「ウソツキなりの"ただのラブソング"」ウソツキ・竹田昌和が最新作とバンドのあり方を語る
ウソツキ・竹田
ここ最近、シーンにおいてどんどん名前が挙がるようになってきたバンド・ウソツキ。耳障りの良いポップな楽曲が身上の彼らだが、同時に、どこか人の暗部を突きつけるような棘やシニカルさも持ち合わせていることがストロングポイントにもなっている。そんな彼らが最新作『一生分のラブレター』で提示したのは、恋という要素をあらゆる角度から論じる5曲。印象的な詞世界の創造者にして実は国語が大の苦手だというフロントマン・竹田昌和に、根本的なバンドのあり方から、曲作り、最新作で描きたかったものまでじっくりと訊いた。
――先日、GOING UNDER GROUNDとココロオークションとの3マンライブ『ウソツカナイトツアー~禁断の三角関係~』を観させてもらいまして。
ありがとうございます。
――ギターロックがベースにあって、言葉を大切にしているバンドなんだなぁと率直に感じました。それに歌と言葉が中心にあるんですけど、それだけじゃない要素も僕はすごく感じて。
なるほど。ライブはどうでしたか?
――どのバンドもそれぞれ個性が出ていましたけど、その中ではウソツキが一番エッジが立っていたように思います。
エッジ……粗削り感とか?
――というか、角がありました。ポップなんですけど、随所に刺してくる感じというか。それは音の面もそうですけど、言葉に耳を傾けた時も感じましたね。
僕たちはそれをやりたいなと思っていて。相手の懐までとはいわないですけど、隣に座れるくらいのキャッチーな音楽。……バンド名がウソツキじゃないですか。でも言葉はそうじゃなくて。例えば、隣に座ったやつがすごい毒舌までとは言わないけど、面白いやつだったらいいじゃないかって。僕たちはメッセージを伝えたくて音楽をやっているので、まずは聴いてもらいたいんです。その後に僕らのことを知ってもらえたらって。もしかしたらそういうところが伝わったんじゃないかなと。今すごく嬉しいです。
――バンド名の話が出ました。散々聞かれたとは思いますが、なぜこのバンド名に? 二律背反している言葉としても「僕は絶対に嘘をつく」っていう例文は有名ですよね。それが本当だとしたら嘘をついていないっていう。僕はこの話をバンド名を聞いた時に思い出したんです。ひねくれたバンド名をつけてるなって(笑)。
そういうことなんですよ(笑)。それを狙ってつけた訳じゃないんですけど、「ウソツキって嘘つきなんですか?」ってラジオとかでも聞かれるんですけど、「本当の嘘つきだったら自分のこと嘘つきって言わないじゃないですか」って言ってます。僕自身は、本当の話しか曲にすることができないんですよ。実際に自分が感じたことや起きたこと、自分が言いたいことしか。だけどそうした場合、恥ずかしいことがいっぱいあるじゃないですか。「あの子に振られたー!」ってでかい声で歌うことが出来る人もいますけど、僕はできないなって。だけど、「振られた」だとか「でもあの人が好きだ」っていう感情をライブで歌ったとしても、最後に「ありがとうございました、ウソツキでした」って言ったら出来る気がして。「ウソツキ」っていう言葉が逆に僕を勇気づけてくれるような感じがして、ウソツキって付けました。名付けた頃は、ロックスターと呼ばれる人たち……マイケル・ジャクソン、ポール・マッカートニー、あと永ちゃんとかも、スターと呼ばれる人たち、アイコンになっている人たちって、ある種嘘のもの、架空のものだと思ってたんですね。あんな人って、隣にいないし(笑)。だから、嘘つきだなと思ったんですけど、僕はそんな人たちになりたくて。“ウソツキ”ってつけると、そういう人にもなれるのかなと思ったんです。バンド名を人が見た時にネガティブなイメージを受けるのは、それはそれで面白いですし。
――ある意味、フィルターみたいな部分もあるんですかね? 自分の心の中を、赤裸々にストレートに曝け出すことが躊躇われて。
最初はその気持ちがあったんですけど、今は全くないんですよね。僕は本当に嘘つきになっちゃったんだと思って。「ウソツキの竹田さん」って言われて……まぁ合ってるんですけど(笑)。
――歌ってる内容は本心な訳じゃないですか。むしろそういうことしか書けないっていうお話だったわけで。
それは変わってないですね。
――その中でいろんな言葉を歌っていて、言葉の選び方とかも結構エグいところをついてくるなぁって思ったし、そこが魅力なんじゃないかなって。言葉でハッとさせられたりすることもあるし、逆に今回のミニアルバムではテーマが“ラブレター”だから、キュンキュンさせてみたり、甘酸っぱくさせることもできて。人の心に入っていく力はすごく持っている歌詞を書くなぁと。もともと作詞を始める以前に、物を書くとか読むっていう文学的な要素や、自分を外に発信する術ってあったんですか?
通常の人より遥かにないというか、まったく無いと言ってもいいくらいで。人生において本を一冊読み切ったことがないんですよ。僕理系だったんで、数学と理科は学年一位取ったことがあるんですけど、国語とかはずっと2だったり(笑)。だから、作者の気持ちも人の気持ちも分からない人間なんですけど……なんで歌詞書いてるんですかね?(笑) 逆にそれが良いのかなって今は思ってますけど。
――それは意外。
僕の歌詞は文学的じゃないんですよ。最初の頃は特にそうなんですけど、喋ってるっぽいというか。もしくは映画が好きなんで、「ボーイミーツガール」なんかは喋らずに絵を思い浮かべながら、情景を描写していって。そういう風にした方が速いなっていうことに1枚目の時くらいに気づいたんですよ。一つ言えるのは、国語が出来るような人たちとは違う部分はあると思います。
――僕は逆かと思ってました。
文学少年っぽい感じですか?
――文学少年とまではいかなくとも、言葉のチョイスなんかが……確かに難しい言葉とか、文章的ではないんですけど。
僕、読めない漢字いっぱいあるんですよ。今日も“如何でしたか”が読めなくて、“……なにやつ?”って読んでたり(笑)。だから難しい言葉を知らないっていう方が正しいですね。
――(笑)。それ故に伝えたいことがぼやけないというか、簡単な言葉の組み合わせになっていることで、他の人からしたらズバズバ言ってくるように聞こえるのかもしれない。
それもあるでしょうし、僕は作る時は詞先でも曲先でもなくて。“メッセージ先”って自分では言ってるんですけど、言いたいことや曲のオチを先に考えるんですよ。次に歌詞を書くんじゃなくて、アコギとかを持ってそのままメロをつけながら言いたいことを言っていくっていう。これは唯一のプライドなんですけど、全部にメッセージがあるんです。すごく単純な話の場合もあるし、重い話もあるんですけど、どれもメッセージがあって、自分の中で発明みたいなものを1曲に1つあるようにしてるんです。ズバズバしていると感じるところは、そういう部分だと信じています。何かが引っかかったりするということは、意味があると。あんまり人の悪口は言いたくないですけど、最近のバンドの曲って意味のない曲も多いじゃないですか(笑)。
――語感だけの曲とかね。
気になるワードをちょっと入れとくとか。全部が全部じゃないですけど、目につくなぁと……まぁ、それが売れているから目につくわけなんですけど(笑)。そうじゃない派だからこそ、言葉が強く聞こえたんだろうなって思ってます。
――例えば、「ピースする」もすごい歌詞ですよね。人の業みやいな部分を子供でも知っている“じゃんけん”に置き換えていて、出てくる単語もみんな知っている言葉だけに、余計に入ってくる。惹きこまれてくるというか。
ありがとうございます。
――普通とはちょっと違う角度でのキャッチーさがあるというか、人の心と耳の掴み方をしてくるなと思って聴いていました。あの曲はすごく明るい曲っていうわけではないですけど。
“じゃんけん”っていうのは、人の中で最も身近な争いごとだと思いませんか?
――たしかに。
3つの選択肢しかないし。でも誰もが知っている争いなんですよ。一番大きいのと、一番ちっこいので表すっていう……僕の中では近かったですけどね。まんまとっていう感じで……ありがとうございます(笑)。
――まんまとでしたよ(笑)。あとは「ネガチブ」なんかも、すごいノリノリな曲な訳じゃないですか。
これは最近始めたもので、コールアンドレスポンスをするんですけど、全員で「ネガティブ」って言うじゃないですか。それが本当にやりたいことなんですよ。「ネガティブ」っていっぱい言ってると、どうでもよくなるじゃないですか(笑)。
――そういう打ちこんでくる角度がすごく好きだなぁと。という印象をライブで受けて聴いた新作なわけなんですが、今回は一見、どストレートじゃないですか。
そう思われても全然おかしくないです。
――表面上は、超ラブレターで。
“一生分”ですからね(笑)。
――でも、言い方が正しいか分からないんですけど、超笑顔なんだけどなんか怖い人っているじゃないですか。そんな感覚があるんですよ。ウソツキの他の曲を聴いたことがなくて、この曲を初めて聴いたっていう人はそうは感じないのかもしれないですけど。
そう言われるとこのアー写もすごく怖くなってきましたね。ウソツキって書いてあるし(笑)。
――すごい思い切ったポップな曲をやったなっていう気もするし、果たしてこれはそのまま受け取って良いんだろうか?って思う部分もあるし。
それは僕の中では良いことで、まずウソツキっていうバンド名はその為につけているくらいなんです。内側の部分はさっき話しましたけど、外側でいうと、ウソツキという名前はそう機能してほしいんですよ。“ポップで王道な歌もの”“決して嘘つきません”“良いことをいっぱい並べる”けど、僕が聴いてほしいのはメッセージなので、でも君たちウソツキだよね?って思ったら歌詞を見てくれたり、考えてくれそうじゃないですか。だからそのウソツキっていう言葉が「一生分のラブレター」でそういう風に引っかかってくれたことは、すごく嬉しいです。ど直球といえばそうですよね。選んだ言葉もちゃんと好きだと言ってるし。今回のアルバムは5曲で『一生分のラブレター』なんで、リード曲が単純にタイトルになっているわけではなくて、全部がラブソングであって、アルバム一つで“一生分のラブレター”という風にしてあるんです。「一生分のラブレター」っていう曲をアルバムの中で一番最初に書いたんですけど、書いた時に、この1曲だけじゃあ出せない気がしたんですよ。“一生分”って言ってるけど、僕は一生分書けただろうかって。
――足りないんじゃないかと。
そう。この曲は出会って死ぬまでを描いてて、全力疾走で人生が終わるんですけど。そのディティールを埋めないといけないんじゃないかとか。この曲、ストレートじゃないですか。だから恥ずかしさがあって……今は全くないんですけど、いろんな要素があって5曲で一生分のラブレターという形で出したんです。話しが逸れちゃってすみません(笑)。
――全然大丈夫ですよ。
本当に真っ直ぐなラブソングかって言われたらそうじゃないんですよ。結果的にはストレートで全然問題ないんですけど、僕の中では人と違うんじゃないかっていうのがあって。この曲を書くキッカケは、「恋に期限がある」っていう話しを聞いて……人間のホルモン的にあるらしいんですよ。何か月か何年か分からないですけど。その期限が来るとホルモン自体がなくなっちゃうと。そういうものをWebで見て、そのコメント欄に、「いつか終わってしまうんだから、私は恋はしません」っていうようなネガティブなことがいっぱい書かれてて。僕も本来その考え方なんで、一回そういう風に考えてしまうタイプなんですけど、同族嫌悪というか、なんか嫌だなって思ったんですよ。告白って一回かプロポーズの時くらいじゃないですか、カルチャー的には。でも、告白っていうやつを何回やってもいいんじゃないかなと思って。
――一人の相手にってことですね。
10回でも100回でもずっとやっていいんじゃないかなと思って。告白ってビッグバン的な始まりのエネルギーがあるじゃないですか。同じ相手でも多分緊張するんですよ。久々にデートをセッティングをして、まだ付き合ってないくらいの時の細やかなプランニングをして(笑)。そうしたらまたそのホルモンがでたり、何回だって恋は出来るんじゃないかなと思って。それで僕の中のリズムで<1回目の告白は~>って書いていったら、だんだんストレートな歌詞になっていったんですよ。他の曲は主人公が物語として絶望して、最終的に解決はしないんですけど解決策を見つけて少しポジティブ終わるっていうパターンでほとんど書いてるんですけど、この曲はちょっと違って、自分自身がその主人公になって解決策としてこの答えを出したんです。でも僕の中では、この曲でウソツキが方向転換をしたわけではなく、いつもと同じように作った曲なんですよね。始まりがものすごいネガティブで、「もう恋はしません」っていうような人に対する、僕のぐっちゃぐちゃした嫌悪感から始まったんで、そういった部分が邪悪っぽさに繋がっているかもしれないし、繋がっていないのかもしれないですけど(笑)、結果的にものすごくポップに聴こえれば問題ないです。倦怠期の人も何か感じてもらえれば嬉しいですね。
――MVもまた爽やかなものになってますよね。
ちょっと違う角度ですけどね。爽やかと受け取りましたか?(笑)
――僕は爽やかと受け取りました(笑)。
暑苦しくなかったですかね……?
――あぁ、そういう見方もできますけど、観終えた時には爽やかな感情が残りました。
半ばストーカーっぽくもありますけどね(笑)。それでも爽やかと受け取ってもらえたら、僕らとしては成功なんですよ。表面上は爽やかな要素をなくそうっていう風にやってたんですよ。最近のMVと違って、可愛い女の子がたくさん出てくるわけじゃないじゃないですか。ずっと、むさ苦しい30歳くらいのおじさんが出て、僕らも黒ずくめでよく分からない感じになってて。最後のエキストラが出てくるシーンも、よく見たら30歳くらいの劇団員やお笑い芸人の方なので、個が強くて(笑)。
――アクが強いですね(笑)。
なのに、良い意味で爽やかに見えてしまうという感じになって。
――その表題曲を含む5曲で“一生分のラブレター”だよっていうお話しでしたが、僕は3曲目の「恋学者」がすごく好きで。<論文>とか<【解】>って出てきますが、このあたりは理系の要素ですかね(笑)。
理系の目線で見たらたいしたことない内容になっちゃうんですけど、この5曲の中では一番ウソツキっぽいですよね。恋に関してめちゃくちゃ研究している人で、「恋とはまったく存在しません」っていう持論を持った恋学者が恋をしてしまうという……本末転倒な感じで。
――まさに“割り切れない”様が。
割り切れない気持ちが描かれてますね。
――というような曲があったり、もっとアッパーな「地獄の感情無限ロード」っていう曲もあったり。これは今度のライブタイトルにもなってますよね。
『地獄のUSOTSUKANIGHT FEVER』。新代田FEVERでやるライブなので……全然深い意味はないんですけど(笑)。
――あ、特にこの曲がキーということでもなく?
ライブタイトルを決めているのがうちのドラムなので、僕はノータッチで(笑)。響きだけで完全に決めたんだろうなぁと。
――語呂は最高ですよね、某マッドな映画を彷彿とさせて(笑)。でも今作は本当に幅広いアルバムで、「ハッピーエンドは来なくていい」もまたテイストの違う落ち着いた感じで終わるという。
僕の気持ちとしては、「一生分のラブレター」と言っていることは同じなんですけどね。さっき言った終わりが来るから始めたくないという人に対して、「ハッピーエンドは来なくていい」って言い切るというか、終わりなんかどうでもいいんだよ、今の方を見てほしいなって。コメント欄にいた彼ら、彼女たちに対する、ラブレターなのかなと最近は思ってます。
――そういう考え方は恋愛だけに限ったわけじゃないですもんね。
昔に比べたら僕らのことをたくさんの人に観てもらえてて、そういう人たちが、CDを売ったり物販にいるときに僕の前に来て「ウソツキ好きなんですよ」って言ってくれて。でも、まだ二年くらいですけど、居なくなっちゃった人も知ってるんですよ。「ずっと応援してます」って言ってたのに、居なくなった人がいて。昔、芸人のヒロシが言ってたんですけど、「「死ぬまで応援します」って言ってた人は死んだんでしょうか」って(笑)。本当にそういうことで、いなくなった人はいるんですよ。それってすごく切なくて。失いたくないっていう気持ちですね。「好きです」って言ってくれる人とか、ライブですごい盛り上がっている瞬間とか、ハッピーが高まっていれば高まっているほど、それは無くなってしまうんじゃないかと、僕はやっぱり思ってしまうんですよ。そういう時に「ハッピーエンドは来なくていいんだ」って言い切りたいなっていう気持ちはあります。……完全に終わりの瞬間が来たときにはハッピーがいいですけど(笑)。結局ハッピーエンドがいいんですけどね。
――それはその時になってみないと、考えてもしょうがないですよね。でも、良いテーマだと思います。やっぱりただのラブソングじゃなかったなと。
各々のラブソングがあると思っていて、、ラブソングっていうものがたくさん出てきたからそういう言葉が生まれたんだと思うんですけど……“ただのラブソング”ってかっこいいですね(笑)。僕ら”王道歌ものバンド”なんで。
――むしろ、”ウソツキなりのただのラブソング”だと。
そうですね(笑)。
――お話しを伺っていると、ウソツキのイズム、らしさが見え隠れしながらも、ポップなだけに初めて聴く人の耳にスッと入ってくる入口になる要素も持っている作品だと思います。ここからまた他の曲を聴いてもらうとだんだんとバンド像が見えてくるのかもしれないですね。この表題曲が多分ラジオでかかったり、MVをYouTubeで観たりして一番目や耳に入ってくる曲だと思うんですけど、歌われている内容や“こんなサウンドもやるんだな”っていう発見の部分も含め、必然的なこの5曲だなって思いました。
その通りです! 言いたかったことは、コメント欄にいたような「恋をしたくない」って言っていた人たちに聴いてもらいたいなということで。ポジティブに恋に勤しんでる人は、まぁまぁ聴いてくださいと。それ以外の、「恋学者」じゃないですけど、好きという感情がなんなのか分からないとか、「一生分のラブレター」の話のように恋に対して絶望している人にこそ聴いてもらいたいです。
――リリース後には新代田FEVERでやるワンマン『地獄のUSOTSUKANIGHT FEVER』もありますし、夏にはフェスにも多々でますし。
去年とは比べようがないほどのフェスにも出させてもらうんです。フェスノリバンドのアンチで”王道歌ものバンド”って名乗っている僕たちが、遂に殴り込みをかけると(笑)。音楽を認めてもらえるように、フェスでサークルを組んで音楽を聴くような人たちにも伝わればいいなと思います。
――そこはフェス仕様にしようとか、普段とスタンスは変えず?
僕らの曲にフェス仕様のものはないので(笑)。アップテンポはあるし、踊ろうって言ってる曲はあるんですけど、芯であるメッセージは同じなので、それをもう一度蘇らせたいなと思います。まだまだ小さいステージなので、影響力は少ないと思いますけど、来年も出れるように頑張ります。
――踊ったり騒ぐのもいいですけど、歌を聴くっていう場がフェスにあってもいいと個人的には思っていて。ウソツキみたいなバンドが頑張ってほしいなと一音楽リスナーとして思います。
ありがとうございます。フェスノリは全然あっていいと思うんですけど、あまりに(歌を聴くことを)忘れきった感じがするので、非力なんですけど頑張ります。
――最後に。中長期的に、ウソツキはどんなバンドになっていきたいですか?
近場の目標が横浜アリーナで、遠目の目標がグラミー賞なんで、それを目標に今は頑張ってます。……漠然としててすみません。どうやら言ったら叶うみたいなので、絶対に叶わなさそうなことを言おうかなと(笑)。でも、ライブを観ている人たちが、横浜アリーナに限らず「このバンド横浜アリーナで観たいな」ってなるようなライブをしようと思ってます。
――目標は武道館!って言う人が多いじゃないですか、あえての横浜アリーナには思い入れがあるんですか?
ないんです(笑)。実は横浜アリーナがどこにあるのかもわからなくて。千葉でアコギで弾き語りをやっていた頃に、「僕のホームは東京の下北沢にあるCLUB QUEにします」「ワンマンライブはクアトロでやります」と、行ったことないところをパパッと言ってたら、それがすでに叶ったので、グラミー賞も横浜アリーナもそんな感じで叶えばいいなと。ウソツキだからこそ、本当にしていかないといけないですね。
撮影・インタビュー・文=風間大洋
発売中
価格:¥1,500(+税)
レーベル:DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT
<収録曲>
01.一生分のラブレター
02.ボーイミーツガール
03.恋学者
04.地獄の感情無限ロード
05.ハッピーエンドは来なくていい