おっちゃん&ミンジュの怪しいK-Pop喫茶[第8話]セーラー服大戦(後編)

コラム
音楽
2015.12.5
Oh My Girl 公式HPより

Oh My Girl 公式HPより

おっちゃん「これまで見てきたように、ガールズグループの新人は、多少試行錯誤しながらも、2014年には、概ね清楚清純の象徴である女学生コンセプトにたどり着いた。
 その中でも最後にデビューしたLOVELYZは、統一された学生服っぽい衣装に身を包み、ストレートに制服コンセプトを体現した訳や。
 これを持って2014年をセーラー服大戦元年と呼びたい」
ミンジュ「前回は、2008年がセーラー服大戦の始まりやとゆうてたけど」
おっちゃん「ちっ…(いらんところで大して良くもない記憶力をひけらかしおって)
 そんなら2014年はセーラー服大戦中興の年としてもええ。中高年(のおっさん)は制服大好きやからな。がっはっは」
客「(呆)くだらねえ」
ミンジュ「綾小路きみまろか」
おっちゃん「では2015年の新人はどうなのか? 結論から先に言えば、制服コンセプトへと収束しながら、反面その中での多様化が進んでおる」
客「収束と多様化?」
おっちゃん「収束しながらも拡散する、ワシはこれをK-Pop界の『スキズマトリックス』現象と呼んでおる」
ミンジュ「そんなサイバーパンクSFの古典、誰も知らんて」
おっちゃん「えー、名作なのに?(がーん)」
客「難しいことはよお判らんけど、具体的にどんな感じか見せて頂戴よ」
おっちゃん「そやな。それが手っ取り早かろう。(くりくり)まずは1月にデビューした女友達(ヨジャチング)や」
客「女友達?」
おっちゃん「そおゆうグループ名なんじゃ。英語ではGFriendsとゆう」
客「変なのー」
おっちゃん「そやけど、少女時代かてデビューした時は変な名前ゆわれたし、慣れの問題じゃね?
 それに少女時代や東方神起など漢字由来のグループ名は少数ながら結構売れてるんやぞ」
ミンジュ「七學年一班は?」
客「(笑)痛いところ突くなぁ」
おっちゃん「彼女らはまだデビュー2年目や。今後大化けするかも知れんがな。
 とにかく女友達のデビューはこんな感じやった(ぽち)」

女友達『ビー玉』

客「おおっ、女子高生や! 純度100%の女子高生やないかい!」
おっちゃん「その通り。LOVELYZが拓いた制服コンセプトを踏襲したのが、まず素晴らしい。
 さらに素晴らしいのは、それに留まらずテニスルックや体操着も取り入れてたことや。もはや単純なコスプレのレベルやなく、女学生コンセプトの深化あるいは進化と呼べるやろう」
客「とゆうと?(前のめり)」
おっちゃん「例えば、自分の身近に可愛い制服を着た女子高生がおったとするやろ。
 その娘はその存在だけでもう充分価値がある訳やけど、生身の人間やから、その個性によっても感情移入の度合いが違うて来る。
 つまり、自分の好みに合うてるかどうかやな。
 性格は穏やかなのか、ツンデレなのか、勉強は出来るのか、友達の面倒見はええのか、休み時間は大人しいのか、友達と一緒にコロコロ笑うタイプなのか、運動神経はええのか、ラーメン大好きなのか。制服女子高生ちゅうパッケージの次に気になって来るのはその辺りのことや」
ミンジュ「ラーメン大好きってなんやねん?」
おっちゃん「『ラーメン大好き小泉さん』の新春SPドラマが1月4日にフジテレビであるらしい」
ミンジュ「どーでもええわっ」
客「ワシは大人しくて図書委員やってる娘がええなぁ(じゅる)」
ミンジュ「涎よだれ! …てか、趣味が古風すぎ」
客「昭和の生まれなんで」
おっちゃん「この曲はオープニングこそ普通の女子高生やけど、曲が始まったとたんテニスルックになり、全身を使った激しいダンスを披露する。おおっ♥と思う間もなく、お次は体操服にお色直しや」
ミンジュ「それをお色直しとはゆわねーよ」
おっちゃん「ここから判るのは、彼女らが部活に頑張っている体育会系の仲良しさんで、女の子同士仲が良すぎて男の影が忍び込む隙がない。実に健全な女子高生や。
 休み時間も授業中も掃除の時間もみんなでわいわい騒いで、終いにゃ怒られるなど、元気いっぱいのリアルな女子高生の姿が一貫して描かれておる」
客「図書委員もええけど、こっちもええよね」
おっちゃん「うむ。女友達はLOVELYZから一歩踏み込んで、体育会系の女子高生という性格付けと、現実的な生態の表現と言う部分で深化していると言えよう」
客「どうせならリアルを追求するなら、テニスルックの下はアンスコが良かったし、体操着の下はブルマが良かったんやけど」
ミンジュ「そこ?」
おっちゃん「この娘らはパンチラで人気獲得を狙うてる訳やないからね。そこら辺のマニアックさはないわ。
 さらに、この曲には発表当時に各方面から指摘された特徴がある」
客「特徴?」
ミンジュ「少女時代のデビュー曲そっくりだよね」
おっちゃん「そうなんや。少女時代の『また出会った世界』を露骨にパクッたとそこそこ非難の的になったんや」

少女時代『また出会った世界』

客「あ、確かに似てる」
ミンジュ「そっくりってゆうほどじゃないんやけど、絶妙に少女時代を意識させる程度には真似てるよね」
客「それって、意図的なん?」
ミンジュ「そうやと思うで。ダンスも似てるし」
おっちゃん「やっぱ少女時代はデビュー以来8年ガールズグループのトップに君臨し続けておる訳で、彼女らには大衆に支持される要素が確かにある。
 それは何かを所属事務所のソース・ミュージックが熟考した結果、こういう元気いっぱい女子高生集団を選択したんじゃないかと。
つまり、10年前の少女時代の姿を今に再現して見せた訳や」
客「なるほどなぁ」
ミンジュ「あと、シンビって娘がジェシカねえさんにそっくりなんやで」
客「へー」
おっちゃん「それは余録みたいなもんじゃね?
 とにかく露骨に少女時代を真似たのも、売れるためのなりふり構わない戦略。
 そして案の定、彼女らは注目を集め、2曲目の『今日から私たちは』は、ガールズグループの新人としてはかなりのヒットとなった」
客「戦略が上手くはまった訳やな」
ミンジュ「『今日から私たちは』ってタイトルも、なんとなく『また出会った世界』をイメージさせるよね」

女友達『今日から私たちは』

客「おお、元気っ。跳び箱飛んどる(喜)」
ミンジュ「すんごい運動量やなぁ」
おっちゃん「この娘らの特徴のひとつが、この跳ね回るようなダンスやね。足を一歩踏み出すにしても、思いっきり遠くにステップするとか、とにかく元気いっぱいに見せようとしとる」
ミンジュ「いやー、並の鍛え方じゃこれは出来へんで。SMエンタのレベルやな」
客「へー、そんなもんなんか」
ミンジュ「いよいよもってポスト少女時代を狙ってる気がして来たね」
おっちゃん「MVのコンセプトとしては、今度はのっけから体操着、しかもなんかクラブの合宿っぽい雰囲気」
 ここでも制服姿と体育会系女子高生コンセプトは貫いとる。イメージ固めに来たんやろうね」
ミンジュ「なに部なんやろうな? ゴルフ部かな」
客「いや、広い場所っちゅうだけで、ゴルフ場には見えんけど」
おっちゃん「これは後半になると判るけど、夏休みのお勉強合宿なのじゃ」
客「(かくん)体育部関係ないやん」
おっちゃん「ただ、元気いっぱいな女子高生のリアルな生態を描くという部分じゃ共通しとる。
 全員ちょっと頭悪そうなのも非常にリアルや」
ミンジュ「結局Disるんかい(呆)」
客「まぁマスターのゆう制服コンセプトの深化と進化っちゅうのはよお判ったわ。そんで、次の新人はどおなんや?」
おっちゃん「次はCLCゆう5人組グループや」
客「CLC?」
おっちゃん「“CrystaL Clear”の略で、水晶のように透明で綺麗って意味を盛り込んでるらしい。
 4Miniteの妹分で、Apinkとも親戚関係にある」
客「良血統ちゅう訳やな」

CLC『Pepe』

ミンジュ「一見してDigipediが監督したと判るポップな映像やね」
客「うーん…これ、制服か?」
おっちゃん「もちろんや。チアリーダーの衣装やないか。
 女友達の“体育会系女子高生”ちゅうコンセプトをさらに進めて、体育会系は体育会系でもチアリーディング部にまで絞り込んでいるのだ」
客「まぁそお見えんこともないけど、ボンボン持ってないし…他の場面は私服っぽいし」
おっちゃん「チアリーダーの衣装にオールバックのポニーテール姿、NHKの朝ドラ『わかば』における原田夏希を忠実に再現したコンセプトや」
客「うそつけ」
ミンジュ「そやけど私服でも揃いのジャケット着せたり、デニムで統一したり、共通したイメージは持たせてるよね」
おっちゃん「ええとこに気付いた。ワシが言いたかったのは実はそうゆうことやねん」
ミンジュ「…(ホンマかいな)」
おっちゃん「全体のイメージとしては放課後の女学生、いや、放課後のチアリーディング部の生徒、その生態を描いているMVや」
客「言い張るなぁ」
ミンジュ「ウチはWonder Girlsっぽいイメージがあるな。曲調もレトロやし、ダンスもあんまり攻めてないし」
客「あー、確かに」
おっちゃん「そ、そ、そうなんですよ。女友達が少女時代なら、CLCはWonder Girlsへの回帰を意図したグループなんですよ」
客「制服コンセプトへのこだわりはどこ行った?(呆)」
おっちゃん「ま、それもありつつーの、制服コンセプトっちゅうことで。えへへ」
客「適当やなぁ」
ミンジュ「まぁこのグループはタイ人の娘がいたりして、明らかに顔立ちが違うから、制服コンセプトにハメてしまうにはちょっと無理があったのかもね。そやけど女子高生らしさは出てると思うで」
おっちゃん「おっしゃる通りでございます」
客「ミンジュちゃん頼みやないかい(呆)」
おっちゃん「で、次にデビューしたのがTHE ARKちゅうヒップホップの5人組。この娘らはまた別の角度から女子高生コンセプトを追求して来とる」

THE ARK『光』

客「うおおっ、なんちゅう悲しいMVや(泣)」
おっちゃん「これは女子高生の学校生活やなく、その家庭に焦点を合わせたコンセプトや!」
ミンジュ「確かに女子高生の家庭やけど、コンセプトて言い切る訳?(呆)」
おっちゃん「そうですとも。貧しくとも健気に生きている母子家庭の日常。てっきり女子高生が主人公かと思うたら、まさかの展開」
客「ヒッチコックの『サイコ』くらい意外やったで」
おっちゃん「最後、娘のバッグを抱きしめるおかんの姿が切ないな。
 この女優はキム・ギドク監督の映画『嘆きのピエタ』で大鐘賞主演女優賞を受賞したチョ・ミンスちゅうから、贅沢なキャスティングや。
 娘役にはTHE ARKのメンバー、ハラが出演しとるけど、素直な演技で好感が持てる」
客「そんな大女優使うてまで、なんでこんな悲しいMV作らにゃならんのかのぉ」
おっちゃん「それがこのグループの狙いやからや。
 女友達と同じく女子高生の生態を描きながら、THE ARKが目指すのはそれと真逆のベクトル、女子高生の悲劇的リアルさや。
 世の中一寸先は闇。幸せそうな家庭にも、いつ何時不幸が訪れるか判らんのや」
ミンジュ「あー、思い出した。セウォル号事件を思い出させる内容やて、ネットが炎上したMVやないか」
おっちゃん「そおゆえば、そんなこともあったね」
客「なんだノイズマーケティングやったの?」
おっちゃん「違います。あくまでリアリティの追求です」
ミンジュ「騙されたらあかんで」
客「そやけど、デビュー曲でこんな悲しいMV作るなんて、どんなグループやねん」
おっちゃん「女子高生のリアルな光と影…、女友達が光なら、影の部分を表現するのがTHE ARKやねん」
ミンジュ「でもタイトルは『光』やから」
おっちゃん「…おや?」

Oh My Girl『CUPID』

おっちゃん「お次は4月にデビューしたOh My Girlで『CUPID』。Oh My GirlはWMエンタ所属でB1A4の妹分や」
客「おーまいがっ! 可愛いではないか」
ミンジュ「うん。ルックスはなかなかええ」
客「衣装を統一してるところはやっぱ流行に乗ってるんやろうね」
おっちゃん「そらセーラー服大戦やからね。
 でも、揃いのブルゾンなんか着てるけど、体育会系と言うより妖精っぽいイメージを狙ってる気がする。
 女友達やTHE ARKが女子高生のリアリティを追求するなら、彼女らが狙っているのは女子高生の持つ非日常やな」
客「非日常?」
おっちゃん「女子高生は中高年(のオヤジ)にとって謎の多い生物でもある。
 生臭いリアルな存在であると同時に、妙にファンタジーな浮世離れした部分も多い。そこを深化させた戦略やねん」
ミンジュ「また適当な…」
おっちゃん「いや、ワシの洞察の正しさは、彼女らの2曲目でよお判る。
 ここに於いて、この娘らは非日常へと大胆に踏み込んでおるのじゃ」

Oh My Girl『Closer』

客「なんじゃ、こりゃ?」
ミンジュ「訳の判らんさではf(x)の『4 Walls』とどっこいどっこいやな(呆)」
おっちゃん「これぞ思春期の少女が持つファンタジー性の追求や。
 少女は学校と友達とお菓子と恋だけで出来ておる訳やない。こうゆうフワフワした夢っぽいものでも出来ておる。
 女子高生コンセプトの形而上学的な部分を扱った意欲作とゆえよう」
ミンジュ「強引やなぁ」
客「よお判らんけど、女の子たちが可愛いのは認める」
おっちゃん「この路線もなかなか有効で、8月にデビューしたKARAの妹分もこの路線を選択しておる」
客「あー、セーラー服大戦の話をするきっかけになったグループやね」
ミンジュ「やれやれ、ようやくそこまで追いついたか」

APRIL『夢飴』

ミンジュ「(うーん)8月にデビューしたのに、なんでAPRILなんやろう?」
おっちゃん「元々は4月にデビューする予定やったらしいで。それがゴタゴタで8月まで伸びた」
ミンジュ「あー。DSPらしいなぁ」
客「MVは確かにファンタジーやな。ユニコーンとか出て来るし」
ミンジュ「それ以前に、なんでスイスの民族衣装みたいな制服着てるの?」
おっちゃん「彼女らはアルプス地方の女子高生とゆう設定なんじゃ」
ミンジュ「絶対違うだろ」
客「そやけど、ワシ辺りから見たら、さっきのOh My Girlと区別がつかんで」
おっちゃん「ちょっと似てるよね。どっちもApinkをロールモデルにしとるからやないかな?
 少女時代を別格として、その下ではトップに立つ妖精アイドルや」
客「あー、そやからなんかフワフワしとるんやな」
おっちゃん「うむ。あと、キャッチーな耳馴染みの良い曲に可愛いダンスちゅう共通点もある。これもApinkに倣ったものや」
ミンジュ「確かにOh My Girlが“♪ぱるらる ぱっぱとぅらる”で、APRILが“♪ぱらぱぱー ぱらぱぱー”やな」
客「図らずも被っちゃった訳やね」
おっちゃん「女友達を見ても判るように、少女時代を目指すのは相当フィジカルを鍛えないと無理なんで、ルックスさえ良ければApink目指した方が現実的かも知れん」
客「現実的にファンタジー路線を選択した訳かいな(笑)」
ミンジュ「なに上手いことゆうてんねん」
客「そんで、Oh My Girlとどうやって見分けたらええねん?」
おっちゃん「慣れない内は、人数で見分けるしかないかもな。Oh My Girlが8人組で、APRILが5人組や」
客「6人おるように見えるけど?」
おっちゃん「そやからリーダーが辞めたんやって」※第7話参照
客「あーそうやったな。じゃあホンマにデビューしてすぐ辞めたんやね」
ミンジュ「さすがKARAの妹分(納得)」
おっちゃん「そんで2曲目からは5人で活動を開始したんやけど、その曲がこれね」

APRIL『Muah!』

客「むーわーっ、女子高生や!」
おっちゃん「そう、2曲目ではストレートな制服コンセプトに寄せて来た。今年の新人では一番制服寄りになったかも知れん」
ミンジュ「なんでキャンプしてるの?」
おっちゃん「1曲目でアルプスの方におったからな、山岳部って設定なんじゃないかな」
ミンジュ「…(訊いたウチがアホやった)」
おっちゃん「曲もストレートにキスに憧れる女子高生の心情を歌ったもので、訳の判らないファンタジー的な要素はなくなっておる」
客「判りやすいのはええことや」
おっちゃん「ファンタジー路線を強めたOh My Girlとは逆の戦略で差別化してきた訳やけど、フワフワした少女っぽいイメージを残すことには成功してると思う。
 なにしろ、最年少のジンソルが2001年生まれと圧倒的に若いグループなんで、あまり生臭いリアリティの追求は避けたと思われる」
客「21世紀生まれ?!(ぴゃー)」
おっちゃん「少女時代とひとまわり違うんやで…えらい世の中になったなぁ」
ミンジュ「こうして見ると、ソースミュージック所属の女友達が少女時代のイメージを踏襲し、Apinkの親戚関係のCLCがWonder Girlsを、B1A4の妹分とKARAの妹分がApinkを、それぞれ意識してるってことか。
 なんで他所の事務所の先輩をロールモデルにするんやろ?」
おっちゃん「そら自分の事務所の先輩を真似たってファンを取り合うだけやないか。
 他所の売れてるアイドル真似て、そっちのファンを奪う方がええに決まっとる」
ミンジュ「あ、なるほどー」
おっちゃん「そして最後にJYPエンタから大型新人が登場。それがTWICEや」
ミンジュ「MnetとJYPEが企画したオーディション番組で練習生16人の中から選抜された、日本人や台湾人を含む9人組やね」
おっちゃん「そお、グループが出来る前から放送しとったから、デビュー時にはそこそこ知られていた訳やね」
客「へー、逆に失敗出来ないねー」
おっちゃん「うむ。そやけど、事務所はずいぶん自信があったようやで」

『OOH-AHH하게(優雅に)』

客「ゾ、ゾンビ…。なぜアイドルとゾンビが混在しとる?」
おっちゃん「アホやな、女子高生とゾンビは相性がええんじゃ。AKBの『セーラーゾンビ』を知らんのか?」

AKB48『セーラーゾンビダイジェスト映像』

客「ひゃー、なんじゃこりゃ?」
おっちゃん「セーラー服大戦最後の大物は、なんとホラー路線を選択。女学生の制服ゆうコンセプトを予想外の方向に進化させたその大胆な発想が素晴らしい」
ミンジュ「ちょっと学生服の要素、薄くね?」
おっちゃん「バカ野郎!(パーン)」
ミンジュ「いててて」
おっちゃん「セーラー服は心の目で見ろ! セーラー服を求める心がある限り、それは永遠に我らと共にあるのじゃ」
ミンジュ「終いにゃ精神論になっちゃったよ(とほほ)」
客「そやけど、このTWICEゆうグループ、えらい美人ちゃんがおるね(でれー)」
おっちゃん「エレベーターの前で学生服着て、屋上のシーンでセンターで踊ってる娘やろ?」
客「そうそう、その娘」
おっちゃん「お目が高い! その娘こそ台湾が生んだ奇跡、TZUYU(ツウィ)ちゃんや」
客「ツウィちゃん! φ(・_・”)メモメモ」
おっちゃん「そもそもJYPEてところはWoder Girlsやそこのミンジュを見る通り、あまりルックスに秀でたタレントはおらへんかった」
ミンジュ「失礼やな(ぷんすか)」
おっちゃん「そやから、このツウィにはみんなびっくらこいたんや。
 f(x)のクリスタルやビクトリア、Apinkのソン・ナウンクラスとゆうてええやろう」
客「確かに。この娘はソロでも売れるで」
おっちゃん「TWICEはデビュー1ヶ月で10社とCM契約し、すでに18億ウォン稼いだとゆわれておる」
客「ぴゃー、いろいろ破格な新人やね」
ミンジュ「そやけど、前回ゆうた通り、このTWICEが学生服コンセプトの最終形態って訳やないと思うね」
おっちゃん「そうなんや。
 学生服コンセプトの有効性が認められた今年、多くの新人がその路線を深化・多様化させてデビューして来た。実りの多い年やったと思う。
 が、来年はさらにコンセプトを突き詰めたグループが大量にデビューすると考えられる」
客「すでにゾンビまで登場してるのに、まだヴァリエーションがあるってか?」
おっちゃん「そらあるんじゃないの? 『美少女キラーK』とか『スケ番刑事』とか『不良少女と呼ばれて』とか『七万人探偵』とか『リング』とか『呪怨』とか、女学生と相性のいい路線はいくらでもある」
客「すげーマニアックなグループになりそうやなぁ(呆)」
おっちゃん「その中で最も重要なこと、それは去年の新人と今年の新人の違いに見ることが出来る。その部分で、今年は凄く進歩した」
客「え? それって、ずっとゆうてるコンセプトの深化やろ?」
おっちゃん「いや、結局コンセプトはともかく、若くて可愛いのが一番大事ってことや。やっぱアイドルやからな(がっはっは)」
ミンジュ「(ずるっ)だったら、今までの話はなんやったんや!」


※TWICEの曲名『OOH-AHH하게』は発音すると“オア-ハゲ”つまり“優雅に”を意味する“우아하게”となる。
 つまり感嘆詞の“OOH-AHH”と“優雅に”を掛けたタイトルなのである。

シェア / 保存先を選択