シュールとカオティックが交差するtricotのステージに、タフなバンドの姿を観た

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山人音楽祭2016 【榛名ステージ】 tricot

結婚式の披露宴会場のような榛名STAGEに「今夜はブギー・バック」が流れるというシュールなムードの中、tricotのメンバーがステージに現れるとその場が一気にガチなライブ空間へと変質するのを感じる。オープナーは最近のフェスでもおなじみの「節約家」。中嶋イッキュウの(Vo/G)のあやうげなヴォーカル表現、ヒロミ・ヒロヒロ(B/Cho)のメロディアスでスキルの高いプレイに息を飲み、ただブチあげることに終始しないスタンスの気迫を感じる。

続く「おもてなし」では、曲間にイッキュウが「京都のど田舎から来ました、tricotです。いけるか~!」とお昼を過ぎたばかりのオーディエンスを焚きつけ、メンバーの感情が絞りあげられるようなエンディングのアンサンブルがさらに火に油を注ぐ。中盤には早くもtricot最大の魅力である透明感と重低音が交錯する新曲「エコー」も披露してくれた。

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「今日はG-FREAK FACTORY主催の『山人音楽祭』に呼んでもらって、とてつもなく嬉しいです。群馬はまだ3回目ですが、G-FREAK FACTORYがかっこいいのは間違いない、つまり、群馬がかっこいいのは間違いない。京都と滋賀のど田舎もかっこいいと思わせるように頑張ります」とイッキュウが言えば、「庭」の曲中にキダ モティフォ(G/Cho)は「G-FREAK FACTORYと群馬に敬意を表してサンバを踊ります」と、リオ五輪の記憶がよみがえるような(!?)、セクシーなダンスを披露。それでも飽き足らず、「山と言えばやまびこですよね?」と、フロアと”ヤッホー絶叫コール・アンド・レスポンス”を展開。

キダのサンバホイッスルを合図にさらにカオスに突入し、ラストは「99.974℃」の怒涛のイントロに突入。気づけばヒロミはクラウドに背面ジャンプしてベースを弾いている。しかもそんなカオティックなムードをコントロールしながら、彼女たちの女性性を伝える楽曲はきちんと鳴らされているのだから凄まじい。何段階もタフになった今のtricotを見せつけたあっという間の30分強だった。


レポート・文=石角友香 撮影=半田安政(Showcase)

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セットリスト
山人音楽祭2016 【榛名ステージ】 tricot
1.節約家
2.おもてなし
3.エコー
4.庭
5.99.974℃

 

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