京都・南座『三月花形歌舞伎』中村壱太郎、尾上右近、中村隼人の扮装写真公開

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2024.1.25
中村壱太郎

中村壱太郎

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3月2日(土)~3月24日(日)の間、南座にて上演される『三月花形歌舞伎』から中村壱太郎、尾上右近、中村隼人の扮装写真が公開された。

中村壱太郎が勤めるのは、「忍夜恋曲者 将門」の傾城如月実は滝夜叉姫。妖しくも惹きつけられる美しさと、意味深長な表情からは、滝夜叉姫の強さが垣間見える。同作は、華やかで美しい踊りや派手な立廻り、最後には屋体崩しと呼ばれる大掛かりな道具で大蝦蟇を従えて登場するなど、スペクタクルに富んだ舞踊劇。舞台と客席が近い南座ならではの空間で、迫力を感じられるとする。なお滝夜叉姫と対峙する大宅太郎光圀が、松プログラム(午後)では中村隼人、桜プログラム(午前)では尾上右近と配役が異なる。

尾上右近

尾上右近

今年が近松門左衛門歿後300年にあたることから、尾上右近と中村隼人は、いずれも近松門左衛門ゆかりの作品を勤める。尾上右近は松プログラムで、近松門左衛門の作品の中でも特に芸術性が高いとされる『心中天網島』を素材にした「河庄」の紙屋治兵衛を勤める。扮装写真からは、契りを交わした女性から約束を破られたと思い、前途を閉ざされた男の悲しいさまが漂っている。今回、中村鴈治郎指導のもと、紙屋治兵衛を勤める右近。粉屋孫右衛門を隼人、紀の国屋小春を壱太郎と三つ巴で、上方和事の世界観を体現する。

中村隼人

中村隼人

中村隼人が桜プログラムで勤めるのは、近松門左衛門の作品の中でも初演からしばらく上演されなかったという逸話をもつ「女殺油地獄」の河内屋与兵衛。憂いを帯びた目つきで油樽を手に持ち、影を背負った姿は、のちに起こる悲劇を予感させます。片岡仁左衛門が監修を勤め、豊嶋屋七左衛門に右近、お吉に壱太郎という清新な配役で上演。若者の心理や親の情、殺しの場面など、繊細な心理描写が胸を打つ、片時も目を離せない作品となる。

は1月25日(木)18時まで、イープラスにてプレオーダー受付中。

公演情報

『三月花形歌舞伎』
日程:2024年3月2日(土)~24日(日)
午前の部 午前11時~
午後の部 午後3時30分~
【休演】7日(木)、14日(木)
終演予定時間:
前半(3月2日(土)~13日(水))
午前の部(松プロ) 午後2時頃/午後の部(桜プロ) 午後6時40分頃
後半(3月15日(金)~24日(日))
午前の部(桜プロ) 午後2時10分頃/午後の部(松プロ) 午後6時30分頃
※終演予定時間は変更になる可能性があります
劇場:南座
(税込):2月9日(金)発売予定
一等席 12,000円
二等席 7,000円
三等席 4,000円
特別席 13,000円
 
演目と配役:
・松プロ
<乍憚手引き口上(はばかりながらてびきこうじょう)>
近松門左衛門歿後三百年 近松門左衛門 原作 近松半二 改作 中村鴈治郎 指導 心中天網島
一、「玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)」
紙屋治兵衛 尾上右近
粉屋孫右衛門 中村隼人
紀の国屋小春 中村壱太郎
二、「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)将門」
傾城如月実は滝夜叉姫 中村壱太郎
大宅太郎光圀 中村隼人
 
・桜プロ
<乍憚手引き口上(はばかりながらてびきこうじょう)>
近松門左衛門歿後三百年 近松門左衛門 作 片岡仁左衛門 監修
一、「女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)」
河内屋与兵衛 中村隼人
豊嶋屋七左衛門 尾上右近
お吉 中村壱太郎
二、「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)将門」
傾城如月実は滝夜叉姫 中村壱太郎
大宅太郎光圀 尾上右近
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