Negicco、ぜんぶ君のせいだ。らアイドル全70組が大阪に集結する『MAWA LOOP』とは?
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森隼人(左)・小山亮(右)
“大阪にはないアイドルイベントを” 大阪のアイドルシーンの底上げし、盛り上げていきたい! そんな想いから作られた、今回で2回目の開催となるアイドルだけが出演する大型サーキットイベント『MAWA LOOP 2016』。新しく活動を始めたばかりのアイドルや、メジャーデビューを果たしたアイドルを含めた総勢70組が出演し、大阪・アメリカ村にある4つのライブハウスで開催する関西の大型サーキットイベントとなっている。今回はそのイベントを主催する森隼人氏と小山亮氏に登場してもらい、このイベントを作ったキッカケやイベントの楽しみ方、そして今回のイベントに出演するアイドルの中から特にフレッシュな、「今年生まれた新人アイドル」をピックアップしてもらい語ってもらった。
――今回は『MAWA LOOP』のことや現在のアイドルシーンについても、いろいろと伺っていければと思います。まず、お2人の自己紹介からお願いします。
森隼人(以下、森):僕は以前、アーティストのマネージャーをやっていて、その時にマネージャーをやりつつライブイベントの制作などを行なっていました。それが3年前くらいですね。そして、昨年大阪に引っ越してきて、それを期に『KiTSUNE WORKS』という会社を立ち上げて、主にアイドルイベントの企画・制作やアーティストプロモーションなどを行っています。
小山亮(以下、小山):僕は北堀江にあるclub vijonというライブハウスで19歳の頃から10年以上バンドさん中心にイベント制作をしているんですけど、系列に心斎橋VARONというライブハウスが出来て移動してきました。それからしばらくして、アイドルのイベントを担当する中でアイドルイベンターの森くんと出会い、彼の主催するイベントを僕が担当するようになりました。
小山亮(左)・森隼人(右)
――2人の最初の出会いは、ライブハウスの人とライブハウスを使うイベンターという出会いだったんですね。
小山:そうなんです。丁度彼が大阪に来て出会ったばかりの頃、僕は森くんにイベントをやっていくには色んな人に協力してもらえるようにならないとだめだよっていうことを伝えながら、一緒に様々な所に足を運んでいました。そうこうしている内に相談をしたりされたりする事があまりに多くなって、「どうせなら一緒に大きいイベントを作ってしまおう」という流れになって、今に至ります。
――なるほど。森さんが大阪に来た時に小山さんと出会ったのは、大きな出来事だったんじゃないでしょうか。
森:そうですね。僕は人と接するのが苦手なのですが、小山さんは僕が大阪にきていろんな人を紹介してもらった人の中で、一番話しやすい人という印象でした。以前も、ライブハウスの人とは繋がりがあったのですが、どうしてもビジネスを中心とした話だけになってしまうので、あまり突っ込んだ話ができなかったんです。でも小山さんはそうじゃなくて、フラットに話しが出来て、気が付けばなんでも話しやすい関係になっていたので、イベントを作る時も僕がなにかアイデアを思いついたら、すぐに伝えていくことができました。そして、それを小山さんが拾ってくれて、うまいことつなぎ合わせてくれるんです。言ってしまえば、小山さんは僕の“頭脳”みたいな感じですね。
小山:今回取材して頂いている『MAWA LOOP』も、イベントに関するアイデアは森くんが考えて、そのアイデアを僕が10年間でライブハウスやイベント業で学んだ事を踏まえて一緒に具現化していくという感じですね。
森隼人
――『MAWA LOOP』を開催しようと思ったきっかけは?
森:大阪にアイドルだけのサーキットイベントがなかったので、とりあえず作ってみようという僕の単純な発想からです。
小山:あと、大阪に限らずなんですけど、大きなアイドルイベントって東京以外は結構少ないみたいなんです。なので、活動拠点を東京に移さなければならないアイドルさんも多いようで。地方で今まで応援していたアイドルが東京メインになってしまい、“仕事とかで全然ライブに通えず最近は応援出来てない”と嘆いているお客さんの声を良く聞く事がありました。もちろん東京だろうがどこだろうが応援しにいく人もいますし、人気が出て東京で活動していける事は応援していたファンとして嬉しい事でもあるんだろうなとは思います。ただやはりどこか寂しい部分もあるので、それならいっそ応援していたアイドルが戻ってこれる場所としても、これから応援していきたいアイドルたちの飛躍の場としても、定期的に開催できる大きなイベントを作ろう、というのもきっかけのひとつでした。
――『MAWA LOOP』は今回が2回目になりますが、1回目はお二人から見て手応えはあったのでしょうか。
森:昨年出演していたアイドルさんからもまた出演したいとのお声をたくさん頂けました。来場者数も多かったので、周りから見ると成功したようにはみえると思うのですが、僕からしてみると改善の余地はまだありますし、もっとよくしていけると思っています。
小山:同じですね。目標にしていた動員数を達成できたのもありますが、一回目をベースに、もっと細かい部分をきちんと固めていきたいと思いました。
――今回はアメリカ村にあるSUNHALL、CLUB DROP、BRONZE、FAN J twiceの4会場とのことですが、今回出演するアーティストは全部で何組いるんですか?
森:今年は総勢70組が出演します。
――70組となるとブッキングも大変だったのでは……
森:基本1人でブッキングをするので、やはり大変でしたね(苦笑)。なるべくお客さんの要望にも応えたいので、『MAWA LOOP』のことをSNS等で検索して、そこからお客さんが呼んでほしいアイドルをリサーチして、オファーしようとするんですけど、大人の事情や、オファーを出したいアイドルに僕自身がコンタクトが取れるかどうか、といった問題もあったので大変でした。
――そういったお客さんの声も取り入れつつということですが、森さん自身はどんなことを考えながら、アイドルをブッキングしていったのでしょうか。
森:そもそも『MAWA LOOP』のコンセプトは、“まだ見ぬアイドルと出会えるイベント”というところなんですね。日本全国、若手からベテランまでのアイドルをこの『MAWA LOOP』に集めたいっていうのが、僕のなかにありまして。なかなか大阪に来る事がないアイドルや、大阪以外で活動していて大阪に初めて来るというアイドルを『MAWA LOOP』に入れたかったんです。
――なるほど。では、運営面で考えたことは何かありますか?
小山:イベントのキャスティングは森くんに任せていて、当日の運営面に関わることを僕がやっています。例えばタイムテーブルですけど、バンドのサーキットイベントと違って、アイドルのサーキットイベントは楽器をセッティングする転換時間が必要ない。だから、他のイベントだとたくさんのアイドルがひっきり無しにライブするっていうものが多いです。それはそれでいいのかもしれないんですけど、なんか詰め込み過ぎて出演者は多いものの、物販など含めて時間がかぶりまくっていて結局ライブを見る事が出来ないアイドルが多くなっても嫌だなと。ライブの間の時間に余裕を持って、お客さんが各会場へ移動できる時間などをしっかり取りたいということを考えました。利益のためにではなく、きちんと1組1組と関われる時間を取れるイベントにしたかったんです。
森:あと、会場の一つであるSUNHALLの別のフロアに、物販だけのスペースを5会場目として特設してあるんですけど、そこに出し入れ自由のクロークを用意していて。物販もいろんな種類があって、小さいチェキやCDから、大きいものはタオルやパーカーなどがあるのですが、それを手に持ってしまうと邪魔になってライブを楽しめない場合があると思うんです。欲しいけど荷物になるから買えない、とか。クロークって、基本的に一度出してしまったら、また入れるときに再度料金が発生するじゃないですか。それだと、お客さんの負担が大きくなってしまうし、なるべくそういったお客さんのストレスになる部分を減らして、出来るだけたくさんのライブと物販を回ってほしいという思いから、物販のすぐ隣に出し入れ自由のクロークを設置しました。
小山亮
――お客さんのことを想った良いアイデアですね。評判も良いんじゃないでしょうか?
小山:1回目からやってるのですが、好評だったかと思います。物販の隣だから買ったらすぐ入れられるし。イベント運営面に関しては、荷物がいっぱいだからライブを観るときにストレスがあるとか、時間がないから観たいアイドルが観れないということを減らしたいなと思いながら、クロークをはじめタイムテーブルなどを考えていきました。とにかくお客さんのストレスを出来る限りゼロに近づけて、気分も環境も良い状態でアイドルと出会って接して欲しいと思います。僕はまだまだ知らない事も多いアイドル業界ですが、頑張ってるアイドルとアイドルのために頑張ってるお客さんがほんとに多いなと感じるので。
――「MAWA LOOP 2016」のコンセプトは「まだ見ぬアイドルと出会えるイベント」という事ですが、今回は出演する全70組の中でも今年2016年に生まれたオススメの新人アイドルを何組か教えてください。
森:まずは、“ゆくえしれずつれづれ”です。活動拠点は名古屋で、今回の『MAWA LOOP 2016』にも出演する“ぜんぶ君のせいだ。”が所属する事務所の第2弾アーティストとして活動しています。“ぜんぶ君のせいだ。”は、サブカル系なテイストがあるのですが、“ゆくえしれずつれづれ”はまた違うニュアンスなんです。このアイドルのコンセプトが『だつりょく系げきじょう系』なんですね。曲にそれがしっかり現れていて、最初はゆったりとした、いわゆる『だつりょく系』な感じで始まって、途中にラウドバンドの様なゴリゴリな演奏やシャウトといった、“げきじょう”な部分が入ってくるんです。
小山:“ゆくえしれずつれづれ”は、昨年(2015年)の12月結成で、お披露目が今年の3月だったんですが、その始動ワンマンライブはいきなりお客さんがパンパンな状態だったそうです。勢いのある“ぜんぶ君のせいだ。”が所属するコドモメンタルという事務所の新人ということで、お披露目の前からお客さんの間で話題にはなっていましたが、お披露目されてみれば“ぜんぶ君のせいだ。”とはまた全然違う魅力と世界観をしっかり持って活動されてますね。
――いきなりお披露目でワンマンとは。バンドと違って始動の仕方もアイドルは特殊な感じですね。
森:次に紹介したいのが、“天晴れ!原宿”という東京で活動しているアイドルで、グループ名の由来は、『世界中のKAWAIIを取り入れ、独自のカルチャーを生み出していく「原宿」のように「天晴れ!」なKAWAIIカルチャーを創造し、世界に発信していくために結成された』ということで、彼女たちの印象的なファッションにも注目してもらいたいです。今年の5月に結成して、東京で7月に行われた『アイドル横丁』というアイドルイベントがお披露目でした。結成時からすでに期待値の高いアイドルでしたし、実際始動後も評判はかなりいいですね。以前ライブを観たのですが、面白いサウンドやダンスで、お客さんも盛り上がっていましたし。振り付けや作詞作曲されているクリエイター陣が豪華っていうのも、注目ポイントですね。今回の『MAWA LOOP』が、大阪での初のライブになります。
小山:次は大阪を拠点にして活動している“三代目KONAMON”というアイドルですね。
森:三代目とあるように、もともと「初代」と「二代目」がいまして、二代目のときくらいから僕が普段主催するイベントにも出演していただいていた経緯もあり、今回もお誘いさせていただきました。二代目KONAMONが一旦解散してしまって、今年の9月に二代目KONAMONメンバー2人と、新メンバー5人を入れた7人編成で、三代目KONAMONが結成されました。メンバーもすごく若い子が加入して、フレッシュな感じです。お披露目が今年の9月21日で、大阪のライブハウスで入場料無料の企画から活動を開始したのですが、初ライブなのに人がパンパンに入っていました。名前にKONAMONが付いているだけあり、たこ焼き屋とコラボしたり、ニコニコ動画でも人気のGeroさんの「うどん」という曲があるのですが、うどんも“粉物”ということで、それにちなんでライブではその曲を歌ったりしています。その曲がすごく盛り上がるんですよ。今回の『MAWA LOOP』でもかなり熱いライブをしてくれると思います。
小山:最後は、以前SPICEでも取材があった“我儘ラキア”です。(※過去記事はこちら)
森:もともとソロアイドルで活動していた子をきっかけに全くの新人の二人を加えて2016年5月に3人組のグループとして結成されました。6月の半ばにお披露目されたのですが、2回目のライブでいきなり『FREEDOM NAGOYA』というバンドフェスにも出演していたりと、新人ながらお客さんからのライブの評判も良く期待度が高いです。メンバー3人の個性も強いし、楽曲もかなりかっこいいロックサウンドですね。
――それぞれのグループとしての個性がはっきりしていますね。今のお話を聞いていると、アイドルとバンドではスタートラインの時点で少し違う感じがしますね。
森:そうですね。アイドルは結成されたらSNSで一気に広がる事が多いので、まだライブ観たことないのに注目されていたり、期待度が高まったりとかっていうのがあるんですよね。さっき紹介した“ゆくえしれずつれづれ”も、様々なメディアや情報サイトでピックアップされて、最初から期待度がかなり高かったんです。
――では、バンドとアイドルの大きな違いってどの部分だと思いますか?
小山:僕がこちらの業界に関わってみて一番違うと驚いたのは、アイドルのお客さんはアイドルの成長過程も楽しんでいるんだな、ということですね。バンドのお客さんは出会った時点で“完成度の高い”楽曲やライブがあって初めて認めてくれる傾向がある。もちろんアイドルのお客さんもそういう部分は当然あるとは思います。ただそれに加えて発展途上の段階からお客さんが一緒になってアイドルの人気や完成度を支え、押し上げていく。そんな中でだんだんと“完成度の高い”アイドルになっていく所も楽しんでいるのかなと思うんです。完成度が既に高いかどうかだけではなく、完成度が高いところを目指しているかどうかっていうのが大事なんだろうなと思います。
――なるほど。では最後に、SPICE読者の人たちへ『MAWA LOOP』に関して一言いただけますでしょうか?
森:新人の方をご紹介しましたが、今回の『MAWA LOOP』はもちろん新人だけでなく、10年以上活動していて、タレントとしても活動されている“Negicco”が出演したり、東京の新しいアイドルで新木場Studio Coastでワンマンライブもしている“ゆるめるモ!”が出演したり、話題沸騰中のBiSHの出演も決まっております。新しいアイドルから大御所アイドルまでのいろんなアイドルが総勢70組出演するということで、アイドル好きにとって見逃せないイベントになっていると思いますので、是非遊びに来てください!
取材・撮影=K兄 文=けんじろ~
日 程:2016 年 11 月 27 日(日)
会 場:FANJtwice / SUNHALL / BRONZE / CLUB DROP
料 金:前売 5,000 円(別途 1 ドリンク代 600 円・税込)
出演者:
BPM15Q/MAPLEZ/じゅじゅ/ぜんぶ君のせいだ。/我儘ラキア/ Edge Dub Monkeyz/FRUITPOCHETTE nanoRider/NEVE SLIDE DOWN/sugartrap/ANNA☆S/GINGANEKO/Negicco/ゆくえしれずつれづれ リナチックステイト/ DEEP GIRL/ICE CREAM SUICIDE/WiLL/あヴぁんだんど/レッツポコポコ/地球人 蜂蜜★皇帝/葉月/ Chu-Chu/OSAKA 翔 GANGS/Radiant▽/S★KIP/煌めき☆アンフォレント/三代目 KONAMON/つぼみ/四色定理/ナト☆カン&究極人形-アルテマドール-/柚希未結/ KRD8/PiiiiiiiN PPP!PiXiON/TOKYO5/天晴れ!原宿/*ココロモヨヲ*/Yes Happy!/アンドクレイジー キラキラゲリラ/寺嶋由芙/むすびズ/MACO+ THE SUPER STARS/DJ naePi-YO/POCHI/DJ あいころ 天野名雪(MAPLEZ)/DJ ギズモ(篠崎こころ)/DJ ぐるぐる(門米ゆうか)/ぜら/DJ てろにゃん a.k.a 松林てろる/DJ ねこざむらい(星熊南巫 from 我儘ラキア)/DJ りなはむ(BPM15Q) Jeanne Maria/mistress/空野青空/都築かな/(株)やみつきカンパニー/リミセス/リリシック学園/BiSH/GANG PARADE/MADONNA project /on and Go!/sora tob sakana/DJ younaP! アイドルネッサンス/ゆるめるモ!
*発表順
【
一般発売:2016 年 10 月 7 日(金)12:00~
http://eplus.jp/ml2016/ (PC&モバイル)
配信中
・iOS 向けアプリ
AppStore URL:
https://itunes.apple.com/jp/app/mawaloop16/id1143770295?l=ja&ls=1&mt=8
動作環境:iOS8 以上 (iPhone5 以上)
GooglePlay URL:
https://play.google.com/store/apps/details?id=mawaloop.com.mawaloop2016app_android
動作環境:Android 4.0.3 以上