音楽事務所「KAJIMOTO」取締役会長の梶本尚靖さんが死去
2016.5.2
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著書「音と人と 回想の五十年 音楽家、聴衆と共に歩んだ道」
音楽事務所「KAJIMOTO」取締役会長の梶本尚靖さんが5月1日(日)午後、療養先の西宮市内病院で死去した。死因は老衰。享年95歳。通夜・葬儀は親族のみで行う。喪主は長男の同社社長眞秀(まさひで)さん。
梶本さんは1921年大阪府泉南市生まれ。野口音楽事務所を経て、1951年大阪・曽根崎新地に梶本音楽事務所(現KAJIMOTO)を創設。同社代表取締役社長として、当時、日本ではまだ未開拓に近い状態であった音楽マネジメントを本格的に手掛ける草分け的存在の1人だった。1962年東京事務所を銀座に開設し、以来、内外のクラシック・アーティストのマネジメント、コンサートの企画制作、アーティストおよびオーケストラの海外派遣事業を積極的に行なった。1970年には大阪・日本万国博覧会のクラシック事業の制作に携わった。
招聘したアーティストは、カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウラディーミル・ホロヴィッツ、マルタ・アルゲリッチをはじめ枚挙に暇がない。国内アーティストも多数マネジメント。1992年より子息の眞秀さんの代表取締役社長就任に伴い、自らは同社取締役会長に就任。1980年フランス政府よりフランス共和国国家功労章シュヴァリエ受章。1992年岐阜県古川町より第4回飛騨古川音楽大賞特別賞受賞。著書に「音と人と 回想の五十年 音楽家、聴衆と共に歩んだ道」(2001年。中央公論事業出版)。