2年目の初心者が振り返るフジロック後記:「フジロック」というブランド、その懐の深さ

2016.7.26
コラム
音楽

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フジロックから東京に戻って参りました。ここからは、この2日間に想いを馳せて2年目の感想を綴りたいと思います。

昨年は、「要素が壮大すぎて全然楽しみ足りなかった、だからまた来たくなるのかな」と感じたフジロック。今年、謎の余裕を携えて再びこの地に立ったシマザキは、各ステージ間を歩いたりご飯を食べたりしながら突然悟りました。

「あ、フジロックって、“来る”ことに意味があるのかも」

誰を観なきゃいけない、何をしなきゃいけない、すべてを堪能しなければならない、そういった固定観念に捉われることなく、この場所を訪れること自体がもたらす特別感。特定のアーティストの熱烈なファンもいれば、家族連れもいたり、のんびりキャンプ気分を味わいながらたまにライブを観るくらいのスタンスでウロウロするのもOK。一度ゲートをくぐったら、あとはどんな楽しみ方をするかはその人次第。そして、その全てを受け入れられるフジロックの懐の深さ。

なんとも言えないシリーズ

もちろん、砂ぼこりすごいし、暑いし、と思ったら雨降るし、虫もいるし、初心者としては拭えない「なぜみんなそこまでして行くの?」という疑問が完全に解決できたワケではありません。だけど、それに対して、「○○だから」という明確な答えはおそらくない。しいて言えば、「フジロックだから」なんだと思います。

今年20周年を迎えたフジロックというブランドに、これまで述べ200万人以上のフジロッカーたちが寄せてきた絶対的な信頼、そして愛  その理由のひとつひとつは様々で、来る”ことでしか見出だせません。装備から予習から万全に備えた昨年は、「ここまでしたんだから堪能しなきゃ」と肩の力が入りすぎていて、フジロックのコンテンツひとつひとつを見ようと必死でした。しかし、今年は良い意味でフジロックへのハードルが下がり、全体を俯瞰して見ることが出来たからこそ、余計にそう感じます。

ひょっとしたら、本当のフジロックは2年目からなのかもしれない。少なくともこんなに音楽の分からない私を受け入れてくれるフェスは他にありません。

そして、やはりここでしか会えない人たちとの出会いも大切。まずはこちらをご覧ください――。

事前コラムに思わぬリアクションが

!!!!!



……探されとるやないかーーーーー!!

こんな連載をしておきながら、大のチキンなシマザキ。「えー。こっわ!こっっわ!」と、内心恐れ慄いたことは言うまでもありません。しかし、昨年出会った皆さんとの感動の再会が叶わなかったいま、この方々と会わない理由があるでしょうか。

いや、無え!

というわけで、シマザキGOしてきました。

じゃん! なんとこのお方。聞けば、とあるフェスで両足首を同時にねん挫したという超ロックな経歴を持つ、ゴリゴリのフェス玄人さまなのです。こんな意識低い系フェス初心者としては一瞬ついにしばかれるのかと覚悟しかけましたが、お優しい方で安心しました。滑り込みですが、こうして今回も無事(?)シマザキはフェス友を作ることに成功し、2年目のフジロックは幕を閉じたのでありました。

実を言えば、この連載に関して「続編って往々にして低迷するよね」と周囲からの忠告を受けながらの挑戦でしたが、やはりその通り。2年目の壁は高かったと身を持って痛感しております。

どっからどうしたってフェスが苦手。そんなシマザキですら、何やら普通に溶け込めてしまい、しかも妙な愛着を持ってしまったのですから。
 

嗚呼、ありがとうフジロック。いつかまた逢う日まで!

 


シマザキ:……っていう記事を書いたんですけど。

風間:お、後で校正しとく。で、どうだった? 2年目。

シマザキ:いや、本当に何を書けばいいのか、迷走しまくりでした。「右も左もわかりません」「こんなのあるんだ、びっくり!」みたいなことは去年書いてしまったし、全然、新鮮味が出せないんですよ。

風間:かといって音楽知識が向上してるわけでもないもんな。

シマザキ:なのでなんとかひねり出してたんですけど、結局一番読まれたのは事前コラムだし、あれ私が書いたの後半部分だけだし……シマザキ史上最大のピンチでした。

風間:現地でも「ヤバイヤバイ」言ってたしな。で、俺までダシに使ったり、最終的にいろいろ写真撮ってお茶を濁したわけで。

シマザキ:……言葉もないです。

風間:とまぁ、それも経験だよ。プロ野球とかでも二年目のジンクスってあるからな。

シマザキ:そうですよね、色々勉強になりました。風間さんも色々ご協力ありがとうございました。……では!

風間:あ、ちょっと待って!

シマザキ:? なんですか?

風間こんな記事出てたけど。

 

シマザキ:…………!!!!!