トロント国際映画祭にチョン・ウソン、チュ・ジフンらが登場 映画『阿修羅(原題)』初の公式上映で1,400人が拍手喝采
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左から、チョン・ウソン、チュ・ジフン、クァク・ドウォン、チョン・マンシク
2017年公開予定の映画『阿修羅(原題)』が、現地時間9月13日カナダ・トロントのエルギンシアターで公式上映を行い、キャストのチョン・ウソン、チュ・ジフン、クァク・ドウォン、チョン・マンシクらがティーチインに登場した。
『阿修羅(原題)』は、スペクタクル時代劇『MUSA-武士-』のキム・ソンス監督が、権力に溺れる者とそれにしがみつく男たちを描き出した映画。キャストには『ベテラン』のファン・ジョンミン、『グット・バッド・ウィアード』のチョン・ウソン、『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』のチュ・ジフンといった演技派を揃え、韓国ではノワールの新境地として公開前から熱い視線を受けている。
第41回トロント国際映画祭のスペシャルプレゼンテーションセクションに公式招待された同作は、現地時間13日トロントのエルギンシアターで公式上映を迎え、初めて一般の観客の前で披露された。スペシャルプレゼンテーション部門は、トロント国際映画祭で最も華やかな部門のひとつとして、おもに産業性と作品性を兼ね備えた映画が上映され、巨匠監督やスターの最新作などが招待されている権威ある部門だ。
この日、劇場付近ではただならぬ雰囲気が漂っていた。約1,400人あまりの海外バイヤー、記者、観客が会場に集まり、賑わいを見せるがどこかいつもと違った緊張感が漂っていた。全ては『阿修羅(原題)』への期待感そして、どんなヴァイオレンスを目にするのかといった恐怖が混じりあいこの雰囲気を作り出していた。
チョン・ウソン
クァク・ドウォン
映画が上映されると、観客たちは映画にのめり込み、緊張した表情に。映画が終わると歓声と拍手が起こり、一気に会場は熱気に包まれた。映画を観たトロント国際映画祭アジア作品のプログラマーであるジョヴァンナ・フォルヴィー は、「細かなニュアンスがスクリーンを通じて鮮明に伝わってきて引き込まれた。最高に息をのむ犯罪映画であり人間の弱さや不正を深く掘り下げている映画。新しいジャンルの映画の誕生と言えると思う」と賛辞を惜しまなかった。
ウディネ極東映画祭のプログラマーであるサブリナ・バラチェッティは「ストーリーが創意的で予測不可能。特に後半の見せ場の爆発的な吸入力は息がとまりそうなほど強烈だった。新たなスタイルの映画が誕生した!」と語った。
上映後に行われたティーチインでは、チョン・ウソンが『MUSA-武士-』以降15年ぶりにキム・ソンス監督と一緒に仕事をした感想を話した。チョン・ウソンは「監督との再会は僕にとってとても大きな意味がありました。前よりももっと成長した姿で観客の期待に応えられるようにという個人的な思いもあったと思います。監督をはじめ、ファン・ジョンミン、クァク・ドウォン、チュ・ジフン、チョン・マンシクなど全てにおいて最高の人々と仕事をするのだから、自分も頑張らなければという気持ちで撮影に臨みました」とコメント。
エルギンシアターのようす
自身の演技についての評価を聞かれたクァク・ドウォンは「演技というのは正解がないので、本当に難しいです。俳優は、たくさんの人が”リアリティがあり面白い“と言ってくれたらより頑張ろうと努力します。足りない点があったら何なりと指摘して、良かった点があったらたくさん褒めてもらえたらと思います。これから、より成長した姿をお見せできるように努力したいと思います」と語った。
チュ・ジフンは「役者なので次のシーンはわかっているんですが、観客の反応がエキサイティングで僕自身もストーリーを知らなかったみたいに夢中になりました。観客の皆さんも同じ気持ちで見てくれただろうと期待しています」と興奮を語った。チョン・マンシクは“GOOD!”と映画を観た感想を一言であらわし、「韓国と文化の違うカナダで熱い反応をしてもらえてとても不思議だし嬉しいです。観客の皆さんに心から感謝したいです」を観客に対する感謝を惜しまなかった。
映画『阿修羅(原題)』は韓国では9月28日に公開。日本では、CJ Entertainment Japan配給で2017年春新宿武蔵野館にて公開を予定している。
映画『阿修羅(原題)』
脚本/監督: キム・ソンス『MUSA-武士-』
出演:ファン・ジョンミン『ベテラン』、チョン・ウソン『グッド・バッド・ウィアード』、チュ・ジフン『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』、クァク・ドウォン『弁護人』、チョン・マンシク『インサイダーズ/内部者たち』ほか