大阪フィルハーモニー交響楽団 伝統の八尾演奏会、今年は音楽監督 尾高忠明が、魅惑の映画音楽の数々を引っ提げて登場

レポート
クラシック
2019.11.29
大阪フィル伝統の八尾演奏会に満を持して登場する尾高忠明 写真提供:八尾プリズムホール

大阪フィル伝統の八尾演奏会に満を持して登場する尾高忠明 写真提供:八尾プリズムホール

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大阪フィルハーモニー交響楽団にとって八尾プリズムホールは特別なホールだ。

八尾プリズムホール開館の1988年、オープニング記念プログラムとして朝比奈隆の指揮で始まった八尾演奏会は、回を重ねて今年で30回目となる。

八尾プリズムホール(八尾市文化会館) 写真提供:八尾プリズムホール

八尾プリズムホール(八尾市文化会館) 写真提供:八尾プリズムホール

2005年からは地域拠点契約を結び、年に一度の八尾演奏会だけでなく、楽団員による吹奏楽クリニックや、芸術文化の課外授業、病院コンサートなどを実施しており、楽団員と市民が直接の結び付きを持ったホールで、フェスティバルホールやザ・シンフォニーホールに次ぐホームグラウンドとも言える特別なホールだ。

それを物語るように、これまで大阪フィルのシェフはもちろん、錚々たる指揮者がこのホールの指揮台に立っている。

大植英次、井上道義をはじめ、手塚幸紀、山本直純、黒岩秀臣、高関健、大友直人、佐渡裕、下野竜也、西本智実、沼尻竜典、山田和樹、飯森範親、三ツ橋敬子、垣内悠希など、日本を代表する新旧様々な指揮者が、八尾プリズムホールに登場しているのだ。

八尾プリズムホールで演奏する大阪フィルハーモニー交響楽団 写真提供:八尾プリズムホール

八尾プリズムホールで演奏する大阪フィルハーモニー交響楽団 写真提供:八尾プリズムホール

そんな中、体調不良による休養などは有ったものの、実り多き音楽監督2年目のシーズンを迎えている尾高忠明が、満を持して八尾演奏会に登場する。

プログラムは、名作映画を彩った名曲の数々。

大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督 尾高忠明 (C)Martin Richardson

大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督 尾高忠明 (C)Martin Richardson

「指揮者にならなかったら、映画監督になりたかった。」と語るほどの映画好きで知られる尾高忠明は、演奏会を前にした今月22日に行われた「プレミアムトークライブ」で以下のように語っている。

「このプログラムはとても魅力的で、本当は指揮をするより、客席で聴きたいほど(笑)。『エデンの東』や『風と共に去りぬ』『シェルブールの雨傘』のテーマ曲がいかに素晴らしいかは、皆さまご存知のはずです。このプログラムのポイントは、映画音楽と並んで演奏するモーツァルトの交響曲第25番。ご存知のように、映画『アマデウス』の冒頭に流れる短調の曲で、シンコペーションのリズムが印象的な情熱溢れる曲です。この曲を聴いていただいた後、後半はジョン・ウィリアムズの代表曲が続きますが、両者を聴き比べて頂くと、映画音楽というものが特別なものではないという事が良くわかると思います」

「本当は映画監督になりたかった!」と語る尾高忠明 写真提供:八尾プリズムホール

「本当は映画監督になりたかった!」と語る尾高忠明 写真提供:八尾プリズムホール

クラシック音楽に比べて、エンターテインメント性の強い映画音楽は軽く見られてしまいがちだが、「ジョン・ウィリアムズが古典派の時代に生きていたなら、モーツァルトのような大作曲家になっていただろう。また逆に、モーツァルトが今生きていたら、素晴らしい映画音楽を書いていたのではないか。」と多くの音楽評論家が語っている通り、優れた映画音楽は音楽的にもクラシック作品と比べて遜色ないことを、日本を代表するマエストロ尾高忠明が今回の演奏会で証明してくれる。

尾高忠明が映画音楽を指揮することは決して珍しいことではない。ただ、海外の映画だけでプログラムが構成されるのはあまり無いのではないか。多くは、尾高と親交のあった作曲家 武満徹の映画音楽と併せてジョン・ウィリアムズの曲をプログラミングするケースをよく見かけるからだ。

大阪フィルの音楽監督として2年目のシーズンを迎えている尾高忠明 (C)飯島隆

大阪フィルの音楽監督として2年目のシーズンを迎えている尾高忠明 (C)飯島隆

今回のプログラムは、映画音楽の演奏会としては非の打ち所がない充実のプログラム。

「エデンの東」のメロディを聴くとジェームズ・ディーンの憂いを帯びた瞳を思い出し、「風と共に去りぬ」を聴くと広大なタラの大地に思いを馳せる。

「ジョーズ」のテーマは見えないサメに恐怖を覚え、「シンドラーのリスト」のヴァイオリンソロでは、悲哀に満ちた静謐な音楽に涙する。

尾高忠明は語る。

「この八尾で演奏するプログラム、お客さまは贅沢に感じて頂けると思いますが、奏者にとっては大変難しい曲が並びます。特殊楽器も加わり、楽器編成も大きいですし、何よりもジョン・ウィリアムズの曲は音程の跳躍や金管楽器のファンファーレも多く、弦楽器、管楽器ともにかなり難易度の高い曲です。しかし上手くいけば、華やかなオーケストレーションを楽しんで頂くことが出来ます。どうぞ八尾プリズムホールでお楽しみください。」

八尾プリズムホールでお待ちしています。  (写真提供:八尾プリズムホール)

八尾プリズムホールでお待ちしています。  (写真提供:八尾プリズムホール)

大阪フィルの、重心が低くそれでいてゴージャスな調べが、音響に定評のある八尾プリズムホールに鳴り響く。

コンサートホールも、また楽器だ。

聴きなれたフェスティバルホールやザ・シンフォニーホールとはまた違った、迫力あるプリズムサウンドに酔いしれてみてはいかがだろう。

チケットは好評に付き売り切れ間近の様子。

まずはチケットの状況を問い合わせてみることをお勧めする。

公演情報

大阪フィルハーモニー交響楽団 八尾演奏会
~3世代で楽しめる!名作映画の名曲づくし~ 


■日時:2019年12月8日(日)15:00開演(14:15開場)
■会場:八尾プリズムホール(八尾市文化会館)大ホール
■指揮:尾高忠明
■曲目:
ジョン・バリー/映画「007」よりジェームス・ボンドのテーマ
レナード・ローゼンマン/映画「エデンの東」より
ミシェル・ルグラン/映画「シェルブールの雨傘」より
マックス・スタイナー/映画「風と共に去りぬ」より タラのテーマ
クイーン(ラリー・ムーア編)/The Best of Queen(「We Will Rock You」~「Another One Bites the Dust」~「We Are the Champions」)
モーツァルト/交響曲 第25番 ト短調 K.183より 第1楽章(映画「アマデウス」メインテーマ)
ジョン・ウィリアムズ/映画 「未知との遭遇」より
ジョン・ウィリアムズ/映画 「ジョーズ」より
ジョン・ウィリアムズ/「シンドラーのリスト」メインテーマ
ジョン・ウィリアムズ/「E.T.」フライングシーン
ジョン・ウィリアムズ/映画 「ハリー・ポッターと賢者の石」より
ジョン・ウィリアムズ/映画 「スター・ウォーズ」メインテーマ

■料金:SS席:6,000円 S席:4,500円/割引3,600円 A席:3,000円/割引2,400円 B席:2,000円 フレッシュシート25:1,000円 フレッシュシート18:500
【各種割引の対象について】
◆S・A席割引は25歳以下・65歳以上・障がいのある方とその介添えの方(1名様まで)
◆フレッシュシート25は25歳以下対象、フレッシュシート18は18歳以下対象、お席はともにA席の一部からお選びいただきます。
※B席、フレッシュシート25・18はプリズムホールのみ取扱
※ご購入の際には各種証明書(学生証・健康保険証・障がい者手帳等)をご提示ください
※SS席・B席は割引価格なし
※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。

■問合せ:プリズムホールチケットカウンター 072-924-9999
■公式HP: https://prismhall.jp/
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