May J. 10周年を迎えた喜びと感謝「これからもみんなにパワーをおくっていけるように頑張りたい」

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May J.

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May J. 10th Anniversary Tour 2016
2016.7.3(SUN) 中野サンプラザ

今年デビュー10周年を迎えたMay J.が、4月23日より全国ツアー『May J. 10th Anniversary Tour 2016』を開催。その東京公演が、ツアーが終盤に差し掛かった7月3日、中野サンプラザで行なわれた。

今回は10周年記念ツアーとあって過去最も新旧の振り幅が広い選曲に。また、バンド、ダンス、カバー、バラードという4つのエレメンツでライブを構成するスタイルは、昨年1月に行なった初の日本武道館公演でひとつの集大成を見せていたが、今回はそこに新味をプラス、全体的に数段ブラッシュアップさせた内容となっていた。

ライブは、勇壮なオーケストラの調べに乗せて、歌うことの喜びや長く支えてくれたファンへの感謝を英語(日本語訳あり)で綴ったメッセージ映像からスタート。1曲目からドラマティックなミュージカル調のナンバー「Sparkle -輝きを信じて-」を繰り出し、壮大な世界観で観客の目と耳を釘付けにしていく。続けて山下達郎のカバーとなる「RIDE ON TIME」が披露されると、場内に爽やかな風が吹いたかのよう。1曲目で張り詰めた空気を軽快なポップスで和らげ、緊張と緩和のメリハリが効いた流れで、徐々に場内を温めていく。

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その後はカバーセクションへ。今年3月に発売した『Sweet Song Covers』から3曲、昨年秋発売の『May J. sings Disney』から3曲、耳に馴染んだ曲が次々に演奏された。最後の「アンダー・ザ・シー」では4名の女性ダンサーと可愛く踊りながら、舞台上でマーメイドスカートに早替え。音とルックスで観客に魔法をかけ、ファンタジックな世界に誘っていく。

ダンサーのショータイムを挟み、露出の多い衣装に着替えたあとはダンス曲をメドレーで披露。武道館ライブやその後の『ReBirthday』ツアーでは、こうしたダンス曲セクションでDJを迎えていたが、今回はバンド演奏のみでパフォーマンスという新趣向。しかも、このセクションで演奏された「Say Ah!」「Rewind」「FYI」「Baila Conmigo」は、最近のダンスセクションでは一度も取り上げられていなかったレアナンバー。特に1stアルバム『Baby Girl』収録の「Baila Conmigo」は、彼女がクラブでライブをしていた時代以来だから、オールドファンは歓喜だったろうし、スパニッシュビートで妖艶に踊るMay J.の姿に新しい魅力を感じた人も多かっただろう。

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続いてはアコースティックセクション。もともとピアノ1台の伴奏によるオーセンティックバラード「本当の恋」で観客をうっとり痺れさせたあとは、今回が初披露のアレンジとなるギター1本での「Dear…」、そしてピアノとギターを従えての「ハナミズキ」のカバーへと続いていく。伴奏がシンプルなぶん、息遣いや強弱など、彼女の繊細で豊かなボーカリゼイションがひしひしと伝わってくるステージ。その後の「夜空の雪」「TSUBASA」というバラードメドレーと合わせ、美しくてエモーショナルな歌声が会場に響き渡った、May J.の本領発揮といえるセクションだった。

そのバラードブロックの途中には、当日来場した観客から募集した質問に答えていく新企画コーナー「教えて!めいちゃん!」も実施。札幌から来た6歳の女の子からの「何のお花が好き?」というあどけない質問には「バラが好き♡」とかわいく回答。また「めいちゃんはクーラーを使わないと聞いていますが、今日みたいに暑い日はどうしているんですか?」という質問には、食い気味に「使った!」と即答し、会場を爆笑に包み込んだ。ただし、日頃は喉のケアのためにクーラーを使っていないそう。むしろ暖房を入れるほどで、このコーナーのMCを任されたギター兼バンマスの上條頌によると、「さらに加湿器を使っているため楽屋はほぼサウナ状態」になっているんだとか。また、この質問者はこの日が誕生日ということで、彼女がサプライズで「Happy Birthday To You」を歌う場面も。こうしたフレンドリーな対応も彼女の魅力のひとつだ。

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その後は、「私の人生に欠かせない大切な2曲です」という紹介から、映画『ムーラン』の主題歌「リフレクション」と、『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go〜ありのままで〜」へ。演奏前には、2作品の主人公に共通する“本当の自分を受け入れて欲しい”“ありのままに生きていくんだ”という思いが自分と重なるとし、「私もデビューしたばかりの18歳の頃は海外のアーティストに憧れて、自分をよく見せようとしていたけど、たくさんの方になかなか支持されなかった」と振り返った。しかし、その後、「カラオケの採点機能を競い合う番組に出させてもらって、自分に絶対に合わないと思っていた歌謡曲に初めて挑戦し、やってみたらしっくりきた。そのときにたくさんの反響があって、初めてそのときに自分に求められているものに気づけた。今はみんなが聴きたいと言ってくださるものに応えることが私の幸せになっています」と告白。「会社や学校、家族から求められているものと自分が本当にやりたいことのギャップに苦しんでいる人もいると思います。ぜひこの2曲を聞いて、少しでもそんな人に勇気を与えられたら嬉しいです」と観客にメッセージを送った。

そんな彼女のブレイク曲「Let It Go〜ありのままで〜」から、もうひとつのヒット曲「Garden」へとなだれ込む贅沢な繋ぎでライブはラストスパートへ。今回は以前とバンドメンバーが少し変わっていて、ドラムに山下達郎などのライブサポートをしている小笠原拓海が初参加。それもあってか「Garden」のヒップホップビートは実にタイトだったし、前述のダンスセクションもグルーヴがとても強靱だったことを書き加えておこう。

以降、キラキラしたアップナンバーを次々と披露。久々となる「Clap!」では観客に振り付けを教えて一緒に踊る試みを初めて行ない会場をひとつに。これまた久しぶりとなるラスト曲「My Sunshine」では観客が回すタオルの花が客席に咲き乱れ、心地良い高揚感が会場中に充満して本編が終了した。

アンコールでは、8月3日にリリースされる新曲「Have Dreams!」を本邦初披露。この曲は彼女が8年間司会を務めている『J-MELO』を放送するNHKワールドのテーマソングで、作詞:つんく♂、作曲:小室哲哉という話題のナンバーだ。その後は、客席に降りて観客のひとりひとりとコミュニケーションするように通路をゆっくり歩きながら「Believe」を歌唱。こうした親近感あふれる姿勢も彼女の大きな魅力だ。

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その後は「今年は感謝をひとつのキーワードにしています。こうやってみんなに感謝の気持ちを伝えられてとても嬉しいです」と、10周年を迎えられた喜びと感謝を改めてメッセージ。「これからもみんなが少しでも笑顔になったり、元気になったり、前に進んでいけるパワーをおくっていけるように頑張りたいと思います。でも、10周年って本当にまだまだだなと思っていて。20周年、30周年、40周年と長く歌い続けていけるように頑張りますので、みなさんこれからも応援宜しくお願いします」と挨拶すると、10周年の祝福と今後への期待を込め、観客から割れんばかりの温かい拍手が送られた。最後はそんな拍手に応えるように再び感謝の気持ちを込めて「ありがとう -2015 ver.-」を熱唱。ハッピーでピースフルな空気に包まれ、約2時間40分にわたるライブは幕を下ろした。

さらに、この日はアンコールで嬉しい発表も。なんと、10周年のグランドフィナーレとして、10月9日に東京・Bunkamuraオーチャードホールで自身初のリクエストライブを行なうことが決定。今回のツアーは初の試みや久々の曲が満載だったが、彼女にはライブでやっていない曲がまだまだあるし、曲目をすべてリクエストで決めるというこのライブも目新しさ満点の内容になりそう。まだ誰も知らないMay J.の世界が繰り広げられることを期待して、当日を楽しみに待とう。

レポート・文=猪又 孝(DO THE MONKEY)

リリース情報
シングル「Have Dreams!」
2016-08-03
【CD+DVD】RZCD-86116/B  ¥1,944(税込)
【CD+Blu-ray】RZCD-86117/B  ¥2,376(税込)
【CD】RZCD-86118  ¥1,296(税込)

 

ライブ情報
May J. 10th Anniversary Tour 2016
7月15日 (金)日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
7月16日 (土)伊賀市文化会館 さまざまホール
7月18日 (月)福岡国際会議場 メインホール
7月24日 (日)NHK大阪ホール<SOLD OUT>

May J. 10th Anniversary Grand Finale ~The Request Live~
10月9日(日)Bunkamuraオーチャードホール

 
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