原美術館の館長が初キュレーション 40年間の活動辿るコレクション展

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2018.1.2
 草間彌生『自己消滅』1980年 ©Yayoi Kusama

草間彌生『自己消滅』1980年 ©Yayoi Kusama


『現代美術に魅せられて―原俊夫による原美術館コレクション展』が、1月6日から東京・品川の原美術館で開催される。

1979年に原俊夫が日本における現代美術館の先駆けとして開館した原美術館。同展は、原美術館が所蔵する1950年代以降の絵画や立体、写真、映像、インスタレーションなど約1000点の中から、初めて館長の原自身がキュレーションを行なうコレクション展となる。展示は、前期と後期の2期に分けて行なわれ、前期では1970年代後半から1980年代前半に所蔵された作品、後期では企画展の開催などをきっかけに収蔵された作品を紹介。

前期の出品予定作家は、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、ロバート・ラウシェンバーグ、ジャスパー・ジョーンズ、アンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンシュタイン、ジャン・デュビュッフェ、カレル・アペル、アルマン、セザール、ジャン・ティンゲリー、今井俊満、河原温、工藤哲巳、宮脇愛子、草間彌生、篠原有司男、杉本博司、李禹煥、ナム・ジュン・パイク、アイ・ウェイウェイら。

後期の出品予定作家には、安藤正子、荒木経惟、ヤン・ファーブル、加藤泉、ウィリアム・ケントリッジ、森村泰昌、奈良美智、名和晃平、蜷川実花、野口里佳、マリック・シディベ、杉本博司、束芋、ミカリーン・トーマス、アドリアナ・ヴァレジョン、やなぎみわらが名を連ねている。

原俊夫のコメント

日本に現代美術館を作ろうと40歳で思い立ち、作品の収集を始めた。それからは可能な限りアトリエや自宅を訪ねて作家と会い、海外にも赴いた。表現者が何を想い制作に至るか、作品を観るだけでなく直接話を聞くことで学び、私は自分の目でコレクションを築いてきた。この姿勢は現在まで貫いている。美術館の顔であるコレクションは、私の挑戦の軌跡でもある。ふと、自身の采配で展示したいという思いに駆られ、展覧会をキュレーションしてみることにした。とはいえ1000点以上の作品から選ぶのは容易ではない。前期と後期に分け、前期は母体となるアルカンシエール美術財団を設立した1977年から美術館を開館して間もない1980年代前半までの収集作品を中心に、後期は美術館の活動を通して出会い購入した作品群で構成する。

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