『国立新美術館開館10周年 新海誠展『ほしのこえ』から『君の名は。』まで』神木隆之介が凄さを語る 会見イラストレポート

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2017.11.24

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11月11日より東京・国立新美術館で開催されている『国立新美術館開館10周年 新海誠展『ほしのこえ』から『君の名は。』まで』。の公開前日となる11月10日、記者発表会が行なわれ、新海誠監督と『君の名は。』で主人公・立花 瀧役を演じた神木隆之介が登壇した。

本展覧会は、新海氏の商業デビュー作『ほしのこえ』から最新作『君の名は。』までの作品を網羅。絵コンテや設定資料などの貴重なものに加え、新海作品を語るに欠かせない美しい言葉や音楽、映像展示などで新海誠の15年の軌跡をたどることができる。

国立新美術館は『君の名は。』で、主人公・瀧とアルバイト先の先輩、奥寺ミキがデートする場所として登場する場所。そこで自身の展覧会を開くことになるとは「想像すらしていなかった」と語った新海氏。「すごく素敵な展覧会にしていただきました。スタッフのみんなで心血を注いでやってきたこと、200人、300人の映画づくりの戦いの軌跡のようなものをここで感じていただければうれしいです」と語った。

『君の名は。』以前より新海ファンを公言している神木は「入ってすぐに、わあっとなりました」と顔をほころばせ、「まるで写真のように美しいと感じていた新海監督の映像が、一本の線から生まれた絵なんだなと目の当たりにできて。白いまっさらな壁の空間で、すてきに作品が配置されていて、ずっといたくなる場所でした。監督の作品のことも、監督のこれまでのことも知ることができる、ファンにはたまらない展覧会です」と熱く語った。神木は会場の音声ガイドのナレーターも担当しており、作品ガイドとともにその作品に対する神木の思いを語るトラックも収録されているので、ファンはそこも楽しみにしたい所。

商業デビュー作『ほしのこえ』作画資料 新海氏がほぼ一人で制作された本作の工夫が見られる

商業デビュー作『ほしのこえ』作画資料 新海氏がほぼ一人で制作された本作の工夫が見られる

『雲のむこう、約束の場所』の作画資料

『雲のむこう、約束の場所』の作画資料

『雲のむこう、約束の場所』に登場する飛行機、ヴェラシーラの模型も展示

『雲のむこう、約束の場所』に登場する飛行機、ヴェラシーラの模型も展示

『秒速5センチメートル』から美術資料 圧倒的な書き込みと素材写真を見て比べられる

『秒速5センチメートル』から美術資料 圧倒的な書き込みと素材写真を見て比べられる

『星を追う子ども』より絵コンテ、展示には作品それぞれの印象的なセリフが添えられている

『星を追う子ども』より絵コンテ、展示には作品それぞれの印象的なセリフが添えられている

『言の葉の庭』映像も効果的に展示 見るものを世界に引き込んだ雨の表現

『言の葉の庭』映像も効果的に展示 見るものを世界に引き込んだ雨の表現

『君の名は。』OPでの新宿から糸森の三葉のところまでのシーンのレイヤーを立体化した模型

『君の名は。』OPでの新宿から糸森の三葉のところまでのシーンのレイヤーを立体化した模型

圧倒的なキャラクター設定資料

圧倒的なキャラクター設定資料

絵コンテも多数展示

絵コンテも多数展示

展示会は白を基調とした広々とした空間となっており、『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』『君の名は。』と発表された順番に展示、制作過程や設定、ラフイラストなどを詳細に見ることが出来る。

海外でも評価のたかい新海誠作品・海外で販売された物も一気に展示

海外でも評価のたかい新海誠作品・海外で販売された物も一気に展示

オリジナルポストカードなどグッズも多数

オリジナルポストカードなどグッズも多数

木村琴々描きおろし!『カンゲキさん』出張版内覧会レポ


今回はSPICEで舞台ファンあるあるが満載の4コマ漫画『カンゲキさん』を連載中の木村琴々先生も記者発表・内覧会に参加。その感想をイラストとマンガで書き下ろしてくれた。

トークセッションの最後で新海氏は「今回展示されているものは、映画づくりの過程です。僕たちスタッフ同士のコミュニケーションそのものであり、あるいは、観客の方々とどうやってコミュニケーションをとろうかと試行錯誤したその道のりなんです。そんなトライアルのようなものを皆さんに見ていただける機会はそうないことですので、ぜひ、この空間に入っていただいて、僕たちや作品と会話をするようなつもりで過ごしていただけたら、とても幸せに思います」とコメント、新海誠作品の根底に流れる「世界の美しさと愛すること」のようなものを感じてもらいたい。

『国立新美術館開館10周年 新海誠展『ほしのこえ』から『君の名は。』まで』。は2017年12月18日まで東京・国立新美術館で開催。そののち北海道・札幌芸術の森美術館、福岡・北九州市漫画ミュージアムなど全国巡回を巡回する。

イベント情報
国立新美術館開館10周年 新海誠展『ほしのこえ』から『君の名は。』まで​

 日時:2017年11月11日~12月18日
 会場:東京・国立新美術館 企画展示室2E
 10:00→18:00(毎週金曜日・土曜日は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
入館料
〔当日〕一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円
〔前売/団体〕一般1,400円、大学生1,000円、高校生600円
・団体券は国立新美術館のみで販売(団体は20名以上)
・中学生以下無料
・障がい者手帳をご持参の方は入場無料(付添の方1名を含む)
・11月17日(金)、18日(土)、19日(日)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)

札幌芸術の森美術館(北海道)
2018年1月3日~2月25日
北九州市漫画ミュージアム(福岡)
2018年7月21日~9月24日
以後・全国巡回予定

 
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