映画『未成年だけどコドモじゃない』高校生でヒミツの結婚&三角関係に胸キュン! 平祐奈インタビュー

インタビュー
映画
2017.12.22
平祐奈 撮影/森好弘

平祐奈 撮影/森好弘

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『今日、恋をはじめます』などのヒット作で知られる水波風南の同名少女漫画が原作の実写映画『未成年だけどコドモじゃない』が2017年12月23日(土・祝)、全国東宝系にて公開される。世間知らずのお嬢様を巡るヒミツの結婚と、三角関係を描いた胸キュン必至のラブコメディだ。本作で、ヒロインの高校一年生、折山香琳を演じるのが、今もっとも活躍が期待される若手女優のひとり、平祐奈。CMなどで見せる優等生的な雰囲気とは裏腹に、劇中では世間ズレした賑やかなお嬢様キャラクターをパワフルに愛らしく演じている。「素の自分に近いかも」といたずらっぽく笑う彼女に、撮影現場での裏話から劇中に登場する“二人の王子様”こと、中島健人(Sexy Zone)、知念侑李(Hey! Say! JUMP)とのエピソードまでたっぷりと語ってもらった。

「香琳はおバカだけど下品じゃない。正義感溢れるヒーローみたいに愛らしい女の子!」

平祐奈

平祐奈

ーーX'masシーズンにぴったりの胸キュン・ラブコメディが完成しました。

私も映画を観て「こんなに笑いどころがあるんだ!」と改めてビックリしました(笑)。とにかく笑顔の絶えない明るい現場でした。英勉監督もずーっと笑っていたので、本番中もモニターから笑い声が聞こえてくるぐらい。私たちも笑いをこらえるのに必死でした。女の子の憧れがたくさん詰まった、ラブコメディになったと思います。

世間知らずな香琳の成長ぶりも見もの! (C)2017 「みせコド」製作委員会 Ⓒ2012 水波風南/小学館

世間知らずな香琳の成長ぶりも見もの! (C)2017 「みせコド」製作委員会 Ⓒ2012 水波風南/小学館

ーー祐奈さん演じる折山香琳は、世間知らずのお嬢様。前半はとくに様々な出来事が一気に押し寄せて来て、怒ったり驚いたり大忙し。かなりエネルギーが必要だったのでは?

テンションの高い役なのですが、最初はどこまで上げていいのかが分からず監督に相談しました。監督からは「マックスでやってください」と言われたので、毎回全力でやっていました(笑)。

ーー鶴木尚センパイ(中島健人)との運命的な出会いの場面もキラキラな演出というよりは、ワイヤーアクションで笑わせてくれます。

わりと何度も撮影したのですが、アトラクションみたいな感じで楽しかったです! 貴重な体験ができたので、良かったなと。映画の冒頭でも寝ているところをメイドさんたちに担ぎ上げられるシーンがあるのですが、あれもワイヤーで吊られています。一見ラクな体勢に見えますが、姿勢を保つには首の後ろの筋肉とかを結構使っているんですよ。ダンスとか体を動かすことは好きなので、監督にも(アクションは)「ウェルカムで!」とお伝えしていました。

サッカー場で尚センパイのプレーに魅了される香琳。この後劇的な出会いが…… (C)2017 「みせコド」製作委員会 Ⓒ2012 水波風南/小学館

サッカー場で尚センパイのプレーに魅了される香琳。この後劇的な出会いが…… (C)2017 「みせコド」製作委員会 Ⓒ2012 水波風南/小学館

ーー香琳を演じるにあたり、最大のポイントは?

監督にはあまり原作漫画にとらわれず、私自身の香琳でやって欲しいと言われました。私も普段からテンションは高い方ですし、香琳のポジティブさにも共感できる。自分と近いキャラクターだったので、役作りはあまり必要なかったかも(笑)。最初はお客さんにも「この女の子、どうした!?」って心配されると思うのですが、観ていくうちに香琳は世間知らずのお嬢様だけど、どこか正義感が強いヒーロー的な存在にも思えてくる。ぶっ飛んでいるけど、下品に見えないように気を付けました。最終的には香琳のことを愛らしく思ってもらえたらいいなと思います。

ーー香琳が尚センパイの元カノと対決する(!)場面や、江ノ島デートで尚センパイから思わぬ過去を聞かされたときの反応を見ていると、香琳はおバカではなく、おバカを演じているのでは……とも思えました。

あっ、おバカです(笑)。本当に根っからああいう女の子なんです。

ーーそうなんですね(笑)。また、場面ごとに替わる香琳のメイクや衣装にも目を奪われました。劇中では24種類ものコーディネイトが楽しめます。

香琳は部屋着もおしゃれなので、1日24時間の中でも髪型やメイク、ネイルまで色々と変えています。私もファッションが大好きなので、毎回ウキウキして撮影していました。例えば、リンリン(海老名五十鈴 / 知念侑李)とソファで話す時に着ている黒いブラウス姿も香琳にしては大人っぽくて好きなんですけど、一番のお気に入りは、結婚式の後に尚センパイと二人で婚姻届に判子を押すシーン。あそこで着ているお洋服が白いブラウスに花柄のスカート、赤いパンプスを履いていて、清楚な感じで好きです。私の中では皇室スタイルのイメージでした。

ーー祐奈さんもアイデアを出されたのですか?

そうですね。まず、衣装合わせの時間に、今回は2時間以上の打ち合わせが2回もあって、初めての経験でした。部屋に入ると、色とりどりの洋服が壁の端から端までズラーッと大量に並べられていて、髪飾りは段ボールに2箱分もありました。「えっ? こんなに着れるの!」と嬉しくなって。監督にも、着たいものを選んでいいと言われたので、「じゃ、コレとコレとコレと……」と、いっぱい選びました(笑)。メイクやネイルも自分の好みや、スタッフさんと「これは香琳ぽいね~」と相談しながら決めたり。女性スタッフさんが多い現場だったので、皆さん本当にいつも表情がキラキラとされていました。

「中島さんは普段から王子様。知念さんが映画で見せた男らしい一面も素敵です!」

ーー劇中に出てくる二人の王子様の存在も、キラキラさせる要因のひとつだったと思います。スクリーンでは尚センパイたちの顔がアップで映し出され、ファンならずとも熱い視線にはドキドキすると思います。祐奈さんは、至近距離で体感されてみていかがでしたか?

そうですよね。私はお客さんが「ここでキュンキュンしてくれたらいいな~」と思いながら、その気持ちを表現できるように演じていました。

ーー祐奈さんが思う1番の胸キュンシーンは?

香琳が尚センパイにドライヤーで髪を乾かしてもらうシーンですね。その日は、朝からちょっと尚センパイとギクシャクするようなことがあったので、香琳としては「尚センパイがいたらどうしよう…」とハラハラしながらお風呂から上がって出てくるのですが、そこに尚センパイがいて。「香琳、おいで」とあのトーンで言われたので、そのまま座って髪を乾かしてもらうのですが、なぜだか、言葉を交わさないのに空気感だけで思いが伝わるというか……。完成した映画を観て「ここ良いシーンだな」と、ほっこりしました。

ーー尚センパイを演じる中島健人さんは、普段から“王子様”なイメージがありますね。

本当に映画の通りですよ。生まれながらの王子様なのかな?と思うほど、歩き方からして違います。背筋が伸びていて、こっちが恥ずかしくなるくらい立ち居振舞いが紳士です。常にレディーファーストですね。

平祐奈

平祐奈

ーー幼馴染みの海老名五十鈴を演じた知念侑李さんは、男気溢れる一面が新鮮でした。

知念さんも優しい方ですね。普段は穏やかな、柔らかい雰囲気ですが、映画では新たな一面が見られたと思います。私も皆さんと同じく見たことがない一面だったので、それもすごく素敵だなと思いました。

ーー現場での中島さんと、知念さんの関係は?

お二人は同い年なんですが、知念さんのほうが先輩だと仰っていました。すごく仲良しで、中島さんは知念さんのことを「ねんちー」と呼んでいて、どこか兄弟っぽくもあり。知念さんがキュートな方なので、私の目には中島さんの方がお兄さんっぽく見えました。お二人でいるとすごく微笑ましいのですが、私が入って3人になるとお二人が私のことをからかってくるんです。姉(平愛梨)の名前で私のことを呼んでみたり。中島さんとは、カメラを離れても尚センパイと香琳みたいな関係性でした(笑)。

ーー和気あいあいとした現場の雰囲気が伝わってきます。また、劇中では「虫がついてるよ」と香琳が尚センパイの頬にふれる場面があります。あれはアドリブだったそうですね。

そうなんです! 完成品をみて私も「アドリブが使われている」とビックリしました。私の「虫がさわれる」という素の部分が出ているのですが、中島さんも頬を触られた後に、「素の反応が出ちゃったよ~」と仰っていました(笑)。

ーー知念さんとは社交ダンスにも挑戦されました。

初めての挑戦でした。膝を曲げたり伸ばしたり、アップダウンするステップが難しくて。練習ではロングドレスの裾や知念さんの足を踏んでしまったり、ご迷惑をお掛けしました。

ーー知念さんのエスコートぶりはいかがでしたか?

私がターンする方向を間違えそうになると、耳元で知念さんが「こっちだよ」と小声で教えてくれたり、全てお任せしていました。社交ダンスの先生も仰っていましたが、男性に委ねることで社交ダンスはうまく踊れるんです。知念さんが私を回す場面でも、最初は申し訳なくて遠慮していたのですが、それではダメだと本番直前に気づいて。本番では委ねられたので、良かったなと思います(笑)。

平祐奈

平祐奈

「10代からお母様世代にまで観て欲しい、心がほっこり温まる素敵な愛のお話です」

ーー結婚式の場面も描かれますが、夢も膨らんだのでは?

結婚式への憧れはあります。私はどちらかというと古風なほうが好きなので、白無垢での神前式がいいなって。ウェディングドレスは映画の中で着させてもらったので、「やったー!」という感じです(笑)。

平祐奈

平祐奈

ーー現在、お仕事と学業を両立されている大学生でもある祐奈さん。19歳の今、どんな将来を思い描いていますか。

高校は卒業しているのですが、まだ(役柄で)制服を着られるうちは、もう少し学生気分を味わいたいなと。幼くみられがちなのですが、来年には二十歳になるので、どんどん芝居の幅も広げていきたい。ガラッと雰囲気を変えて、不良や悪役とか自分のイメージを崩してみたいですね。女優というお仕事は、自分が体験できないことを役を通して体験させてもらえるので、毎回「自分にもこんな感情あるんだ!」と新しい発見がいっぱいあります。自分でも知らない自分がまだまだいると思うので、いっぱい引き出しを増やせたら面白いだろうなって。

平祐奈

平祐奈

ーー人生のテーマは「楽しむ」でしょうか?

そうですね。本当に一日一日が充実していて、毎日がすごく楽しいので。よく、「これまでに一番大変だった現場や監督は?」と質問されるのですが、まだそういう現場に出会ったことがない。まだまだこれからだなという感じです。

ーー最後に、映画を楽しみにされている皆さんにメッセージを。

私は香琳を通して、恋愛や結婚はお金じゃなくて愛なんだということを教えてもらいました。愛があればどんな困難でも乗り越えていける、素敵なお話だなと。どちらの王子様がお好みかも含めて、10代、20代の方には絶対に観て欲しい!  また、お母様世代の方々にもご夫婦などで観て頂ければ、青春時代のフレッシュな気持ちを改めて思い出していただけるのではないかなと。前向きな気持ちで心もほっこり温まるので、寒い冬にもぴったり。気持ち良く年越しができる映画だと思います。

インタビュー・文=石橋法子 撮影=森好弘

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映画情報
映画『未成年だけどコドモじゃない』
2017年12月23日(土・祝)全国東宝系にて公開
監督:英勉  脚本:保木本佳子 
出演:中島健人(Sexy Zone) 平祐奈 知念侑李(Hey! Say! JUMP) 
   山本舞香 村上新悟 生田智子 シルビア・グラブ 髙嶋政宏
《あらすじ》
成績優秀でスポーツ万能な学校一のイケメン高校3年生、鶴木尚(中島健人)は学園の王子様。入学早々、尚センパイに心奪われた世間知らずなお嬢様、折山香琳(平祐奈)は、偶然にも16歳の誕生日に両親から尚センパイとのヒミツの結婚をプレゼントされる! ワケあって渋々結婚を承諾した尚センパイを、なんとか振り向かせようと慣れない家事や勉強に奮闘する香琳。そんな彼女の変化を、香琳に思いを寄せる幼馴染みの海老名五十鈴(知念侑李)は見逃すはずもなく……。

 

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