トム・プロジェクトの感動の家族劇『萩咲く頃に』が再演。全国巡演スタート!
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初演の舞台より(2014年12月)
トム・プロジェクトが2014年に上演して、全国の観客に大きな感動を与えた舞台『萩咲く頃に』が再演され、1月12日の岡崎公演を皮切りに、3月まで全国を巡演する。
この作品は、 東日本大震災をきっかけにバラバラになった家族が、萩の咲く秋に再会、家族の絆を確かめ合うというもので、震災後2年半という時期に発表され、日本の社会に横たわるさまざま問題が、家族という切り口から静かに問いかけられる舞台となっている。
【あらすじ】
珍しく三連休となったある良く晴れた秋の日。澤田家ではこの家の主婦咲子(音無美紀子)が朝早くから仏壇の花の活け替えや家の掃除などに忙しい。長女千秋(藤澤志帆)はこの連休を利用して東京から帰ってきていた。昨夜は、娘の久しぶりの帰郷を喜ぶ父芳雄(大和田獏)とともに親子三人夜遅くまで、楽しい団欒の一時を過ごしたようだ。
しかし、千秋にはどうも気にかかることがあった。千秋に早く帰って来いと迫る芳雄を、いつもならたしなめてくれる咲子が、何故か正月でもないこの時期に、帰って来るようにと電話してきたのだ。
芳雄が寺へ出かけて不在なことを確かめた千秋は、そのことを咲子に質す。すると…ある事をきっかけに家を飛び出して行った千秋の兄正樹(西尾友樹)が、実は今日、何年かぶりに帰って来ることになっているというのだ。そして、正樹とともに現れた1人の女性(森川由樹)は……。
息子に期待をかけるあまりすれ違ってしまった父と、息子を信じ続ける母という夫婦に、ベテランの大和田獏と音無美紀子。引きこもりのあげく震災をきっかけに家を飛び出した息子に、劇団チョコレートケーキの看板俳優として活躍中の西尾友樹。そんな兄に反発を抱く妹、そして一家を訪れた若い女性に、演技派若手女優の藤澤志帆と森川由樹。初演のメンバーがそのまま顔を揃え、チームワークもさらに深めての再演となる。
公演予定は、1月~2月初旬まで、演劇鑑賞会で全国を巡演。その後、地方主催公演を経て、3月21日~26日に東京公演が予定されている。
【文/榊原和子 写真提供/トム・プロジェクト】
■会場:全労済ホール/スペース・ゼロ