のワンマンツアー、最高な皆さんと会場を埋め尽くしたいです。ぜひ遊びに来てください!
(The Cheserasera宍戸翼)
The Cheserasera『Time To Go』
2016年4月6日(水)発売
CRCP-40454 ¥2,667+税
<収録曲>
01. ファンファーレ
02. butterfly (in my stomach)
03. Day after tomorrow
04. まっすぐに
05. ギブ・ミー・チョコレート
06. seen
07. ラストワルツ
08. Lullaby
09. スタンドアローン
10. AIR PLANE
11. After party lululu
2016.05.07(土)下北沢 CLUB 251
GREAT3 / 菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)MC:中村貴子
4月22日(金)広島 BACK BEAT
4月24日(日)福岡・黒崎MARCUS
4月28日(木)名古屋 APOLLO BASE
The Cheserasera 2nd full album「Time To Go」発売記念インストアライブ
4月23日(土)広島アリスガーデン(即売:タワーレコード広島)
5月14日(土)タワーレコード津田沼店 店内イベントスペース
5月22日(日)タワーレコード渋谷店4F 店内イベントスペース
6月02日(木)タワーレコード仙台パルコ店 店内イベントスペース
The Cheserasera「Time To Go」release tour ※全てワンマン
6月03日(金) 仙台 Flying Son
6月05日(日) 札幌 SPIRITUAL LOUNGE
6月11日(土) 福岡 Queblick
6月18日(土) 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
6月19日(日) 名古屋 HUCK FINN
6月26日(日) 東京 WWW
全公演来場者特典あり。
料金:前売 3,000円 / 当日 3,500円(税込/ドリンク代別)
ご来場者の皆様に特典プレゼント!
1. DVD(各メンバー監修 Music Video 1曲収録)
2. オリジナルステッカー
● 仙台・福岡・名古屋公演:Music Video「まっすぐに」監修:美代 一貴
● 札幌・大阪公演:Music Video「After party lululu」監修:西田 裕作
● 東京公演:Music Video「seen」監修:宍戸 翼