People In The Box、4ヶ月にわたったクアトロマンスリーライブ有終に示す新しい息吹

People In The Boxが6月17日、渋谷CLUB QUATTROでワンマンライブを行い、2016年3月から4ヶ月に渡り開催してきた同会場でのMONTHLY LIVEのファイナルを迎えた。その模様をオフィシャルレポートにてお届けする。

この日は『People In The Jukebox』と題され、ファンからのリクエストを基に組まれたセットリストを演奏するという趣向で、は発売と同時に即完の人気企画となっていた。

満員にもかかわらず場内の観客が静かに待ちわびる中、幽玄なSEが鳴り響きメンバーが静かに登場。そのまま「沈黙」をプレイし、ライブの幕が上がった。波多野（Vo）の透明感のある声が会場にこだまし、山口大吾（Dr）と福井健太（Ba）からなるリズム隊のパフォーマンス芯があり力強くも、会場を暖かく包み込んでいく。

4曲を演奏後、波多野の「昔の楽曲に改めて息を吹き込んでいきます！」という本日初のMCに続いて、インディーズ時代の楽曲を4曲連続でパフォーマンスすると、波多野のMC通り、今のPeople In The Boxだからこそ表現できる、重厚ながらも温かみのあるパフォーマンスで過去の楽曲に新たな息吹を吹き込まれていった。「サイレン」「She hates December」と初期の楽曲をプレイすると、会場からは大きな歓声と拍手が鳴り止まず、自然と会場の熱気も高まっていく。

ここで、波多野らしいシニカルなMCで、「みなさんのムチャ振り（リクエスト）のおかげで、初めてライブでやる曲です（笑）」と話すと、全21曲を約70分の1トラックに収録した実験的アルバム『Weather Report』に収録されている「皿（ハッピーファミリー）」をしっとりと歌い上げる。その流れで、同アルバムの世界観のまま「新聞」「真夜中」と幻想的なパフォーマンスが広がっていく。

ここで、彼らのライブの名物になっている山口によるグッズ紹介を挟み、ライブは終盤になだれ込んでいく。山口曰く「この後（のブロック）は疲れるので早く終わりたい」と言っていたように、奥深くも力強い圧倒的なパフォーマンスで新旧のアップチューンを織り交ぜライブを締めた。

結果、インディーズ時代の楽曲10曲とメジャーデビュー後にリリースした楽曲10曲の計20曲を披露したPeople In The Box。今夏には初のアコースティックツアーが控えている。People In The Boxの新たな面を感じられるツアーをぜひ見逃さないでほしい。