BOYS AND MEN 水野勝&小林豊インタビュー 個人の夢、チームとしてのあり方……自らが演じる自伝的映画に彼らが託したものとは

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2016.10.28
BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一

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「ボイメン」の愛称で親しまれている愛知・名古屋発のエンターテインメント集団・BOYS AND MENが総出演する映画『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』が10月29日から公開される。同作はBOYS AND MENのメンバーそれぞれが自分自身を演じ、これまでに経験してきた挫折や葛藤、それぞれの夢を事実に基づくエピソードを交えて描く異色のバイオグラフィ(自伝)的青春ドラマだ。2017年1月には念願であった日本武道館公演を迎えて勢いに乗る彼らが、なぜ今赤裸々にその姿を映像作品としてさらけだすのか。BOYS AND MENでもドラマ・映画への出演など活躍が目覚ましい、リーダーの水野勝、小林豊の二人が、映画に託した思いを語ってくれた。


「自分でありながら自分ではない」自ら演じるバイオグラフィ的映画の難しさ

 

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一


――ご本人が自分自身の役を演じる、少しトリッキーな映画です。コンセプトを聞かれたときはどう思われました?

小林:最初は、「自分で自分を演じるって楽しそう!どんな映画になるんだろう」と思っていたんですが、フタを開けてみると、自分自身を本当に見つめなおさないといけない作品で、無茶苦茶難しかったです。

――客観視するということでしょうか?

水野:そうですね。客観的に見ないと自分を演じられないし、ちょっとでも“自分じゃないところ”が出てしまうとそれがわかってしまうので、すごく神経を使う作業でした。

――具体的にはどういうところに気を使われたんでしょう?

水野:監督は「自分のやりやすいように(セリフを)言っていいよ」とおっしゃってくださったんですが、ぼくはメンバー同士で話すときは名古屋弁が出るので、言い回しを直したり。「個性が埋もれてしまう」と訴えるセリフがあるんですが、実際のぼくはどちらかというと引っ張っていくタイプですし。自分でありつつも、自分ではないのは難しいところでした。

小林:ぼくもメンバーと話すときは関西弁になるので、そこは気をつけました。それと、作品を撮るときは、特に自分自身を演じるとなると「いい人に見られたい」「カッコよく見られたい」と思いがちじゃないですか。そうなっちゃうと、作品としてつまらないものになってしまう。でも、呆然として何も気合の入ってない自分になると、それも本当の自分ではないし。この狭間を見つけるのがすごく大変でした。

――それは難しそうですね。劇中に登場するエピソードは事実に基づいているものも多いんですよね?

水野:“脱退”のエピソードはフィクションですが、“テレビ塔”のお話は本当にありました。

小林:解散危機は本当にありましたね。

――番組で地元企業を訪ねてインタビューしたり、大村秀章知事が出てきたり、ああいったシーンもBOYS AND MENの普段の活動が垣間見えて楽しかったです。

水野:知事や市長にも、とてもお世話になっています(笑)。

小林:なかなかないですよね、知事が出てくるのは(笑)。ああいうシーンは、結構(BOYS AND MENの活動の)あるあるです。ロケのシーンなんかは、映画の中で演じるというよりは、本当にロケに行っているイメージでやりました。だから、「いつもと一緒じゃん!」と思う方もいるかもしれないですね。

――ロケ時間が押して大変なことになるエピソードもありましたが……。

小林:時間との勝負、みたいなことはたくさんありました。ぼくは、ライブ1本まるまる間に合わなかったこともありましたから(苦笑)。

水野:始まったころは、(小林は)まだ東京にいたからね。

小林:ファンの方は知っていることなんですけど、ライブの最後の1曲だけを歌いに向かった、ということもありました。

 

小林豊 撮影=西槇太一

小林豊 撮影=西槇太一


――BOYS AND MEN各メンバーのやりたいことと、チームとしての在り方のぶつかり合いも描かれています。そういった葛藤は実際にもあるんでしょうか? 

小林:事実、ありますね。ただ、個人の活動がグループの活動につながっていくし、グループありきの個人の活動というのもわかっています。だから、どっちも頑張りたいという思いがあるんです。強いグループは個々が一人ひとり輝いていますし、ひとりでも「ああ、あの人だ」と言ってもらえる。それが10人もいたらとんでもないグループになれる。やっぱり、そこを目指していきたいと思います。

――小林さんは劇中ではそんなに主張しない役ですね。現実にも俳優だけじゃなくて、元パティシエの経験を活かした活動もされているので、つかみどころのないイメージです。

小林:ぼくは、新しいことが大好きなんです。だから、何でもやりたい派ですね。ドラマもやりたい、映画もやりたい、音楽もやりたい。それに、特技でもある料理もやりたい。だから、本当にワガママです(笑)。

――色んなことをやりたい方なんですね。

小林:欲張りですよね(笑)。自分でも、最近よくそう思います。やりたいことがめちゃくちゃ多いな、って。でも、それを一つひとつ、やれる範囲でやっていきたいです。

――お二方がすごく対照的なタイプなので、その関係が映画の中でも軸になっていました。普段の関係も映画に近いんでしょうか? あまりイメージできなかったもので。

水野:(小林は)最年長、ぼくがリーダーなので、グループを代表するときはこの二人の組み合わせが多いですよ。

小林:ぼくは、グループのお父さん(水野)とお母さん(小林)だと思っています(笑)。

 

小林豊 撮影=西槇太一

小林豊 撮影=西槇太一


 

「街全体がエンタメの力を持とう、というのがBOYS AND MENの考え方です」

 

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一


――渡辺いっけいさん演じる谷口誠治社長(BOYS AND MENの事務所・フォーチューンエンターテインメント代表)とぶつかる熱い姿も描かれています。谷口社長ご本人も映画同様の方なんでしょうか?

小林:めちゃめちゃ似てたよね(笑)。

水野:ああやってブチ切れられたことは何回もありますよ。ただ、個人個人に対してあんなに怒ることはないです。グループ全体を一喝するときは、「お前ら、やめちまえ!」って、怒鳴られたことは何度もあります(笑)。

――小林さんは、劇中ではあまり社長とはぶつかりませんが。

小林:いや、怒られたことはありますよ。やっぱり、道筋を間違えそうになると、言葉でも怒られますけど、それを正してくれるのが社長です。

――そんな谷口社長の考えを反映して、BOYS AND MENはあくまで名古屋中心で活動するという意思の強いグループだと思いました。地方発信で、売れたら首都圏に出てしまうグループも結構ありますよね。

水野:BOYS AND MENは東海地方出身・在住者である、というのがメンバーのコンセプトです。ぼくも名古屋出身なんですが……お笑いだったら大阪、役者やモデルなら東京に出ますよね。名古屋出身の人は、みんな東京・大阪に行って芸能人になる。名古屋にいながら芸能で成功した人がいなくて、夢を見られる環境にないんです。芸能の学校もないし、仕事もない。あっても、アルバイトの延長線上みたいな仕事しかない。でも、夢を見ている人はたくさんいる。だから、ぼくたちは、東海エリアの子たちが、夢を見られる環境を作っていきたと思ってるんです。そのために、ぼくたちは頑張らなきゃいけない。ただ売れればいいんじゃなくて、街全体がエンタメの力を持とう、というのがBOYS AND MENの考え方です。

――それは、最初に谷口社長と話されたときに出たことですか?

水野:その話も出ましたし、ぼくたち自身が生まれ育ったところで思っていたことなので。そこで(谷口社長と)志が合致した、といいますか。舞台も、(名古屋では)ほぼやってないですから。みんなそういう気持ちを持っているんですけど、触れ合う場所もないんです。

 

水野勝 撮影=西槇太一

水野勝 撮影=西槇太一


――お二方はグループのなかでも特に活躍が目覚ましいですが、やはり名古屋でやるという気持ちはずっと変わらない?とても大変そうですが……。

水野:そうですね。ブレたくないですし、地元のために頑張っているという気持ちは、どこまでいっても同じです。だれもやったことのないことだから、やってみたいと思います。これからの世代のためにも頑張りたいですね。

――グループの活動もありますが、お二方それぞれが今一番やりたい仕事はなんでしょうか?

小林:うーん……難しいなあ(笑)。いま、ホントに今この瞬間にやりたいのは、ドラマです。でも、日によって変わると思います。たぶん1カ月後にインタビューを受けたら、「舞台をやりたい」と言うかもしれへんし(笑)。

――なぜドラマなんですか?

小林:最近は映画にも出させていただくんですが……ぼくは作品を観るのも好きで、あらためて色々な作品を観たら、熱い作品に出たいと思いました。やっぱり、心を揺さぶられる作品が、ぼく自身が観ていてもありますし、そういう作品を作れるようになりたいと思います。

――水野さんは、やはり俳優ですか?

水野:そうですね。社長は菅野美穂さんと要潤さんをてがけた人で、それを越える役者を作っていきたい、と常々言っています。だからぼくは、お二人を越えられる役者になりたいな、と思います。だから、アクションもやりたいので格闘技も学んでます。ちゃんと習っているのはシュートボクシングで、MMAも少し練習しています。

――思いのほかガチですね。

水野:アクションをできる人とできない人の違いって、やっぱり観ている方にわかるじゃないですか。ぼくは、できる人でありたいです。三角締めで相手を倒すような、そんなアクションをやりたいですね。華麗な回し蹴りもいいですけど、泥臭いのをやりたいです。

――是非、観たいですね! 『復讐したい』(室賀厚監督)ではガンアクションがメインでしたからね。

小林:ぼくもアクション頑張ります(笑)。
 

水野勝 撮影=西槇太一

水野勝 撮影=西槇太一



――最後に、これからご覧になる方にメッセージをお願いします。

小林:この映画はBOYS AND MENのテーマでもある「夢は諦めなければ必ず叶う」というものが、すごくつまっている作品です。ぼくたちを応援してくれている方も、今自分の夢を追いかけている方もいると思うので、そんな方々の背中を押せるような作品になればうれしいです。この作品を観て、パワーをもらってくれればいいな、と思いますね。

水野:タイトルに「BOYS AND MEN」という言葉が入っているので、BOYS AND MENが好きな方が観る映画だと思われがちです。それはそうなんですが、BOYS AND MENを知らない方にも是非観ていただきたい作品だと、ぼくたちは思っています。これでぼくたちを知ってほしいな、と思いますね。

 

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一

BOYS AND MEN 小林豊(左)、水野勝(右) 撮影=西槇太一


映画『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』は10月29日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、ユナイテッド・シネマ豊洲、 センチュリーシネマ、109シネマズ名古屋、中川コロナシネマワールド他にて全国ロードショー。

取材・文=藤本洋輔 撮影=西槇太一

プレゼント情報
水野勝、小林豊サイン入り『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』ポスターを1名様に
 


 
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作品情報
映画『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』
 
 ©2016『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』製作委員会

©2016『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』製作委員会


出演:水野勝 田中俊介 田村侑久 辻本達規 小林豊 本田剛文 勇翔 平松賢人 土田拓海 吉原雅斗 西丸優子 鈴木アメリ / 尾美としのり 石丸謙二郎 / いとうまい子 渡辺いっけい
企画・原案:谷口誠治
監督:植田尚
脚本:早野円・植田尚  
主題歌:BOYS AND MEN「YAMATO☆Dancing」(ユニバーサル ミュージック)
制作プロダクション:メディアミックス・ジャパン
配給・宣伝:スターキャット
製作:『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』製作委員会
映画公式サイト:bm-movie.com

©2016『BOYS AND MEN ~One For All, All For One~』製作委員会
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