究極の夢舞台『滝沢歌舞伎2018』開幕! 滝沢秀明×三宅健の新ユニット「KEN☆Tackey」が始動

レポート
舞台
2018.4.6

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滝沢秀明が主演・演出を務める『滝沢歌舞伎』が、4月5日に新橋演舞場で初日の幕を開けた。V6の三宅健は、2016年より3年つづけての参戦。滝沢と三宅が正式に新ユニット「KEN☆Tackey」となり、新曲『逆転ラバーズ』披露もされた。開幕直前のゲネプロ(総通し稽古)の模様と、その後の会見での滝沢と三宅のコメントを紹介する。

自由な発想による究極の夢舞台

開幕を数時間後に控えた新橋演舞場に、100名を超える報道陣が集まった。会見での写真撮影の時間には、シャッターとフラッシュの嵐が止まず、三宅が「こういうフラッシュって悪いことをした時(謝罪会見)だよね(笑)」とこぼしたほどだった。そんな注目の『滝沢歌舞伎2018』は、ダンサーのパフォーマンスと滝沢の声で始まった。

「究極の夢舞台を創りあげることが、ただ一つの目的」

「時空を超え、伝統の世界に新しい風を吹き込む」

ナレーションの言葉のとおり、演出を手がける滝沢の自由な発想によるエンタテイメントショーが、壮大なスケールでめくるめく繰り広げられる。ダンスパフォーマンス、フライング、殺陣、イリュージョンに太鼓の演奏に本水のアクション。長谷川純がタップダンスを披露すれば、三宅が歌い後ろで滝沢がハンモック・フライングをしてみせる。コンテンポラリーダンスとの融合もあり、セグウェイを使った演出もあり。花道から登場した弁慶(岩本)が五条大橋に向かい、対決するのは、桜色の薄衣で顔を隠す牛若丸。かと思いきや、衣を脱ぎ捨て現れたのは、ドレススーツに蝶ネクタイ姿のタッキー!

歌舞伎と銘打ってこそいるが、これはあくまで『滝沢歌舞伎』。新橋演舞場を、通常の歌舞伎公演で見慣れている方ほど「バルコニー席のそこから飛ぶの?」「舞台のそこって、使えたの?」「演舞場の提灯に、そんな機能があったの!?」と衝撃を受けるのではないだろうか。美しい舞台照明、最新テクノロジーを駆使したギミックも満載でそれだけでも面白いのだが、心を打つのは生身の人間である出演者たちの渾身のパフォーマンスだ。主なキャストは滝沢秀明、Snow Man(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太、佐久間大介、阿部亮平)、林翔太、目黒蓮、そして長谷川純、三宅健。

2006年にはじまった『滝沢演舞城』から数えて13年。今や春の恒例公演となっている。滝沢自身も桜が咲くと「あ、滝沢歌舞伎の季節が来たなと実感する」といい、今回3回目の出演となる三宅は、オファーを受けた時の心境を「二度あることは三度ある。気心の知れたコンビなので純粋にうれしかった」とコメント。舞台でも会見でも息の合った2人だが、2016年の三宅の『滝沢歌舞伎』初参加の時まではほとんど会話をする機会もなかったのだという。「お互いを1から知っていく3年間でした」と滝沢は感慨深げ。

そんな2人の新たな一歩となる曲が初披露されたのは、公演の第二部だった。

ついに始動!ケンタッキー?!

「腹筋太鼓」と呼ばれる、滝沢と三宅が垂直方向に360度回転する太鼓のパフォーマンスで場内が会場を大いに盛りあがった次の幕。バトンのパフォーマンスをはさんで、ステージ上をローラースケートで駆け巡るHiHi Jets(ジャニーズJr.内ユニット)。その手には、フラッグ。フラッグには「新曲」の文字!

三宅と滝沢の新曲『逆転ラバーズ』が披露された。EDM調にアレンジされたアップテンポなナンバー。サビで繰り返されるフレーズは「♪ケンタッキー、ケンタッキー、ケンタッキー」としか聞こえない(実際は「♪Can touch it!Can touch it!Can take it!」)のだが、それもそのはず。滝沢と三宅による新ユニット「KEN☆Tackey」(ケンタッキー)がいよいよ始動することになったのだ。

会見で滝沢は、ユニット結成とCDデビューについて「ファンの方からたくさんの声をただいていました。お待たせしましたという気持ちです」と明るい表情で語ると、『逆転ラバーズ』を「ハッピーな気持ちになれるような曲」と紹介した。三宅も「楽しくなってきちゃう曲だよね」と頷いた。過去にも舞台公演における2人の曲はあったものの、舞台の枠を超えた活動はこれが初。CDの発売は夏の予定。ケンタッキー(フライドチキン)のCMにも出演が決定している。

ダンスの中には、向かい合って踊る振り付けがあることから、三宅は「普段なかなか向かい合って踊ることってないからね。ニコニコと、タッキースマイルをみれましたよ」とご満悦の様子。会見の際の赤い衣装は『逆転ラバーズ』のパフォーマンス時のもので、プロデュースは三宅健。

言葉でなく、パフォーマンスで伝えていく

ゲネプロで印象的だったのは「生化粧」。シースルーの幕の奥の上手と下手のそれぞれに滝沢と三宅の鏡台があり、2人が次の演目『滝沢一座』に向けた白塗りの化粧を、舞台上で自ら行うというものだ。

2人がメイクする間は、林と谷村がMCをつとめ映像で滝沢歌舞伎の歴史を振り返る。「滝沢歌舞伎は、出演者、スタッフ、そして劇場にきてくれるお客様も含めて、みんなが滝沢座長を中心にひとつの家族のよう」と温かい言葉でカンパニーを紹介していた。

メイク中の滝沢と三宅の前では、Jr.全員による『Thousand Suns』も披露された。滝沢はメイクの手をとめ目を配り、時にカウントをとり、パフォーマンスが無事に終わると大きく頷いた。三宅も手をとめ拍手を贈っていた。その光景からMCにあった「滝沢を中心とした家族のよう」なカンパニーの、支え合う姿を垣間見たような気がした。このメイク後、滝沢は女形に扮し舞いを披露する。

ゲネプロ後の会見では、三宅が「女形の時の滝沢は、いい匂いがする」「絶対何かつけているはず」と詰め寄り、爆笑を誘う一幕も。滝沢は「台詞ではなくパフォーマンスで伝えていく、というのが今年のスタイルです。日本だけでなく色々な国からきてくださいますので、海外の方でも楽しんでいただけるショーを目指しています」と気合の表情で語り、会見を締めくくった。

東京公演は2018年4月5日(木)から5月13日(日)。6月には、名古屋・御園座のこけら落とし公演として6月4日より30日(11、19、27日休演)までの計38公演を予定している。桜吹雪が舞い、虹がかかり、クライマックスには10万枚の小判が降る『滝沢歌舞伎2018』で、圧巻のエンタテイメントショーを楽しんでほしい。

報道陣からの「握手を」とのリクエストに“恋人つなぎ”をしかける三宅と、「先輩!?」とたじろぐ滝沢。

報道陣からの「握手を」とのリクエストに“恋人つなぎ”をしかける三宅と、「先輩!?」とたじろぐ滝沢。

取材・文=塚田史香

公演情報

滝沢歌舞伎2018
 
■企画・構成・総合演出:ジャニー喜多川
■演出:滝沢秀明

 
<東京公演>
■日程:2018年4月5日(木)~5月13日(日)
■会場:新橋演舞場
■出演:滝沢秀明 / Snow Man(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太、佐久間大介、阿部亮平)/ 林翔太、目黒蓮 / 長谷川純 / 三宅健

 
<愛知公演>
■日程:2018年6月4日(月)~30日(土)
■会場:愛知県 御園座
■出演:滝沢秀明 / Snow Man(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太、佐久間大介、阿部亮平)/ 関西ジャニーズJr.(向井康二、藤原丈一郎、大橋和也、正門良規、草間リチャード敬太、末澤誠也) / 影山拓也、椿泰我 / 林翔太、目黒蓮 / 長谷川純 / 三宅健

 
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