ボードゲームに恋して~ ROUND:7
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(c)Dear Spiele
「はじめはこんなゲームから」
#3 なつのたからもの
ボードゲームを初めて間もない方でも楽しめる?
そんなゲームを紹介する企画第三弾。
夏も終わりを告げ、学校も始まり、通勤ラッシュが復活......そんな無慈悲な毎日にせめてアノ夏の思い出をボードゲームで振り返りたい!......
という欲求を満たすために生まれたかどうかはわかりませんが、草いきれただよう夏の日本の風情が凝縮されたアートワークの美しい「なつのたからもの」をご紹介したいと思います。
「なつの思ひで」をたくさん集めていきます (c)Dear Spiele
>>日本の夏の10の思ひで
「なつのたからもの」がどういうゲームかといえば、ズバリ!「思ひでをあつめるゲーム」に他なりません。日本人であれば「夏」というワードで思いつく風物詩的イベントが全10種類カードに描かれていますので、そのイベントにできるだけ参加して楽しめばよいのです。(あまりイベント感のないものもありますが、こんなノリです)
全10種類の「なつのたからもの」 (c)Dear Spiele
プレイヤーは手番が来たら、裏向きに積まれたカードの山の上から一枚、カードをめくります。
手番ではカードを1枚ずつめくるだけ! (c)Dear Spiele
めくられたカードがまだ無ければ、そのまま表向きにしてテーブル中央に置き、いまめくったカードを獲得するか、もう一枚カードをめくるか選びます。もし、他のプレイヤーがめくったカードがテーブル中央に残っていたら、同じくカードを一枚めくることもできますし、カードをめくらずに表向きのカードから一枚獲得することもできます。
絵柄が違えば続けて何枚でもめくることができますし...... (c)Dear Spiele
欲しいカードが出るまで何枚でもめくることはできますが、既にめくられているカードと同じ絵柄のカードをめくってしまったら手番が終わってしまい、めくったカードも捨てなければなりません。つまり「思ひでゼロ」でフィニッシュです。これは完全に欲張った結果です。いろんな計画を立てて予定を詰め込んだら、1つ予定が崩れた途端に全部がダメになった......きっとそんな「なつやすみ」です!なんという悲しいなつやすみ!
同じ絵柄のカードをめくってしまうと...... (c)Dear Spiele
めくったカードを捨て札にして手番が強制終了です。 (c)Dear Spiele
うまく行けば、1手番に1枚ずつ「思ひで(手元のカード)」が増えていきます。手元のカードはカードごとに書かれている数字がそのまま点数になりますが、同じ絵柄の思ひでは最も大きい数字のみ点数になります。つまり、同じイベントであれば、最も強く印象に残ったものだけが思ひでになると......テーマに沿ったすばらしい仕様です!
手元に確保したカードは、各絵柄、最も大きい数字の書かれたカードだけが点数になりますが、絵柄に関係なく同じ数字のカードを3枚集めて、ゲームが終わる前に公開すれば、それも点数になります。正に思ひでのリサイクル!
こんな感じで、よりよい思ひでを作ることができたプレイヤーが得点を獲得し、この夏の勝者となります。
>>夏の終わりの振り返り
アートワークを担当したのは、ママダユースケ氏。以前紹介した「曼荼羅」も同氏がアートワークを手掛けていましたが、曼荼羅とはちょっと違った鮮やかな色使いで、とても爽やかで綺麗なアートワークに仕上がっています。
また、ゲームもただカードをめくるだけのように見えるかもしれませんが、カード獲得のタイミングを悩ませる仕掛けが込められていて単純ながらも悩ましいゲームです。
ちょっとした時間で手軽に遊べる良作で、ルール説明も簡単ですから、夏の思ひでを振り返りながら、遊んでみてはいかがでしょうか。
私は、このゲームをしていると「ああ、今年は花火行なかったなぁ」「今年は海も行けなかったなぁ」「金魚すくいもしていないなぁ」なんてちょっと悲しみも溢れますが、いつの間にか夢中になって、悲しい思ひでも吹っ飛んでいますよ!(精一杯の強がり)
See You :-)
(C)DEAR SPIELE
作者:Reiner Knizia(ライナー・クニツィア)
販売:ニューゲームズオーダーより販売中
定価:1,500円