スポティファイからの音源使用料
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Spotify公式サイトより(https://www.spotify.com/jp/invite/)
日本でもようやくサービスがスタートする定額制音楽ストリーミングのスポティファイ。アメリカではストリーミング・サービスから支払われる音源使用料の分配について相変わらず裁判が続いている。ソニーミュージックとケリー・クラークソン他アメリカン・アイドルが所属する19レコード。音楽業界誌ビルボードが伝えている。
アメリカではインターネット・ラジオのパンドラや衛星ラジオのシリウスはレコード(原盤権)使用について「サウンドエクスチェンジ」という非営利団体に使用料を払う。その後この団体は原盤権を保有するレコード会社と演奏したアーティストに使用料を分配する。ビルボード誌によると50%はレコード会社に、50%がアーティストに支払われるという。
では定額制音楽ストリーミング・サービスでの音源使用料はどう分配されるか。ラジオではないのでサウンドエクスチェンジは介入しない。あくまでも使用料の交渉はレコード会社とストリーミング・サービス会社間で行われる。ソニーミュージックはこれらのストリーミング・サービスに、「販売」や「配給」という概念で対応している。ソニーミュージックが受け取った収入の15%程度をアーティストに支払うというものだ。これはiTunesストアーで有料ダウンロード販売をしたら、レコード小売店同様、iTunesが30%を取り、残りの70%に対してレコード会社はアーティスト側におおよそ15%を支払う。
印税の料率はレコード会社やアーティストで様々だ。しかし下の表を見る限り、アーティストは有料会員の定額制音楽ストリーミング・サービスからより多くお金を手にしたい。
アメリカ・レコード協会が発表したもの。2013年から2015年までの売上金額。左が定額制音楽ストリーミング・サービスの有料会員からの売上。真ん中がインターネット・ラジオや衛星ラジオからの売上。右がスポティファイ他定額制音楽ストリーミング・サービスで広告を聴いて会費を払わないサービスからの売上。これを見る限り、アップル・ミュージック他の有料会員からの売上は伸びるから、アーティストは定額制音楽ストリーミング・サービスを「放送」や「送信」と呼んで、インターネット・ラジオ並の使用料を手にしたい。スポティファイにも4000万の有料会員がいる。