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堤幸彦「身の安全は自分で確保して」の言葉に中村勘九郎らがうめき声! 舞台『真田十勇士』製作発表

2016.7.28
レポート
舞台

舞台「真田十勇士」

マキノノゾミ脚本、堤幸彦演出、中村勘九郎主演の舞台『真田十勇士』の製作発表が、7月27日(水)に行われた。

本作は2014年に初演された作品。“名将”と歌われた真田幸村は、実は無口でごく平凡な武将で、己の虚像と実像のギャップに苦悩していた。そんな幸村を「天下の名将」にプロデュースしようと策を練る忍び・猿飛佐助の奮闘が描かれた本作は、その奇抜な設定と舞台という枠を超えたダイナミックな演出により大きな話題を呼んだ。再演となる今年の公演は、同時期に映画版「真田十勇士」も公開となる史上初のダブル・プロジェクトとなる。

製作発表には、勘九郎、マキノ、堤をはじめ、加藤和樹、篠田麻里子、高橋光臣、村井良大、駿河太郎、荒井敦史、栗山航、望月歩、青木健、丸山敦史、石垣佑磨、山口馬木也、加藤雅也、浅野ゆう子が登壇し、それぞれに本作にかける想いを述べた。

勘九郎は「とかく再演は初演と比較されるものだが、その必要がないくらいすごいことになる」と本作への期待をあおる。「またこの場を借りてお詫びを…」と言い出した勘九郎。先日行われた阪神タイガースvs読売ジャイアンツ戦のファーストピッチイベントで「大河ドラマ『真田丸』は『真田十勇士』のパクりなのでは?」と口にした件に触れ、後日、三谷幸喜から「僕の方が先だもん。大河ドラマ『新選組』が終わった時点で、『次は真田をやる』って決めていたんだもん!」と“かわいい”メールが届いたと語り、自分の発言を笑いながら詫びていた。もちろんそれだけでは終わらず、「大河を食う勢いでやります」と改めて意気込んでいた。

中村勘九郎

佐助の相棒・霧隠才蔵を演じる加藤和樹は、初演・映画版では由利鎌之助を演じていた。「前回は松坂桃李くんが演じた才蔵。役が変わると聞いたときは驚いたが、自分にしかできない才蔵を演じたい」と決意をあらわにしつつ、「勘九郎さんの無茶ぶりにも応じていきたい」とニヤリ。これには勘九郎も笑顔。

加藤和樹

くノ一の火垂(ほたる)を演じる篠田はAKB48卒業後初舞台となる。映画版で同じ火垂役を演じた大島優子から「舞台がんばってね。観に行くから」とエールを受けたと話す。現在は体幹トレーニングやマラソンで体力作りにいそしんでいる篠田は、「この舞台が自分の最後の仕事というくらいの気持ちで乗り切りたい」と並々ならぬ決意を口にして、マスコミや共演者たちをざわつかせていた。

篠田麻里子

誰かがしゃべる度に他の共演者たちが楽しそうに見つめる…を繰り返していました!

三好清海役の駿河が、「十勇士の中で一番年長(38歳)なので、身体が持つか心配。初演では開幕後に左脚を捻挫し、テーピングで舞台に出ていた」と、本作の肉体的負荷の厳しさを語ると、真田幸村役の加藤雅也も「みんなも同じように年を重ねている。私も53歳になった。ラストに15分間の立ち回りがあるが、15kg以上ある衣装がもう少し軽くならないか、鉄板をプラスチックに変えられないか」と不安を口にする。さらには淀殿役の浅野も「この中で明らかに自分が最高齢。先ほど勘九郎さんから(淀殿にも)戦の場面があると言われたが無理。笑っていただけるパートだけを任せてもらい、イケメンたちに守ってもらう『女冥利に尽きる』役を全うしたい。ぜひ、立ち回りはな・い・よ・う・に!」と堤に向かって念押ししながら語ると、キャストたちがたまらず笑い出していた。

駿河太郎

加藤雅也

浅野ゆう子

年齢が、身体が、と口にするキャストに対し、堤が「いろいろ聞いていると思うが大変です。覚悟の上で臨んでください。もちろん身の安全は自分で確保して」と突き放すと、「またあの日々が戻ってくるのか…」と小声で愚痴りながらもどこか楽しそうに笑う勘九郎だった。

堤幸彦の言葉に苦笑する一同

公演情報
舞台『真田十勇士』
 
■日時・会場:
<東京公演>
2016年9月11日(日)~10月3日(月)新国立劇場 中劇場
<横浜公演>
2016年10月8日(土)~10月10日(月・祝)KAAT神奈川芸術劇場
<関西公演>
2016年10月14日(金)~10月23日(日)兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
 
■脚本:マキノノゾミ
■演出:堤幸彦
■出演:中村勘九郎、加藤和樹、篠田麻里子、高橋光臣、村井良大、駿河太郎、荒井敦史、栗山航、望月歩、青木健、丸山敦史、石垣佑磨、山口馬木也、加藤雅也、浅野ゆう子 他
■公式サイト:http://sanadajuyushi.jp/​