綾野剛、極悪警官演じるも「少女漫画の実写化も大好き」とキュートな一面告白

2016.6.26
レポート
イベント/レジャー

綾野剛主演最新作『日本で一番悪い奴ら』の初日舞台挨拶が6月25日に丸の内TOEIで開催され、綾野剛、YOUNG DAIS、植野行雄(デニス)、木下隆行(TKO)、ピエール瀧、白石和彌監督が登壇。綾野が「僕は少女漫画をベースにした映画も大好き。こう見えてよく観に行きます。たまにはキュンキュンしたい」と告白して、会場を笑わせた。

“日本警察史上最大の不祥事”と呼ばれる実際の事件をモチーフに、北海道警察・刑事の壮絶な26年を描く本作。でっちあげ、やらせ逮捕、拳銃購入、覚せい剤密輸などあらゆる悪事に手を汚す刑事・諸星役を綾野が演じている。

綾野は本作を胸キュン映画とは「対極にある映画」とコメント。「そういったものあるからこそ、日本のエンタテインメントシーンは底上げされると信じている」と力を込め、「汚いものにフタをして終了ではなくて、なぜそのようなことが起こったのか。その過程を見つめなければいけないと思えた」と本作から受けた刺激を明かしていた。

覚せい剤の登場や、性描写など過激なシーンも多いが、舞台挨拶もNGワード連発のにぎやかなものとなった。綾野は「朝から不謹慎な問題作を選んでいただき、大変感謝しています」と挨拶。「この映画を観た後はカフェで感想を話すのではなく、“シャブシャブ”を食べながら話していただければ」と茶目っ気たっぷりに語り、会場を沸かせていた。

またお気に入りのシーンについて話が及ぶと、植野が「剛くんとの格闘シーン」と述懐。何回もアクション指導を受けたものの、本番では緊張しすぎたためにまったく違う動きをしてしまったという。植野から想定外の位置への蹴りを何度も当てられたという綾野は、「蹴られた後に、ついつい『死ね!クズが!チ○コ!』とアドリブが出てしまった。心の声がオンになってしまった」と楽しそうに振り返っていた。

“極悪”映画の撮影を楽しそうにキャスト陣が振り返り、会場も大盛り上がり。白石監督は「実録映画は(『凶悪』に続いて)2本目。社会派だと言われるが、これは役者の映画だと思う。役者が輝いてナンボの映画。悪い人たちがここまで輝く映画になったというのを誇りに思う」と爆発力あふれる芝居を見せたキャスト陣に最敬礼だった。【取材・文/成田おり枝】
 

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