「本当の邦楽アーティストになりたい。タワレコの1階、5階じゃない」スコット&リバースが語る新曲と邦楽への想い
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スコット&リバース 撮影=風間大洋
ウィーザーのフロントマン・リバース・クオモと、MONOEYESやアリスターで活躍するスコット・マーフィーが、“日本語”で“邦楽”を奏でるという個性的なユニット・スコット&リバース。今年、久しぶりの音源「FUN IN THE SUN」と、「Doo Wop」を配信していきなり再始動したかと思ったら、8月20日、21日の『SUMMER SONIC 2016』にそれぞれのバンドで出演。さらにスコット&リバースとしてのライブも行い、超満員の大盛況に終えるなど明らかにギアを上げてきた感がある。先日のライブでは「近々アルバムも!?」という嬉しい話題まで飛び出しており、実際そのあたりどうなの?という話題も含めて、久々の本格的活動となる2人に話を訊いた。
――『SUMMER SONIC』があったことで、このタイミングで2人が揃ったワケですが、どうでしたか。サマソニ。
リバース:『SUMMER SONIC』はウィーザーとMONOEYESで、ですね。ウィーザーは……実はちょっとガッカリ。
スコット:なんで?
リバース:うーん、15:30はちょっと早いです。だから……ウィーザーは多分、来年ヘッドライナーだと思います(笑)。
――期待したいです! スコットはどうでしたか。
スコット:僕は最近ずっとMONOEYESというバンドをやってるんですけど、邦楽フェスが多いから、洋楽フェスに出るとちょっとテンション上がる。観たいバンドもいっぱいいるし、楽屋のテンションも違うし、楽しかった。ウィーザーのセットにも出させてもらって。
――MONOEYESは去年に引き続きの出演でしたが、バンドとして変化を感じた部分はあります?
スコット:去年出たときはMONOEYESを結成したばっかりだから、結構緊張感が違ったけど、この1年ライブやってきて、ちゃんとバンドの形になった気がするから、去年よりはそんなに緊張しなかった。ウィーザーのセット(に出たとき)はちょっと緊張したけど(笑)。
――そして1stアルバムから3年、スコット&リバースとしての新曲も新たに配信リリースされました。
リバース:長かった。
――その間もライブ出演はちょこちょこありつつ。
スコット:うん。本当ちょこちょこだけどね。
リバース:“ちょこちょこ”って?
――たまに、みたいな意味です。
リバース:ああ。それから、間に「カリフォルニア」っていう曲があって、今回2曲。
――この3年間というのは、どんな風に過ごしていたんですか。
リバース:ウィーザーは2枚、CDが出ました。
スコット:早いペースだね。
リバース:スコリバではロスでもライブをしました。チボ・マットと。あとは新しいCDを作っています。
スコット:年内に出来れば出すつもりです。
リバース:スコットがすごい歌詞を作ります(笑)。
スコット:でも忙しいんですよ(笑)。……頑張ってます!
――スコリバの曲を作ろう!っていう纏まった期間があるんですか?
スコット:それも、ちょこちょこですね。
リバース:ちょこちょこ!
スコット:今日のキーワードだね(笑)。
スコット&リバース 撮影=風間大洋
――ここ最近、お互いに感じた変化や出来事は何かありますか。
リバース:一緒にウィーザーのクルージングをしました。バミューダの、バハマで。
スコット:そこでほとんどアメリカ人ばっかりの前で日本の曲をやって。面白いリアクションだった。まぁ向こうは何を歌ってるかわからないんだけど。
リバース:日本人が日本で英語で歌ってる感じかな。面白い。あとは(今回の新曲に向けての)コラボレーションも新しい経験でした。
スコット:前回のアルバムはフィーチャリングとか無かったけど、今回はRIP SLYMEのPESさんとMONGOL800のキヨサクさんと。この前PESとはスタジオで初めて会ったんだけど、すごい良い感じで。
リバース:いつもiTunesでオルタナティブチャート見てると、MONGOL800はトップ。
スコット:「小さな恋のうた」ね。
リバース:スコリバは、……下(一同笑)。ちょっと悔しいから、今回フィーチャリングしてもらいました。
――他のアーティストとのコラボは初ですけど、やってみようと思ったキッカケは何だったんでしょう。
リバース:スコリバは本当の邦楽アーティストになりたいです。タワレコの1階、5階じゃない。それに違うスタイルを面白くミックスして楽しくしたかったのもあります。
――コラボしたアーティストから吸収できる部分も多かったでしょうし。刺激にもなりますよね。
スコット:うん。レコーディングは日本だったから、リバースは立ち会えなかったんだけど。
――その新曲たちは先日のワンマンで早速披露されました。
リバース:もうよく知ってくれていて、みな一緒に歌ってくれました。
スコット:僕らは初めてライブでやるから、歌詞を覚えるのが大変だった(笑)。
――スコットはラップもありましたからね。
スコット:そうそう。CDだと僕はラップしてないんだけど、早口の日本語だから……(ラップパートを)「どっちがやる?」って聞いたらリバースが(無言でスコットを指すジェスチャー)。
リバース:お願いします!
スコット:ナチュラル!(笑)
――MCでも緊張するっておっしゃってましたもんね。
スコット:そりゃあ、緊張するでしょう? 普段ラップしてないから。
リバース:自然に、ナチュラルにラップしてました。
スコット:あざす!
リバース:“立派”なラッパー(笑)。
――(笑)。という「FUN IN THE SUN」と、もう一曲の「Doo Wop」。こちらは音楽をする楽しさがストレートに伝わってくる楽曲です。
リバース:スコリバのライブはすごくフレンドリーで、いつも楽しくて嬉しい気持ちだから、多分そういうノリノリな気持ちが出てます。
スコット:ライブすると楽しいし、そういう気持ちを伝えていければなと。
――その“楽しさ”はMONOEYESからも、ウィーザーの最新アルバムからも伝わってくる気がします。
スコット:うん、実際にそう。子供の頃から音楽が大好きで、今こうして曲を書いてみんなの前で演奏できて、みんなの笑顔が見れて、楽しい!しかない。
リバース:僕からすると、ウィーザーはたくさん古い歌やらなくちゃいけないから、ときどき仕事みたいです。でもスコリバは、楽しいだけ! 新しい歌、新しい言葉。
スコット:ウィーザーはやらないといけない曲もあるからね。20年ずっとライブでやってる曲を今でもやる。
――確かに。そして、アルバムも作っているとライブでも発表していましたが。
スコット:いま半分くらいです。
――どんな内容になりそうか、いま話せることがあれば是非。
リバース:「FUN IN THE SUN」はPESと、「Doo Wap」はキヨサクに参加してもらいましたが、他の曲でもトライしたいです。
スコット:まだ決定してないけどね(笑)。スコリバは1枚目もそうだったけど、いろんなジャンル、いろんなテイストが入った作品になれば良いなと思ってます。最後の半分をこれから頑張らないと!
――ライブがまた楽しみになりますね。
リバース:新しい曲を聴いて、次のライブへ遊びに来て欲しいです。
スコット:できれば年内にアルバムを出して、そのままライブをしたいので、みんなでワイワイ楽しい年末にしましょう!
取材・文・撮影=風間大洋
スコット&リバース
「FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)」
iTunes購入先:
Doo Wop feat.キヨサク(MONGOL800)
「Doo Wop feat.キヨサク(MONGOL800)」
FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)
「FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)」
*iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。