『VIVA LA ROCK 2016』オフィシャル・クイックレポート SiM
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SiM
『VIVA LA ROCK 2016』2016.5.29 さいたまスーパーアリーナ
STAR STAGE SiM
ここ1、2年でSiMの存在感はこれまで以上に増している。主宰イベント「DEAD POP FESTiVAL」は場所を野外へと移して多くの動員を記録し、昨年の日本武道館公演では誰もが驚く演出で観客の度肝を抜いた。そして、今年4月には4枚目となるフルアルバムをリリースし、10月には自身最大規模となる横浜アリーナ公演を控えている。こんな状況下で行われるライブだ。否が応でも期待は高まる。
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観客の手拍子が鳴り響く中ステージに現れた4人が1曲目に選んだのは“Blah Blah Blah”。いきなりのキラーチューン投入にフロアは一気に沸き立ち、サビでは「オーナナナー!」の大合唱。ファストチューン“Faster Than The Clock”ではモッシュサークルがいくつも生まれ、左回りの大回転がスタート。
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数年前に別のフェスで彼らのパフォーマンスを見た時は、なんとか爪痕を残してやろうとMAHは必死の形相でステージを駆け回っていた。だけど、今の彼はステージの中央に堂々と立ち、フロアと真正面から対峙して歌を届け、意のままにフロアを操っている。もちろん、今だって必死じゃないわけではない。今の彼らは数段上のステージにいるだけなのだ。
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ライブ中盤では、レゲエパンクを掲げる彼ららしくダビーなスローチューン“I DUB U”でガラッと雰囲気を変えて、熱を一旦落ち着ける。続く“Life is Beautiful”もじっくりと歌を聴かせる叙情的なスローチューンで、皆の意識をグッと引き寄せる。
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面白かったのはライヴ終盤のMCからの流れ。他のステージへと移動しようとしている観客に向けてMAHが優しく注意を促す。「MONOEYES? 感覚ピエロ? 行くのは勝手だけど、今から“KiLLiNG ME”やるから観といたほうがいいよ」と代表曲をプレイ。ここで最高潮に盛り上がるかというところでまさかのギタートラブル。しかし、メンバーに慌てた様子はない。「どうするか? 1サビ終わったところからやればいいか!」と平然と演奏再開。思わぬハプニングにも場の空気は変わることなく、最後の“f.a.i.t.h”までパフォーマンスしきってフィニッシュ。様々な意味で成熟を見せた横綱相撲だった。
撮影=TEPPEI レポート・文=阿刀“DA”大志
STAR STAGE SiM
1. Blah Blah Blah
2. Faster Than The Clock
3. MAKE ME DEAD!
4. THE KiNG
5. GUNSHOTS
6. Amy
7. I DUB U
8. Life is Beautiful
9. CROWS
10. KiLLiNG ME
11. f.a.i.t.h