• トップ
  • 舞台
  • ☆[韓国PLAY]ぺ・スビン2年ぶりの舞台復帰!演劇『プライド』開幕

☆[韓国PLAY]ぺ・スビン2年ぶりの舞台復帰!演劇『プライド』開幕

2015.9.2
ニュース
舞台

 

フィリップ役のカン・ピルソク(左)とぺ・スビン

昨年8月に韓国初演では大学路の人気俳優を揃えて完売日も続出する興行記録を打ち出した演劇『プライド』がアンコール公演を開幕。8月12日にプレスコールが行われた。

ギリシャ出身の劇作家アレクシ・ケイ・キャンベルの戯曲『プライド』は2008年に英国ロイヤル・コート・シアター(Royal Court Theatre)で初演以降、世界各国で上演され、日本でも2012年に上演歴がある。1958年と現代、という2つの時代を舞台に、同じ名前をもつゲイカップル、フィリップとオリバーの姿から、セクシャルマイノリティの抑圧や葛藤、そして彼らを取り巻く社会を描いていくヒューマンドラマだ。

「相手役を愛する努力をした」と語る、オリバー役のチョン・ドンファ、フィリップ役のカン・ピルソクとぺ・スビン

今回の目玉は、同名映画を舞台化した『光海~王になった男』以来2年ぶりとなるぺ・スビンの舞台出演だ。主人公のフィリップ役を演じる彼は、今回の出演について聞かれて開口一番「舞台に立ちたかった」と語った。「ドラマや映画の出演で(俳優としての)エネルギーが枯渇してしまう感じがあった。観客と向かい合えばまたエネルギーを充填できそうで、舞台に戻ってきた」と出演理由を明かした。映像作品と舞台で演技することに大きな違いはないそうだが、「ドラマなどの現場では時々孤独を感じることがあるが、演劇の場合は共演者と長い時間一緒にいて稽古し、食事し、酒を飲んで、大学生のようにMT(懇親旅行)にも出かけたりするため、芝居の密度がより濃くなる」と、舞台の魅力を語った。また、フィリップ役のWキャスト、カン・ピルソクは、「(相手役)オリバーを愛するキャラクターのため、たくさん会話をしようと務めたし、同性愛者を理解するために(ゲイバーなどが多い)梨泰院(イテウォン)に行ったり、ゲイプライドのパレードにも参加した」という。するとぺ・スビンが「自分はオリバーよりも同じフィリップ役を演じるカン・ピルソクに最も愛情が沸いたが、共演できないのが残念だ」と語って笑いを誘っていた。

(写真左から)オリバー役 チョン・ドンファ、フィリップ役 カン・ピルソクとぺ・スビン、オリバー役 パク・ソンフン

一方、フィリップと恋に落ちるオリバー役を演じるチョン・ドンファは、過去に『スリル・ミー』『M.Butterfly』などの作品で、同性愛者のキャラクターを多く演じてきた。「時々相手役が女優よりも男優のほうが、演技に没頭できる場合がある。(性別にとらわれず)自由人として相手を見ると、よりハイレベルな愛となり、より演技にハマれる。相手役をよく知るために、普段からも長所を探そうと努力している」と、ジェンダーにとらわれない演技を心がけているそうだ。Wキャストのパク・ソンフンも同意し、「一番大切なのは、“心”。互いを理解するための努力をしている」と付け加えた。

キム・ドンヨン演出家(左)と脚本家のキム・スビン脚本家

キャストを総入れ替えして挑む今回のアンコール公演では、「いかにキャラクターに合っているか、を重視して選んだ」というキム・ドンヨン演出家。「大きく変更したところはないものの、3時間超えだった上演時間を3時間以内に収め、俳優が全員変わったため、動線やディテールを少し修正した」と語り、昨年と変わらぬクオリティを見せてくれそうだ。

実力派キャストとともに、性的マイノリティーやジェンダーについて改めて考える機会を与えられる秀作『プライド』は、11月1日まで大学路のDCFデミョン文化工場にあるスヒョンジェシアターで上演される。

(写真左から)ヤン・スンリ、イ・ジニ、チョン・ドンファ、カン・ピルソク、ぺ・スビン、パク・ソンフン、イム・ガンヒ、イ・ウォン


【公演情報】
演劇『プライド』(프라이드 The Pride)
2015年8月8日~11月1日 大学路スヒョンジェシアター

<出演>
●フィリップ役:ぺ・スビン、カン・ピルソク
●オリバー役:チョン・ドンファ、パク・ソンフン
●シルヴィア役:イム・ガンヒ、イ・ジニ
●医師/ピーター役ほか:イ・ウォン、ヤン・スンリ

作:アレクシ・ケイ・キャンベル(Alexi Kaye Campbell)/演出:キム・ドンヨン/翻訳:キム・スビン/脚色:チ・イソン

©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。