オカモトコウキ、2年ごしの“リベンジ”初日に喜び ソロアコースティックツアー『GIRL&時のぬけがら (Naked)"』が開幕
『OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"』
オカモトコウキのソロツアー『OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"』が、11月5日(土)東京・まほろ座 MACHIDAからスタート。初日の昼夜2公演から夜の部のレポートが到着した。
SEのBig Star「The Ballad of EL Goodoo」が流れ、オカモトコウキがステージに登場すると、会場の雰囲気とも相まってOKAMOTO’Sでのライブとは違った落ち着いた空気が流れる。アコースティックギターを持ち、軽い挨拶を済ませライブはスタート。1曲目は、2ndアルバム『時のぬけがら』の1曲目を飾った「Time」。それまでの空気を切り裂くようなソリッドな演奏に観客が引き込まれていくのがわかる。ツアー名「OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"」の、“Naked”というサブタイトル通り、音源では練り込まれていたアレンジが剝き出しのアレンジで演奏されているのは、新鮮に感じられる。続く「時のぬけがら」から「WORLD SONG」も、アコースティックギター1本で勢いを感じさせながら、歌詞がストレートに伝わってくる。
ここでOKAMOTO’Sの楽曲「エキストラ」をしっとりと歌い上げ、MCを挟む。MCでは愛すべき街・町田への想いを語り、まほろ座の雰囲気の良さとアコースティックライブの相性の良さ、ひとりゆえに好きにセットリストを変えられるソロライブの自由度の高さを話す。そして、2019年10月の『GIRL』リリース後、コロナ禍により実現できなかった、2年ぶりリベンジのツアー初日を迎えたことの喜びを語った。
『OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"』
次の曲を演奏する前に、10年以上前の曲で、今聴くと可愛い歌とはにかみ、OKAMOTO’Sの「telephone telephone」、その後には2年前から考えていたというカバー曲を披露。公演ごとにかえようと何曲か考えているカバー曲から、小沢健二の「銀杏並木のセレナーデ」をパフォーマンス。ここでOKAMOTO’Sのライブでもキーボードでサポートを務める音楽プロデュサーでありキーボーディストのBRIAN SHINSEKAIが登場し、「GIRL」の人気曲「LETTER」をキーボードのフレーズとの絶妙なアレンジで披露した。続くMCでは、BRIAN SHINSEKAIとの繋がり、出会った頃から現在共鳴しあっている間柄であることを話した。そして、コロナ禍に共作したという未発表曲「Back to 70's」を初披露。サビのポップさが印象的だが、どこかひねくれたポップ感が耳に残る1曲だった。
『OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"』
その後、シークレットゲストとして、BRIAN SHINSEKAIの音楽ユニット・LafuzinのVocal田村三果を呼び込み、Feat.でオカモトコウキが参加した「ランチタイム・ラブ」を披露。リズムマシーンのリズムと爽やかな3人の歌声が印象的だった。この曲ではオカモトコウキのギターソロも飛び出した。
続いてのMCでは先のリズムマシーンを始め、ソロツアー用に新機材を購入したことを話し、ソロライブに向けて準備を進めていたことも明かした。ここからの3曲は「時のぬけがら」から「folk」、「SMOKE」、「君は幻」を立て続けに演奏。ピアニカから始まった「folk」は音源同様に幻想的な雰囲気を感じさせる。音源ではストレートなUKロックナンバーの「SMOKE」は、アコースティックアレンジとなってもその魅力が十分に伝わる、レアグルーヴを意識していた重厚なアレンジに。アルバムを代表する1曲「君は幻」は、アコースティックアレンジでもその曲のもつ強度ゆえにまた違った魅力を感じさせてくれた。
ショートMCで新曲の告知をし、演奏した曲はオカモトコウキ節を感じるサウンドに今を生きるメッセージが込められた楽曲であった。再びMCを挟み、「ソロ活動のスタートは新たなトライだった」、「シンプルな編成でライブをしたかった」と告白。当初からアコースティックライブをやることを目標としていたことなど、改めて今回のライブへの思いを語った。
『OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"』
ここからは1stアルバム『GIRL』の楽曲が続く。「いつもこんな」では観客に手拍子をもとめ、会場は一体感を強め「未来で会いましょう」へと続く。今回のライブ中一番の盛り上がりを見せ、その勢いのまま、お約束ともいえるOKAMOTO’Sの「なんかホーリー」へと。この曲を演奏することを予想していた観客は、例のペンライトを振る人も少なくはなかった。
BRIAN SHINSEKAIによるシンセベースソロに続きオカモトコウキのギターソロ、そしてそのままシームレスにOKAMOTO’S 「WENDY」へスムーズに流れ、『GIRL』1曲目の「I GOT LOVE」で本編は終了。
アンコールでは、11月5日当日が誕生日であったオカモトコウキにBRIAN SHINSEKAIが「Happy Birthday to You」をサプライズで演奏&熱唱(声量大きめ)し驚かせ、誕生日ケーキをプレゼント。そして、制作時のエピソードを話し、OKAMOTO’Sの代表曲でもある「90'S TOKYO BOYS」で締めくくった。
『OKAMOTO KOKI Acoustic Tour 2022 "GIRL&時のぬけがら (Naked)"』
今回のライブはOKAMOTO’Sのギタリスト・オカモトコウキとはもちろん違うが、バンド編成でもなく(Naked)とあるように楽曲本来の強度を感じる貴重なライブになっていると感じた。
ツアーは、この日を皮切りに、12月2日(金)東京・新宿red clothまで7ヶ所9公演を行う予定だ。