ミュージカル『HARUTO』開幕～京本大我、オラオラ系で「世界中の女性、首筋開けて待ってろ！」とアピール

ジャニーズJr.の人気ユニット『SixTONES』の京本大我が主演を務めるミュージカル『HARUTO』が3月7日（木）東京・品川プリンスホテル クラブ eXにて初日を迎えた。同日日中、本作の公開ゲネプロ（通し稽古）を披露した。

本作は2018年3月にA.B.C-Zの戸塚祥太が主演したミュージカル『恋する♡ヴァンパイア』のスピンオフ。「恋ヴァン」では主人公の敵役だったヴァンパイア族の貴公子・ハルト（京本）が、初恋や学校＆家庭（一族）に悩み、葛藤を描くハルトの青春グローイングアップストーリー。意外にも京本にとって本作がミュージカル初主演となる。

ゲネプロで特に印象的だったのが京本と元乃木坂46の能條愛未の歌唱力と鋭さとスピート感溢れるアクションシーン。歌についてはソロで歌う場面はもちろん、二人でデュエットした時に美しい世界が広がっていく様が観る者の心を潤すよう。また最初は優れたポテンシャルを持ちながらも他人と戦う事を避けるハルトが学校のイベント、さらには三浦率いるオオカミたちと戦うなかで徐々にその能力を発揮し、おそろしいくらい切れ味のいい動きへと変貌していく姿は実に見応えあり。さらに続編を見たいと思わせる仕上がりとなっていた。

ゲネプロ後に行われた囲み会見では京本と能條そして三浦海里が参加した。

京本はこの日朝から雨が降っていた事を踏まえ「足元が悪い中、ゲネプロにお越しいただきありがとうございます」と取材陣をねぎらう。そして「戸塚くんが主演のときから、（役作りを）一新したいなと思っている部分があります。昨年観に来た方も、初めての方も楽しめるようにしています」と前作の主役に敬意を表しつつ、自身が軸となった本作への自信を見せた。

とはいえ、稽古期間がかなりタイトだった事に触れ「皆でなんとかここまでこれたなとほっとしています。（劇中で歌う）曲も稽古をしながら覚えていく感じでした。今日は誰々がいないという中での稽古で（笑）」自身も『SixTONES』での公演と同時進行でこの作品作りに臨んでいた日々を振り返っていた。

京本が今回歌う曲数も公演時間の長さの割にはかなりの量があり「顔合わせの日に行ったら楽譜をたくさん渡されて、いまからこれを歌うの！？というくらい」と手で楽譜の厚みを示し、焦りを感じながら毎日毎晩練習していたそうだ。
「ヒロイン役は初めてです。今まで女の子らしさを求められることがあまりなかったので新鮮」と照れるのは、ハルトが出会い思いを寄せていく美しい女性リセ役の能條。「女の子（役）をまっとうします」と決意表明する中で「今回がラブシーン初挑戦なんです」と照れ笑い。実は京本も本格的なラブストーリーが初、さらに二人ともかなりの人見知り。「ラブソングをデュエットするのが初めてで、（能條との稽古で）スタッフさんから『観ている方がこっ恥ずかしいわ！』といわれるくらい」モジモジ感溢れる状態だったというと能條も恥ずかしそうに目をふせていた。

リセの婚約者であり、オオカミ族の若きリーダー・エリック役の三浦は、「彼とライバルなんて荷が重い」と苦笑しつつも「歌以外の芝居では張り合えないとダメだなと頑張ったつもりです」と胸を張った。意外にも殺陣をやるのが初めてという三浦に経験値の高い京本が「めっちゃ目を見て、呼吸を合わせて演技してくる」と表現し、先ほどの京本と能條のやり取りに絡め「一種のラブシーンがこちらでも始まってます」と笑いを誘っていた。

会見写真のとおり、イケメンが過ぎる貴公子姿の京本だが「僕がキュンとすることやセクシーな事をやると、ファンの方は笑うんです（笑）。だからこれを機会に俺もカッコいいんだぜ！俺も恋愛対象になれるんだぜ！と売り出したい」と新たなジャンル開拓を口にすると、じゃあキュンキュンするようなアピールを！と記者から求められ「マジか！」と動揺。しばらく自問自答していたが、よし、これだ！とばかりに前を向き、「どうか首筋を開けて待っててください」とぎこちなさが残る残念な仕上がりに。京本は「恋愛系やめます！ずっとヘタレ役でいいです～」としょげるが「テイク2、行きましょう」と励まされ、改めて「とにかく、世界中の女性、首筋開けとけよ！」とオラオラ系にチェンジ。こちらには報道陣からあたたかい拍手が送られていた。

取材・文・撮影＝こむらさき