「世界一のティンパニスト」逝去
Vic Firth公式サイトより
名ティンパニスト、ヴィック・ファースさん逝去
ボストン交響楽団の首席ティンパニ奏者を長年勤めたエヴァレット・”ヴィック”・ファースが7月26日に亡くなった。85歳だった。
1952年からボストン交響楽団のティンパニストとして演奏活動を行い、シャルル・ミュンシュから小澤征爾の時代までオーケストラの要として活躍した。彼を「世界一のティンパニスト」と賞賛し続けた小澤征爾からの信頼は特に篤く、両者が2002年にボストン響を退任した後もサイトウ・キネン・オーケストラや小澤征爾音楽塾などでも共演していたのは今となっては忘れがたい思い出だ。
また、彼自身の愛称をそのままブランド名とした「VIC FIRTH」のドラムスティックやマレットの愛用者も多いだろう。自身の演奏活動の中で、高水準の演奏において求められるスティックやマレットを追求して生み出された製品の評価は世界的に高いものである。彼亡き後も、残された数多くの録音や評価の高い製品で彼の名は語り継がれていくことだろう。