ミュージカル『リューン~風の魔法と滅びの剣~』東京公演開幕!「なにわ男子」藤原丈一郎と大橋和也が楽屋にうちわを差し入れ!?
(左から)大澄賢也、浜崎香帆、藤原丈一郎、大橋和也、ダイアモンド☆ユカイ
関西ジャニーズJr.「なにわ男子」の藤原丈一郎と大橋和也がW主演するミュージカル『リューン~風の魔法と滅びの剣~』の東京公演が、2019年6月5日(水)、東京・日本青年館ホールにて開幕した。本作は昨年上演されたが大好評となり今年再演が決まった。ウォーリー木下が演出を務める本作の一部がマスコミ向けに公開された。
“滅びの剣”を巡って対立するリューン・フロー(藤原)とリューン・ダイ(大橋)という二人の少年の成長を描く本作。幻想的な場面の中心にいるフローとダイにダイス(ダイアモンド☆ユカイ)がお告げのような言葉を投げかける。その後、エルカ(浜崎香帆)やフローリア(春風ひとみ)らとの日常生活に戻ったフローとダイは、村にやってきたファンルン(溝口琢矢)との出会いを経て、ウィルトス(大澄賢也)がリーダーを務める一角獣座の団員と歌い踊っていた。
物語の世界観が非常に美しく描かれており、背景の映像がリアルな舞台との心地よい調和を生み出していた。音楽も素晴らしく、藤原や大橋、浜崎らが歌う楽曲はいずれも胸を躍らせるメロディを紡ぎ、二人、三人と声が重なりさらに美しいハーモニーを描いていた。物静かで冷静なフローとやんちゃで快活なダイというキャラクターの違う二人を藤原と大橋がイキイキと演じる事で、公開された冒頭の25分間だけであっという間に観客をこの世界に引き込み、これから描かれる物語への興味を持たせる見事な導入を作り上げていた。
舞台披露の後、劇場内で行われた囲み会見には藤原、大橋、浜崎、大澄、ダイアモンド☆ユカイの5人が出席し、東京公演開幕に向けた心境を語った。
先に行われたフォトセッションでは「イェーイ!」と声を上げながら撮影に応じる藤原と大橋。その勢いに浜崎たちも乗っかってまるでお祭り騒ぎに。その後、囲み会見が行われるにあたり、記者がレコーダーを彼らの足元に置こうとするのを「置きます、置きます」と助けようとする藤原、そして「1、2、3、4……」とレコーダーの数を数えだす大橋。「30個ある!」とその多さに大きな声を上げて驚いていた。
昨年、本作で初主演を飾った藤原と大橋は、再び主演として演じることについて聴かれると、藤原は「まさかこんなにすぐにかなうと思いませんでした」と満面の笑みを見せ、大橋も「この作品を観てくださったファンの人たちが声を集めてくださって(再演が)できました」と語り、再演の話を聞いた時は「『ウェーイ!』という感じ!」と全身で喜びを表していた。
初演の反響を受けて今回は公演数や地方公演も増えている。だが未だに入手困難となっていると言われて大橋は「え、そうなんですか? すんません」、藤原も「恐縮です」と感謝の言葉を伝えた。が、藤原は「とはいえ、東京で二人でご飯を食べていても、なーんも言われませんよ。店員さんから『学生さんですか?』『はい……』って」と苦笑い。大橋も「初演のときは『東京タワーや!』って(お上りさん風に)言ってましたけど、再演のときも『東京タワーや!』『スカイツリーがめっちゃ綺麗』って同じ事を言ってます」と、まだまだ東京に爪痕を残せていないと笑いながら語っていた。
そんな二人の様子を眺めていたユカイは、大橋を見ながら「1年ぶりだから身長が伸びたなあって思いまして」と見ための成長に触れる。大橋も「いろんなスタッフさんたち皆に言われるんですよ。でも、変わってないからどこ見てるのかなって」と返すと大澄が「和也は筋肉が増した」と指摘。その言葉にはたと気づいた大橋は「筋肉つけたんですよ。筋肉で結構太って、そのまま放っておいたらブヨブヨになって6キロ太りました。今は1キロくらい減らしました。身体が大きくなったんかな」と話した。一方内面の成長についてユカイが「内面から出てくるホルモンが……」と口にすると大澄が「フェロモンだね」と突っ込み、皆で大笑いとなった。
この話の流れで、大澄にも二人の変化が聞かれる。「この1年で何があったの、二人とも! 声も太くなってるし、芝居も変わってるし、動きもキレてるし、何があった!? と言いたい」と問うと、藤原は「いちばんの変化は『なにわ男子』というグループに入った事が変化ですね」と嬉しそう。続けて藤原は「稽古中でも1年空いたから多少の関西弁が出るじゃないですか。そうしたら皆が『出た! なにわ男子!』とといじられ……嬉しいですね」とエピソードを披露。大橋が「賢也さんが僕のうちわを持ってくださっていて。今日も仰いでいました」と舞台裏を明かすと「和也のファンの方からいただきました。でも二つないとね……ってことで、丈、うちわ頂戴!」と藤原におねだりするとユカイも「俺二つとも持ってない。頂戴よ~」、浜崎も「私もうちわを二つ持って幕間に仰ぎたい!」とさらに乗っかる。すると藤原が「皆さんに差し入れします!」とうちわ調達を約束していた。
浜崎は二人の様子を見ながら「1年半ぶりぐらいに会って安心感もありますし、『リューン』に帰ってきたという感じがします」というと、「しっかりしてんなあ」と大橋が上から目線。二人にはさまれた藤原が「僕、どういう気持ちでここに立っていたらいいの?」と笑いながら混ぜっ返す。ふと何かを思い出した藤原が、相模女子大学グリーンホールにて行われたプレビュー公演の模様を語り出した。「一応、(大橋は)『なにわ男子』のリーダーなんですけど、プレビュー公演の締めの挨拶で、大橋が『最後、成長したから僕が行く』って言ったんですよ。それで、僕が先に挨拶して、大橋の番になったときに、『これからも、初心者に戻って……』“初心”に戻ってやんか! 皆ズコーッでしたよ!」と暴露。すると大橋は「初心と初心者って一緒じゃないですか」と平然と返して、記者たちから笑いが起きていた。
舞台の練習と並行して「なにわ男子」の活動も忙しくなってきた二人だが、コンサートの準備に向かう時も「皆が稽古中に『いってらっしゃい!』と言ってくれるし、『昨日観たよ!』『コンサートやるんやね!』と言ってくださるんで、本当に家族みたいな感じです」と、カンパニ―の全面バックアップに喜びを感じていた。
再演だからこその悩みや苦しみもあったという。大橋は「前回はがむしゃらにやるだけやった感じでしたけど、再演になったらすごい悩むことが多くなったんです。考えることが増えて。初演とは違う感じを出さないといけないというプレッシャーがあり、苦労しましたね。『仲の良さをもっと出してくれ』と。兄弟じゃないけど兄弟のような感じを出してほしい、と言われて」
一方で藤原は「座長だし、差し入れをどうしようかと話していたときに、水を差し入れしようとなって、(大橋が)『僕、手配するわ』って言って頼んだら、3、4箱くらい水を頼みだして」、すると大橋は「軟水、中硬水、硬水、シリカが入った女性にいいやつとかを差し入れました!」とこだわりの注文内容を解説していた。
なお「座長といえば皆をご飯に連れ出す」というお約束ネタを振られると大橋は「唐揚げ定食で。美味しい店があるんです」「唐揚げは一人4個まで。6個になるとお値段が変わるので」と藤原もアシスト。さらに笑いを誘っていた。
『なにわ男子』メンバーからも「頑張ってね」というメールをもらっていると語る二人。メンバーも観に来るかと聴かれると「地方公演に来てね。大阪は絶対に来ると思うんですけどって、言ったら皆目をそらしました」と藤原が苦笑い。大橋も「誰も返事けえへんかった」とぼやいていた。
最後に藤原から「初演を経て再演で全キャストがパワーアップしたところを見せたいですし、いちばん見せたいのはフローとダイの歌だったり絆だったり殺陣、そういうところを観てほしいです!」、大橋からも「1幕では里の皆と仲良い感じなんですが、2幕ではそれを覆すようなギャップを見せれたら」と意気込んでいた。
取材・文・撮影=こむらさき