【訃報】吹奏楽の巨匠、真島俊夫さん

2016.4.22
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クラシック

真島俊夫さんは吹奏楽、室内楽作品、編曲を数多く残した

4月21日、東京佼成ウインドオーケストラやトルヴェール・クヮルテットなどで活躍するサクソフォン奏者、田中靖人がFacebookに「作曲家の真島俊夫さんが、4月21日朝に逝去されました」(一部引用)と投稿して以来、多くの吹奏楽愛好家が彼の死を悲しみ、悼んでいる。同日夜になって、生前彼が代表を務めていた楽譜出版会社「アトリエ・エム」のサイトにその訃報が掲載された。2016年4月21日午前8時に死去、67歳だった。

吹奏楽の経験者で、真島俊夫の作曲、もしくは編曲作品を演奏したことがない人は稀だろう。

「波の見える風景」「コーラル・ブルー」「五月の風」などの全日本吹奏楽コンクールのための課題曲はコンクールの枠を超えて愛好されているし、「三日月に架かるヤコブのはしご」「三つのジャポニスム」などの吹奏楽のための作品は多くの吹奏楽少年少女たちが憧れ、挑んだことだろうと思う。

また、真島俊夫はオーケストラ作品や「宝島」「オーメンズ・オブ・ラブ」(ともに和泉宏隆、ザ・スクエア時代の作品)などの編曲でも知られている。「ニュー・サウンズ・イン・ブラス」シリーズのための編曲作品も数多く、彼の仕事とは知らずに演奏していた方も多いのではないだろうか。

4月24日にテレビ朝日系列で放送される「題名のない音楽会」は「吹奏楽部を知る音楽会II」だが、ここでも彼の編曲による「カーペンターズ・フォーエヴァー」「宝島」が演奏される。吹奏楽を紹介する番組の中で当然のようにその仕事が選ばれ演奏される、そんな存在を喪ったことの意味はこれから時が経つほどにより強く感じられることだろう。