「人間ではなくロボットに寄り添う」SFスリラー 映画『エクス・マキナ』予告編が公開
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(C)Universal Pictures
6月11日公開のSFスリラー映画『エクス・マキナ』の予告編が解禁された。
『エクス・マキナ』は、『28日後…』などの脚本家アレックス・ガーランドによる初めてメガホンをとり、2015年度アカデミー賞・視覚効果賞に輝いた話題作だ。物語は、プログラマーとして働く主人公・ネイサン(ドーナル・グリーソン)が、世界初の実用レベルとなる人工知能を搭載する美しい女性型ロボット“エヴァ”のテストに協力し、不思議な実験に携わっているというもの。
公開された映像では、ネイサンが会社の抽選会に当選し、賞品として普段は滅多に姿を現さないCEO・ネイサン(オスカー・アイザック)が所有する山あいの邸宅に向かうところから始まる。ネイサンはここに1週間滞在し、”エヴァ”に搭載された人工知能のテストに協力していく。予告編では、実験が思わぬ方向にむかい、人間と機械の主従関係が崩壊していくことを思わせる不穏なシーンが多数登場しているのがわかる。
製作のアンドリュー・マクドナルドは「『エクス・マキナ』には2つの楽しみ方があります。基本となるのはサイコスリラーというジャンル映画として見る楽しみ方、しかし登場人物を通して人間の根源的な性質や心理を探るという見方もできます」とコメント。主要登場人物の一人“エヴァ”が女性型ロボットという設定によって、作品に与えられた複雑さに触れている。また、「私は常にキャッチーでありながら知的な作品作りを目指してきました。『エクス・マキナ』はその2つを両立しようとした、これまでにない作品です」と胸をはる。
一方、ガーランド監督は同作について「ケイレブ、ネイサン、“エヴァ”3人の人間が繰り広げる頭脳戦です」とコメントしている。また「互いが互いを試し、相手を精神的に打ちのめそうとする。そして主従関係を築いていくんです」と作品のスリリングな一面を明かす。
また、ガーランド監督は長年関心を持ち続けていたテーマについても語る。それは、テクノロジーに対して我々が抱く恐怖や不安、そしてテクノロジーが私たちの生活で担う役割だという。ガーランド監督はこう説明する。「人は人工知能やコンピューター全般に過剰なまでの恐怖心を抱きます。それは決して頭から離れません。人の性なのでしょう。ただ、私自身はあまりテクノロジーを危険視していないので、少し違う角度からアプローチを試みました。『エクス・マキナ』で私が寄り添おうとしたのは人間ではなくロボットです」これまでにない、ロボットに寄り添う視点での描き方とはいったいどういうものなのだろうか。
映画『エクス・マキナ』は6月11日(土)より、シネクイント他にて全国ロードショー
(C)Universal Pictures
監督・脚本:アレックス・ガーランド『ザ・ビーチ』(原作)/『28日後...』『わたしを離さないで』(脚本)
出演:ドーナル・グリーソン『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、アリシア・ヴィキャンデル『リリーのすべて』『ジェイソン・ボーン』、
オスカー・アイザック 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』