AK-69「もうインディーズで壊せる壁はすべて壊した」メジャーレーベルと契約後初のツアーが開幕
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AK-69
AK-69のZeppツアー初日が、6月10日に幕を開けた。フロアだけでなく、2階の関係者席までもが埋め尽くされた会場 Zepp DiverCityのこの日の動員数は実に2500人だという。
「インディペンデントの活動にこだわってきた俺が、なぜメジャーと契約したのか。俺をここまで連れてきてくれたのはファンのみんなだし、それを自分の口から直接説明したいんです。なぜ俺がこの道を選んだのか。それを納得してもらうためのツアーだと思っていますね」と、ツアー前のインタビューでAK-69はコメントしていた。
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『Flying B Entertainment』のニューカマーだというソウルシンガー・HIDE春の呼び込みによって、ステージに現れたAK-69は、挨拶代わりに自分が「地べたから来た男」なのだと1曲目の「Flying B」で歌い上げると、そこからFAT JOE、DJ Khaled、FABOLOUSといった、いずれもこれまでコラボレーションしてきた、USのアーティストとの楽曲を立て続けに披露。この選曲自体が、本日の“目的”であったメジャーレーベル、すなわち『Def Jam Recordings』と契約したことを伝えるためのセットと考えていいだろう。ここに挙げたアーティストたちはいずれも、USでもそれぞれお墨付き、第一線のアーティストである。こういったレベルのコラボレーションを、メジャーとの契約以前、既にインディーズ時代に成し遂げてきたことは、AK-69自身「もうインディーズで壊せる壁はすべて壊した」ということの証明でもある。
「『Def Jam Recordings』は俺がHIP HOPに出会ったガキの頃からある金看板だし、TOKONA-Xが『Def Jam Japan』と契約して、初めて出すシングル「Let me Know ya…」に俺を呼んでくれた。これが俺が初めてメジャーで出した楽曲なんです。この歌で歌いかけているのが今の奥さんで、俺が『Def Jam』から出す第一弾シングルの「With You ~10年、20年経っても~」は、その時から今までのことを奥さんに対して歌った曲なんですよ。それも狙ってそういう曲を作ろうとしたのではなく、シャワーを浴びている時に歌詞とメロディーがセットで歌として降りてきた。俺はそもそもトラックありきで歌を作るタイプで、そういうこと自体が初めてだった。TOKONA-Xの思いを背負ってるという意識を忘れたことはないし、全部がつながって、今度の『Def Jam Recordings』との契約に至った感じなんです」とも話しており、契約後にリリースされた両A面シングル「With You ~10年、20年経っても~」と「KINGPIN」はAK-69の所信表明的な部分を感じる。
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インディーズにこだわってきた自分がなぜメジャーに行ったのか。それを伝えなければいけないというAK-69の目論見よりも、この日集まったファンはAK-69の気持ちを十分に理解した上で、新たなステージに立った彼を祝いに来ていているように見えた。サプライズ的に現れたKOHH、そしてアンコールの般若もそのお祝いに見事に興を添えていた。地元である名古屋でのツアー2日目の開催が待たれる。