暑さを吹き飛ばす!『スラバのスノーショー』東京に上陸中!
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観客を巻き込んでエキサイティングなステージを繰り広げる『SLAVA'S SNOWSHOW スラバのスノーショー』が、2年ぶりに日本再上陸! 大阪公演に続いて、7月30日からついに東京も開幕。客席を巻き込んで暑さを吹き飛ばす「スノーショー」を展開している!(8月14日までシアター1010)
ロシア出身の世界的に著名なクラウン(道化師)のスラバ・ボルニンが創作・演出するこのショーは、世界30カ国以上、120都市を超える都市で500万人以上を動員して、トニー賞やローレンス・オリビエ賞をはじめ、世界各国で数々の演劇賞を受賞している。クラウンはセリフは一切なく、コミカルや動きと表情だけで人間の喜怒哀楽を表現。さらに蜘蛛の巣や紙の猛吹雪などで客席を覆い尽くしたり、観客と遊んだりと、大人から子供まで楽しめる“体感型ファンタジー”だ。
その日本公演に出演するクラウン2人、ヴァーニャ・ボルニンとオレクサンドル・コリッシュ。そしてローマ公演にメンバーとして出演、今回スペシャルサポーターを務めている徳井健太(平成ノブシコブシ)に、『スラバのスノーショー』の魅力の秘密と今回公演への意気込みを語ってもらった。
からオレクサンドル・コリッシュ、徳井健太、ヴァーニャ・ボルニン
トーリックとみんなに呼ばれて
──徳井さんはローマ公演に出演していますが、このお二人とは?
徳井 サーシャ(オレクサンドル)とはローマ公演でずっと一緒で、ヴァーニャのほうは最後の何日間だけ一緒でした。サーシャは色々助けてくれて、スラバさんは基本的に何も教えてくれませんから、何もわからないでいた僕を、サーシャがこうやれとかああやれとか具体的に教えてくれたので、とても助かりました。
──出演したときの徳井さんはいかがでしたか?<
サーシャ 徳井さんはみんなにトーリックと呼ばれていました。ローマの老舗の素晴らしい劇場に一緒に出たのですが、劇場の前の猫たちが沢山いる広場を、いかに猫を踏みつぶさないように横切るかが最初の課題でした(笑)。
徳井 あはは、覚えてます(笑)。
サーシャ そして劇場にたどり着いてからは、シベリアの話をいつもしていました。スラバの出身は雪深いところで、そこから物語が生まれましたから、まったく違うところで生まれたトーリックに、まったく違う惑星に君は入ったんだよと伝えました。たとえば、なぜクラウンがこんなに大きな足を着けるのかといえば、雪が深すぎて普通の靴では埋まってしまうからです。
徳井 そうそう。あの大きな足で歩く練習をさせられました(笑)。
サーシャ その次の段階ではコートを着るというセレモニーもあるのですが、みんなで集まってトーリックにその衣裳を着せました。一番大事な瞬間は鼻をつける時で、まずトーリックの鼻を作ってあげました。
徳井 赤く塗ったあの鼻を貰いました。
──舞台に出るための訓練などもしたのですか?
徳井 サーシャがけっこう厳しく教えてくれました。本番中、僕はあまり出番はなかったので、その時間は大きな足を履いて階段を上がり降りして歩く稽古してなさいと(笑)。
サーシャ 紙吹雪の砂嵐の中でも転ばないようにという訓練です。それにシベリアには熊がいるので、逃げるためにもちゃんと歩けないといけません(笑)。
徳井 そういうことだったのか!それは聞いてなかった(笑)。
スラバのスノーショーはあらゆる境界線をなくすこと
──ヴァーニャさんは相当小さい頃から訓練していたのでしょうね?
ヴァーニャ 2歳が初舞台なので、よちよち歩きの頃からです。
徳井 すごい!
ヴァーニャ お父さんもお母さんも舞台に出ていて、ベビーシッターがいるわけではないので、楽屋に連れてこられてうろうろしていました。
徳井 じゃサーシャとかが面倒みていたの?
サーシャ 僕がゆりかごの代わりに抱っこしてました(笑)。
ヴァーニャ ズボンも履かない赤ちゃんのまま舞台に這い出していって、それが僕のデビューでした(笑)。
徳井 すごいね!
──お父様のスラバ・ボルニンさんのパフォーマンスの素晴らしさについて、意識するようになったのはいくつくらいから?
ヴァーニャ ものごころがついた時から、みんなで楽しいことをしていると、ずっと思ってきたので、改めてそういうことを意識したことさえないんです。いつもお祭りで、それを楽しんでいる人生だと。スラバがやっていること自体が、実際の人生との境界線を壊しまくることなので。
──「生き方そのものがスラバ・ボルニン」と、仲良しのプリンセス天功さんもおっしゃってますね。
徳井 だから芸人に近いんですよね。がんばってるところは見せない。全員がそうですね。疲れも見せないし。
サーシャ 全員で宇宙に旅立つということなんです。トーリックはそれをとても自然に一緒にできる人でした。
徳井 ありがとうございます(笑)。
サーシャ トーリックはとても面白くて、ちょっと苦くてスパイシーなクラウンでした。大根おろし?ああいうクラウンです(笑)。甘いクラウンとか酸っぱいクラウンとか、色々なクラウンがいて、僕は甘いクラウンです。
徳井 サーシャは女の人に甘いクラウンでしょ(笑)。
サーシャ そうです(笑)。
一緒に体感してこそ楽しいスノーショー
──このショーはお客様を巻き込んでいくショーですが、そのためにどんなことを考えていますか?
サーシャ 一番大事なのは「初めもなくて終わりもない」ということです。幕を閉めるということがないんです。楽しいことがずっと続いていきます。「人生はお祭りだ」という考え方で、ずっと夢の中にいるような気持ちが続いて、しばらく経って「ああ、あの劇は自分のことだったんだ」と思うようになる。そういう世界なんです。たとえば白い雪は落ちたらどうなると思いますか? 溶けるのではなく天に昇っていって天使になるんです。そういう考え方がスラバの世界なんです。
──ファンタジックですね。ヴァーニャさんは観客とのコンタクトについて、どんなことを考えていますか?
ヴァーニャ どの国もお客さんが違うので方法が違います。最初にその国のお客さんのリアクションを掴むことが大切です。前回来た時の日本のお客さんは、上品で静かで、どう反応していいか迷っていたようです。でもお客さんの目はキラキラしていたので、きっとシャイだっただけだろうと思いました。今回は少しは慣れていただいたと思うので、もっと反応してくれるのではないかと期待しています。
徳井 日本人は本当にシャイなんですよ。でも照れずに一緒に楽しんでほしいですね。
サーシャ スラバの思いは、大人も子供も一緒に楽しんでいただきたいということですから、そして、私たちは日本の皆さんに幸せをお届けするためにやってきたのですから!
ヴァーニャ どうぞ恥ずかしいという気持ちを捨てて、子供になったつもりで楽しんでください。
徳井 日本人は劇場に足を運ぶこと自体、あまり多くないのですが、一緒にお祭りを体感する楽しさを、ぜひ味わってください。
『SLAVA’S SNOWSHOW スラバのスノーショー』
〈料金〉S席(一階席)¥8,500 A席(二階席)¥6,500(全席指定・税込)