ついに開幕! 舞台でしか見られない、そこに生きるデジモンたちーー超進化ステージ『デジモンアドベンチャー tri.〜8月1日の冒険〜』ゲネプロレポート
(C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
8月5日(土)から13日(日)までZeppブルーシアター六本木にて上演される『超進化ステージ「デジモンアドベンチャー tri.〜8月1日の冒険〜」』のゲネプロと囲み取材が開幕前日4日(木)に行われた。
本作は映画『デジモンアドベンチャー tri.』のサイドストーリーとして特別に書き下ろされ、成長した太一やヤマトなど“選ばれし子どもたち”8人とそのパートナーデジモンたちの絆と、大人になろうとする太一たちの微妙な心境とが描かれている。
そこに広がるのは憧れのデジモンたちが生きる世界
(C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
ゲネプロ前に行われた囲み取材では、“選ばれし子どもたち”を演じる松本岳、橋本祥平、森田涼花、上村海成、田上真里奈、小松準弥、野見山拳太、重石邑菜の8人が登場した。
本公演の見どころについて、橋本は「人形に命が注がれ、それぞれがアグモンやガブモンとしてステージ上で生きている姿をみて欲しい」。松本は「『超進化ステージ』とタイトルがあるように、進化のシーンは迫力があり、見どころになっているのでそこは見てもらいたいです。そして、8人の絆や、それぞれのパートナーデジモンと魂でつながっている部分を舞台で表現できたらいいなと思っています」と語った。
アグモン (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
ゲネプロが始まり、最初に舞台上に現れたのはアグモンだ。光子郎のサーバールームで、体に異変を感じたアグモンの元にガブモンやピヨモン、テントモンなどのパートナーデジモンたちが次々に登場する。その姿は、人形とは思えないほど舞台上を自由に動き回り、とても愛らしい。さらに、デジモンたちの声を担当するのはアニメと同じ声優ということもあり、「デジモンが本当にいたらいいな」という、子どもの頃の憧れが叶ったかのような感覚に陥る。
(左から)ミミ、空、光子郎 (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
サーバールームから飛び出したデジモンたちの前には、光子郎の部屋で言い争いをするミミ(田上真里奈)と光子郎(上村海成)、そして2人をなだめる空(森田涼花)の姿が。その様子はあの頃と変わらない関係性を感じさせる。
(左から)ヒカリ、太一 (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
場面が移ると、太一(松本岳)がサッカーの練習をしていた。太一はヒカリ(重石邑菜)から「8月1日にキャンプへ行こう」と持ちかけられる。“選ばれし子どもたち”にとって、8月1日は何にも変えられない特別な記念日だ。電話で大学受験を控えている丈(小松準弥)もキャンプに参加すると知らされ、キャンプに行くことを決意した太一。
(左から)ヤマト、タケル (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
一方で、スタジオでバンド練習をしているヤマト(橋本祥平)の元にはタケル(野見山拳太)がやって来る。タケルの説得で、ヤマトもキャンプの参加を決めた。
そして迎えた8月1日のキャンプ当日。ミミが用意するはずだったキャンプ用具を持って来ていないという、前途多難な状況でキャンプがスタート。“あの頃のデジタルワールドの旅”を思い出せるというミミの言い分に振り回されるメンバーを、「あの頃はこんなことなんでもなかった」と励まし、まとめる太一の一言でキャンプは始まるのだった。
(C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
星空を眺めながら将来について語り、みんなが寝静まり、2人になる太一とヤマト。デジタルワールドでの最初の夜を思い出し、ヤマトのハーモニカの音色が響く。2人の間にあった微妙な距離感が少しだけあの頃に戻ったようなシーンには目頭が熱くなる。
成長する太一たちの姿が心に突き刺さる
(左から)アグモン、太一、ゴマモン (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
戦いが終わって安心する反面で、みんながバラバラになることへの寂しさ。将来に対する悩みや複雑な気持ち。そして、心のどこかにある、“あの頃のままでいたい”という思い。あの日から6年が経ち、少しずつ成長する過程での自分自身や仲間たちとの微妙な関係や変化が繊細に表現されている。
(左から)タケル、丈、ミミ、空、ヒカリ (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
次の日になり、光子郎が違和感の謎を解いていくと、ストーリーはどんどんバトルモードへと展開。本作で圧倒的な存在感を示すエテモン(オレノグラフィティ)は笑いだけではなく、波乱も呼び寄せる。
エテモン (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
バトルシーンでは、アグモンが巨大なメタルグレイモンに進化。ピンチにはメタルガルルモンも駆けつける。プロジェクションマッピングによって表現される現実世界とデジタルワールドの融合。そして進化シーンで映像演出とともに流れる「brave heart」。アニメにおける懐かしい映像の数々の中で、太一やヤマトがそれぞれに本心を打ち明け、仲間やパートナーとの絆が深まるシーンは、ファンの心を次々と突き刺さしてくるだろう。
(左から)ヤマト、太一 (C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会
過去の思い出を胸に一歩ずつ“進化”する“選ばれし子どもたち”の姿。そして、映画「tri.」第5章への伏線ともなるであろう、ヴェノムヴァンデモンとの興奮のラストバトルの結末は、ぜひ劇場でご覧いただきたい。
取材・文=菊地真由
公演日程:2017年8月5日(土)~8月13日(日)
会場:Zepp ブルーシアター六本木
(東映アニメーション、ポリゴンマジック、イープラス)
<情報>
発売中
価格:¥7,800(税込/全席指定)
※未就学児童入場不可
舞台公式サイト:http://digimon-stage.com