奇才ティム・ワッツが生み出す、詩的幻想世界が名古屋で
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THE LAST GREAT HUNT『It’s Dark Outside おうちにかえろう』チラシ
魔法のような世界へ誘う、オーストラリアのアーティスト集団が来日!
オーストラリア・パースに拠点を置くTHE LAST GREAT HUNTは、映像や体験型、身体パフォーマンスなどを取り入れた、新しい演劇の形に挑戦しているアーティスト集団だ。2013年に名古屋にも来日し、独特の世界観で絶賛を呼んだ『アルヴィン・スプートニクの深海探検』で注目されたティム・ワッツをはじめとする彼らの作品は、本国はもとよりイギリスのエジンバラ演劇祭やニューヨーク・フリンジ・フェスティバルなど世界各地の上演でも高い評価を受け、多くの観客を魅了してきた。そんな彼らの来日公演が、静岡(4/29~5/1)、金沢(5/4・5)に続き名古屋の愛知県芸術劇場で今週末行われる。
今回上演される『It’s Dark Outside おうちにかえろう』は、住み慣れた家を離れ、愛用のテントとともに荒野へ旅立つひとりの老人の物語。指名手配され、見知らぬ男に追われているらしい老人は、認知症患者である。周りからは理解されにくい認知症患者の心の彷徨が、パペット(人形)・仮面・影絵・アニメーションなどを駆使してユーモラスかつ詩的に描き出され、ワッツらが生まれ育った“世界の果て”とも言うべき西オーストラリアの自然環境も反映された作品になっている。
そしてTHE LAST GREAT HUNTの大きな特徴のひとつが、セリフを用いないノンバーバル(非言語)パフォーマンスであること。4歳から入場可能と幼い子どもから世代を問わず楽しめる作品なので、ファミリーで鑑賞するのもいい。鋭い洞察力と秀逸な手法により、認知症の老人の生きる世界が切なくも美しく描かれた本作は、きっと誰の心にも残る舞台になるはずだ。
7日(土)17:00の回終演後には、観劇の感想を語り合うイベント「Theatre Meeting『It’s Dark Outside』を語ろう」も実施されるので(詳細はHPを参照)、興味のある方はぜひご参加を。
写真:Richard Jefferson
【THE LAST GREAT HUNT メンバープロフィール】
パフォーマーであり、舞台美術、演出、プロデュース、人形操作、アニメーション製作など、多彩なジャンルでその才能を発揮し、国内外で多数の受賞経験を持つ。中でも2009年に製作した『アルヴィン・スプートニクの深海探検』は欧米やアジア各国で絶賛され数々の賞を受賞。2012年、2013年日本ツアーでも各地で好評を博した。
アリエル・グレイ(Arielle GRAY) クリエイター/パフォーマー
2005年にコンテンポラリー・パフォーマンスで学士取得。パフォーマーやクリエイターとして活動しながら、人形遣い、即興芝居、声優の分野でも活躍。『アルヴィン・スプートニクの深海探検』のクリエイションにも携わる。多くの舞台に出演しており、アデレード・フリンジ・フェスティバルでは最優秀女優賞にノミネートされた。
クリス・アイザックス(Chris ISAACS) クリエイター/パフォーマー
パフォーマー、脚本家、演出、クリエイターであり、作曲や照明デザイン、舞台監督などもこなす。『アルヴィン・スプートニクの深海探検』のクリエイションに携わり、テクニカルマージャーとしてツアーに同行。近年受賞した数々の作品においても脚本を務めている。
■作・出演:ティム・ワッツ、アリエル・グレイ、クリス・アイザックス
■日時:2016年5月7日(土)14:00・17:00、5月8日(日)11:00・14:00
■会場:愛知県芸術劇場 小ホール(名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センターB1F)
■料金:一般3,000円、ペア(一般2名)4,000円 学生(25歳以下・要証明証)1,000円 ※全席指定
■アクセス:名古屋駅から地下鉄東山線「栄」駅下車、オアシス21地下連絡通路経由または2F連絡通路経由
■問い合わせ:愛知県芸術劇場 052-971-5609(10:00~18:00)
■公式サイト:http://www.aac.pref.aichi.jp
※金沢21世紀美術館 シアター21 2016年5月4日(水)~2016年5月5日(木) https://www.kanazawa21.jp