四国で愛されて25年『MONSTER baSH 2024』開催記念対談ーー四星球・康雄&U太 x プロデューサー・定家氏と振り返る歴史、四国で開催する意義、未来への想いとは

インタビュー
音楽
2024.5.17
U太(四星球)、『モンバス』プロデューサー・定家崇嗣、北島康雄(四星球) 写真=2023年の『モンバス』にて(撮影:桃子)

U太(四星球)、『モンバス』プロデューサー・定家崇嗣、北島康雄(四星球) 写真=2023年の『モンバス』にて(撮影:桃子)

画像を全て表示(11件)

8月24日(土)・25日(日)に、香川・国営讃岐まんのう公園にて、野外フェス『MONSTER baSH 2024』が開催される。中四国最大級の野外ロックフェスとして親しまれ、今年で25周年を迎える『MONSTER baSH』(以下、『モンバス』)。いよいよ開催まで約100日となった。今回SPICEでは、『モンバス』と最も関わりが深いバンドといっても過言ではない四星球から北島康雄(シンガー)とU太(Ba)、そして『モンバス』プロデューサーである株式会社デュークの定家氏の対談を実施。

香川・高松市商店街一帯で開催された『SANUKI ROCK COLOSSEUM 2024』(『サヌキロック』)でも公開で対談が行われたが、本対談ではよりじっくりと『モンバス』の歴史を振り返りつつ、25周年にむけての想いが語られた。インタビュアーは、SPICEで『モンバス』『サヌキロック』のレポートを執筆し、長年に渡って四星球を追いかけてきたライター・インタビュアー/ラジオパーソナリティーの鈴木淳史が担当。今年の『モンバス』に向けて、四国で愛され続けてきたその歴史と四星球との物語、そして未来に繋ぐ想いをぜひ知ってほしい。

『MONSTER baSH 2022』

『MONSTER baSH 2022』

「『モンバス』はミクスチャー」オールロックフェスから現在への変遷

ーーまずは、2000年に初開催された当時の『モンバス』についてお聞かせください。

定家崇嗣(以下、定家):僕は当時まだアルバイトで現場には行っていないんですよね。今のように大きな規模ではなかったので、正直なところそこまで詳しく知りませんでした。僕は愛媛の大学だったので、香川で『モンバス』というのが開催されると言われても、アルバイトをしているからなんとなく知っているぐらいで。周りでもまだあまり知られていなかったと思います。なので、初年度から遊びにいっていた康雄くんの方が詳しいんじゃないかな?

北島康雄(以下、康雄):最初は今のまんのう公園ではなくて、レオマワールドというテーマパークで開催されていたんですよね。で、徳島の人にとってはレオマワールドってすごくゆかりがある場所なんです。僕らが小学生の時、テーマパークブームやったんで、レオマワールドは行きたくてしょうがないような憧れの場所でした。なので高校生になった当時、『モンバス』が開催されると聞いた時は、まず「レオマでライブイベントをやるんや!」というのが第一印象でした。それで当時の僕が観たくてたまらない、SNAIL RAMPやPOTSHOTがいて、ほかにもSUPERCAR、POLYSICS、Zoobombsも出てたのをすごく覚えてます。

ーー実際に行ってみてどうでしたか?

康雄:ABCテレビの『BREAK OUT』とか、「深夜の音楽番組で見てた光景や!」って感じでした。高校生の頃はまだ、四国で開催されたというよりも、「レオマでやってる!」という興奮ですよね。だから途中のブレイクタイムに乗り物に乗ったり、園内でご飯を食べたりしてました。特に覚えてるのが、すごい手作り感があったなぁってことなんですよね。運営本部みたいなところに手書きのタイムテーブルがバン!と貼ってあったり(笑)。だから、フェスというよりも関西でいうところの大阪城野音の雰囲気に近いですね。それから、SNAIL RAMPやPOTSHOTのライブの時に後ろを振り返ったら、2つ上の先輩が肩車されてる光景をすごい覚えてて……。後々に聞いたら「あれ行ってたよ」という話になることがよくあるぐらい、徳島の音楽が好きな同じ世代の子たちが集まってたんやと思います。

ーーU太さんはいつぐらいから『モンバス』を認識するように?

U太:僕は兵庫県に住んでたし、ロックバンドを聴いて育ってきたわけじゃなかったから、野外フェスのこともあんまり知らなくて。大学で四国に来て、バンドを組んだ当初もそこまで認識していなかったし、ましてや出られるなんて思ってなかったと思うので……。少しずつ意識するようになったのは、初めてデビューアルバムを出した2007年ぐらいからですかね。

ーーCDを出してから。

康雄:そうですね。それと、より意識するようになったのが、チャットモンチーが出たのが大きかったですね。(※同じ徳島出身で、康雄とU太は福岡晃子と同じ大学出身)

ーーチャットモンチーの初出場が2006年ですね。

康雄:その何年か前に、四国のバンドがめっちゃ出た年があったんですよ。徳島のF→C large selectionとか。

定家:ああー! 2003年ですね。

康雄:ほかにも愛媛のジャパハリネットがいたり。それが青春パンクブームの時ですね。なんとなく四国でもそのシーンに近づけ!みたいな風潮があったのかもしれない。で、その流れが落ち着いた頃に、チャットモンチーが四国出身とか関係なく正門から入ってきた感じがあって。その正門突破していく姿を見てから、僕たちもようやくちゃんと『モンバス』を意識したかもしれないですね。

ーー全国各地でフェスが開催されている中で、その地域の特色も大切な要素だと思います。そういう意味では、地元・四国のバンドに出てほしいという気持ちは今も変わらず?

定家:そうですね。開催当初から今も変わっていないところだと思います。2002年に初めてまんのう公園で開催した時は、まだSTAGE空海の1ステージだけだったんですよね。そこにケツメイシさんに出ていただいたり、Dragon Ashさんがトリを飾ってくれていたんですけど、どうやら他のフェスは2ステージあるらしいということを知って、翌年の2003年にステージをもうひとつ作ることに。ただ、規模的にも予算的にもまだたくさんアーティストを呼べない事情があって……。康雄くんの言うとおり、四国で頑張っているバンドに声をかけて出ていただいたのが、新しくできたSTAGE龍神です。四国以外ではTHE PANとかHIGHWAY61、THE イナズマ戦隊ぐらいだったかな? 四国勢が活躍できるステージとしてSTAGE龍神が生まれたこともあって、今でも四星球を筆頭に、地元で音楽で活躍している人を呼びたいという思いがずっとあります。

康雄:まだ他県から四国まで呼べない、というところからあのラインナップやったんですね。

定家:FORCE B、F→C large selection、FINE CHOP、COUNTER BLOW、Noweed、FULL MONTYとか……四国に住んでた当時の僕たちにとっては我が街を代表するバンドがSTAGE龍神を盛り上げていて。それが2003年、初めての2ステージでの開催ですね。

ーーDUKEのみなさんが、四星球のことを意識して、出てもらいたいと思うようになったのはいつぐらいからですか?

定家:二人には申し訳ないけど、初期の頃はまだ存在も知らなかったかもしれないですね。ただ、徳島に行けば四星球がいて、今も昔もスタイルは変わってないからいろんな意味でサポートをしてくれていたし、間違いなく当時から徳島を代表するバンドだったと思います。それが毎年メキメキと実力をつけ、いろんな人に知られて面白いと言われるようになり、メジャーデビューもして……DUKEと一緒に音楽活動をしたいと言ってくれたんですよね。お互いに、四国を代表するイベントを作って、そこには四星球に出てもらいたいという関係になりました。四国に住みながら全国でここまで活躍するバンドになるなんて、15年前の二人も考えてなかったんじゃないですかね? 僕たちが取り組んできた「四国の音楽シーンを盛り上げる」ということを、誰よりも四星球が体現してくれているんです。四国にいてもテレビに出られるし、CDも出せる、『メジャーデビューというボケ』(2017年発売のアルバム)もできる。これは地元のバンドにとってすごく大きなことだと思います。ここまで言わせておいて、上京されたらこのコメントは全部カットですけど(笑)。さっき四星球のことを当時はまだ知らなかったと言いましたけど、『モンバス』だって最近になるまで注目されてなかったですからね。それこそ満員になったこともなかったですし。

康雄:最初はそうですよね……。

定家:会社の考え方のせいでもあるんですけど、昔は四星球でさえ「ロックなのか?」というような議論があったぐらい、ガッチガチにロックイベントとして固められていて。だから今も「ロックフェス」と謳っているんですけど、今のようにアイドルやPOPSと言われるような人も出られなかったですから。僕たちは『モンバス』がどんどん大きくなって、アーティストにとって活躍のチャンスの場に少しでもなればという思いもあるし、『モンバス』に出演してくれたアーティストが四国でワンマンライブを開催するキッカケになってほしい、という思いもあるから、いろいろな人たちに出てほしい。だけど最初は、本当にオールロックでしたね。

康雄:確かに、ハードロックフェスのイメージでしたね。2年目のアスティとくしまで開催されていた年なんて、JITTERIN'JINNがトリで出てましたからね! 

ーーそんな四国のバンドにとっても憧れだった『モンバス』に、2008年に初めて出た時はどうでしたか?

康雄:前の日は緊張で眠れなかったですね。大学を出てまだ2年とかのバンドだった僕たちのために、ライブ前の打ち合わせに付き合ってくれたのも驚きでした。それができたのは、DUKEの寺坂さんが「映像も使えるよ」「転換これぐらい時間あるで」って少しずつヒントをくれて「何をするかはお前が考えろ」と言うてくれていたからなんですよね。こっちも使えるものは使いたい精神で、「こういうことをやりたいんです」と打ち合わせでも説明させてもらって。その様子を今の会長が見てくださっていたのも僕たちにとっては忘れられない出来事でした。24歳の若いやつが「今日はこういうライブをします!」と言ったとて、キャリアの長いスタッフさんからしたら「わかったわかった、やるよ」ぐらいやったと思うんです。それが気にかけて見にきてくれてはった会長が、「『モンバス』で、この子らを日本一のバンドにしたいからよろしくお願いします」と一言、頭を下げてくれたんですよ。その時、みんな背筋が伸びたのを覚えてますね。ちなみに、その日のライブの最後は「持ち時間をオーバーして途中で止められる」という演出やったんですけど、そこだけ会長に「本当にいいの? それで完結してるんだね?」って確認されて。それぐらい僕たちのことを気にかけてくれたことがすごく嬉しかったですね。

U太:僕も緊張していたから当時のことはあんまり覚えてないんですけど、ライブ映像を見返すとすごい早口で喋ってるんですよね。高まりと緊張感で。やたらと小道具が大きいから「シンプルなわかりやすさでいこう!」という気持ちのはずが、緊張してバタバタと終わった印象ですね。会長や現場のスタッフのみんなが気にかけてくれていたのもすごく感じていました。それから2014年にトリを任せてもらった時まで、PAさんもあえて乗り込みをいれなかったんです。トリをやらせてもらうところで、チームとして完結させたくて。個人的にも2014年のトリまで、一緒にやってきた方々に見届けてもらえたのは嬉しかったです。

ーー四国のバンドが想いを持って、大きくなっていくのはやりがいありますよね。

定家:そうですね。たとえば、古墳シスターズがまさに四星球の背中を見て、ついてきてるのか、追い越してやろうと思ってるのか、逆に回り道で来てるかわかりませんけど(笑)、その背中を見ていると思います。ほかにもそういう若手がたくさんいると思うので、四国の音楽シーンにとっても四星球が四国にいてくれていることは財産だと思っています。

ーー話を少し戻しますが、オールロックフェスという始まりから、今ではPOPSであったりアイドルまで様々なジャンルのアーティストのライブが一度に見られるのも『モンバス』の魅力ですよね。

康雄:個人的にはPerfumeが出た年(2008年)が転換期だったんじゃないかなと思ってます。それとやっぱり、Dragon Ashの存在もすごく大きかったと思います。ロックで、HIP-HOPをありにした。僕たちは一番多感な時期にDragon Ashを聴いてる世代なので、ロックの汎用性が広いんですよね。そういう世代がロックフェスに出始めてから、今のフェスの形になってきたような気がしますね。

ーーいわゆるミクスチャーロックといわれるシーンが。

康雄:ミクスチャーがど真ん中に来て、そこでレゲエが混ざったり。

ーーそうか、『モンバス』はミクスチャーなんですね。

康雄:「これは腹をくくったな」と思ったのは、茶堂ができた時ですね。ふりきったなと。

定家:あはは。ちなみに、僕も高校生からDragon Ashの大ファンです。

康雄:初期から『モンバス』を見てきた人たちからすると、ステージがひとつ増えるのは大事件なんですよ。それが茶堂という名前で、それもアコースティックのステージやった。確かに、まんのう公園でアコースティックがあったらいいよなとなんとなくみんなが思ってたところでできたから、さすがやなと。

定家:茶堂のステージは、まんのう公園に元々ある建物だと思われているんですけど、あれは『モンバス』のために全部いちから作ってるんですよね。

康雄:トータス松本さんだったり、つじあやのさんが弾き語りで出演されていて、ビッグネームのアコースティックライブが観られる、『モンバス』になかったレア感みたいなのが生まれた気がしますね。それは茶堂がないと実現できなかったことやと思うんです。あと、『モンバス』は時間がタイトにライブが展開していたところ、茶堂でゆとりができたような印象もありますね。

定家:僕たちにとっては、全アーティストを見逃さずに観られるというのもひとつ推していた良いところだったんですけどね。だけど、まんのう公園の開発が進んで新しいエリアも使わせてもらえることになったので、ロックを聴いて、今度は少しゆったりと聴けるような癒しと安らぎのスペースを作ろうかと。名前も龍神や空海と同様に、香川にゆかりのあるものにしようと思って調べていたら、お遍路や旅で疲れた方に休んでいただくお堂があるということを知って「茶堂」と名付けました。弊社の寺坂は、茶堂だから看板もアーティストのめくりも習字で書くと言って、こだわってました。

康雄:初年度めっちゃこだわってましたよね! スタッフさん用にお遍路の服も用意して。

定家:茶堂ができたことで、バンドでは難しいけど弾き語りで出たいという方もいらっしゃるので、いろいろな人に出ていただける場所にもなったかなと思います。

「茶堂」にある休憩スペース

「茶堂」にある休憩スペース

『MONSTER baSH 2023』MONSTERcircus

『MONSTER baSH 2023』MONSTERcircus

ーーいろいろなアーティストのコラボレーションやレアなセッションが見られたり、ほかにはないステージが繰り広げられていますよね。それから、2014年から今ではお馴染みのMONSTER circusというステージも新設されていますよね。

定家:あちらのエリアも新しく使わせてもらえるようになった時に、空海や龍神といった名前より楽しい名前がいいなと。アイディアを出し合って考えた末、楽しいと言えば「サーカス」か「遊園地」かなとなったんですよ。それで社長と僕でサーカスを見にいってみて「これだ!」と。

康雄:良い話ですね! ノリで決めてもうたんや(笑)。

定家:だけどサーカスだけだとよくわからないから、もともと『MONSTER baSH』が「怪物たちが大騒ぎする」という意味もあったので、モンスターのサーカスで「MONSTERcircus」に。屋根もありますし、装飾にもこだわって、特徴のあるエリアになったかなと。

「みんなが繋がって、支えられての25周年」新しい音楽に出会ってほしい

ーーステージも増え、今では全国的に知られるようになった『モンバス』も今年で25周年ですね。周年に向けての想いも、改めてお聞かせください。

定家:今年のロゴが、25周年ということで「2」と「5」が重なっているようなデザインになっています。これは1年目に出てくれたバンドも、24年目に出てくれた人も、初めて来る人もみんなが繋がって支えてくれて25年続いてきたんだという気持ちを大事にしたいという想いがあります。そういった意味でも、初心忘れるべからずということで、ステージの名前は空海と龍神ではなく「RED baSH」と「WHITE baSH」に。これは『モンバス』が初めて2日間開催した時に、1日目を「RED baSH」、2日目を「WHITE baSH」と銘打っていたことに由来していて、周年の時だけ今も掲げています。2つのステージがほぼ同じスケールで、今年も茶堂とMONSTERcircusもあります。実はそのほかは周年だからといって、特別なことをやるつもりは特にないので、今までやってきたことをきっちりやりきるだけです。

これまでの周年と違うところでいうと、この5年間のうちコロナで2年間開催できずに空いている年があるんですよね。4日前に開催できないと言われて中止になったり、人と人の距離は1mあけるように言われながら開催したり。お客さんは声が出せないとか。そういうことを乗り越えて、去年ようやくほとんど正常にできるようになったので、今年は『モンバス』の楽しさを思い出せるフェスに、思いっきり騒げる夏フェスにしたいですね。1年間いろいろなことを我慢したり、お金を貯めて遊びにきてくれているという人もいるので、そういった方々の期待にはしっかりと応えたいから、これまで通り変わることなく、いい音楽を届けたいなと思います。

ーーラインナップも発表されましたが、今年は初期の『モンバス』を支えてきたロックなラインナップに、新しい学校のリーダーズやanoなど、まさにジャンルのミクスチャーに。

定家:お世話になったみなさんに25周年を彩っていただきつつ、新しいことにもチャレンジしないといけないなと。というのも、『モンバス』のお客さんは30歳未満が約80%を占めているんですよね。僕も四星球もいい歳になってきたので、我々世代が盛り上がるアーティストと若い世代のお客さんが盛り上がるアーティストでギャップもあったりすると思うんです。そう言う意味では、新しい学校のリーダーズやanoちゃんは『紅白歌合戦』にも出ているぐらい、今みんなが気になっているアーティストだと思います。そういった方々に四国に来てもらうことが、僕たちの使命でもあり『モンバス』を開催する意義でもある。ほかにもアイナ(・ジ・エンド)ちゃんはBiSH時代からお世話になっていて、ソロになってからは四国にまだ来れていないので、この機会に出ていただけるのはありがたいなと思ったり。そうやって昔から支えてくれている人、今がんばっている人、いろいろなアーティストに出ていただくことで、昔から『モンバス』に遊びに来てくれている人と新しい世代の人のどちらの期待にも応えられるようなラインナップを意識しました。家族で来てくださる方も多いですし、本当にいろんな世代に楽しんでいただきたいですね。それから新しい音楽に出会える、ということもテーマにしているので、いろいろな音楽と出会っていただきたいなと。

康雄:本当に周年らしいラインナップですよね。僕たちはELLEGARDENが活動休止した年に、初出演やったから、「エルレが出る!」ということが先ずやっぱり気になったり。僕たちが初めて出た年のトリで、僕たちは翌日に出演やったんですけど前日に準備で入ってて、エルレがライブをしているSTAGE空海の隣、STAGE龍神からライブを観させていただた、あの光景が忘れられないんですよね。

U太:新しい学校もanoちゃんも、世の中のアイドルのイメージを変えながら活動している印象なんですよね。『モンバス』もロックの軸を持ち続けつつ、壊しながら続けてきたからこその25周年。昔からいる人も今を代表するアーティストも混ざっていく今年のラインナップを見ると、これまでの『モンバス』を総括しているようで、これから先にどんなふうに広がっていくのかワクワクするなぁと。過去も未来も感じられる、おもしろそうなラインナップですね!

ーー未来という意味では、これから続いていくにあたって具体的に考えていることは。

定家:『モンバス』で新しい音楽やアーティストに出会ってほしいし、それがこれからの『モンバス』に繋がっていくと思っています。春に開催している『サヌキロック』では、このバンドにどれぐらいのお客さんが入っていて、規制がどれぐらいかかっていたか、という数を集計していて、そのデータをもとに『モンバス』に出場するバンドを毎年決めています。ほかにも、例えばマカロニえんぴつがまだインディーズの頃、自分たちで音源を送ってきてくれてオーディションで『モンバス』に出たことがあって。彼らにとってはそれが初めてのフェスで、今ではあれだけ大きくなって僕たちから出てくださいとお願いする関係になりました(笑)。振り返れば、2007年のオープニングアクトでONE OK ROCKやSuperflyが出ていたり、2011年のオープニングアクトには今の[Alexandros]やback numberが出ているような年もある。15年前に出会った四星球が、トリをやってくれたというストーリーもある。そういう意味でも、『モンバス』を続けていくためにも若いバンドにもどんどん出てほしいし、一緒にこれからを歩んでいくアーティストを見つける場にしたいなと思っています。だからこそ、今年も来てくださるみなさんには、お目当てのアーティストを楽しんでいただきつつ、新しい音楽にも出会ってほしいなと思います!

『MONSTER baSH 2023』

『MONSTER baSH 2023』

取材=鈴木淳史 文=SPICE編集部(大西健斗)

イベント情報

『MONSTER baSH 2024』
日時:2024年8月24日(土)・25日(日)
   OPEN 9:00 / START 11:00 【予定】
会場:国営讃岐まんのう公園(香川県仲多度郡まんのう町)

出演:04 Limited Sazabys、 10-FEET、 9mm Parabellum Bullet、 炙りなタウン、 アイナ・ジ・エンド、秋山黄色、 アルステイク、 ano、 新しい学校のリーダーズ、 板歯目、 BLUE ENCOUNT、 Blue Mash、CENT、 Conton Candy、 クリープハイプ、 DISH//、 Dragon Ash、 ELLEGARDEN、 フレデリック、ゴスペラーズ、 橋本絵莉子波多野裕文、 KALMA、 ケプラ、 キタニタツヤ、 古墳シスターズ、キュウソネコカミ、 Leina、 LONGMAN、 マカロニえんぴつ、 真心ブラザーズ、 マタノシタシティー、マキシマム ザ ホルモン、 ねぐせ。、日食なつこ、 Novelbright、 ORANGE RANGE、 PRAY FOR ME、プッシュプルポット、 レトロリロン、 緑黄色社会、 サバシスター、 Saucy Dog、 シンガーズハイ、SPECIAL OTHERS ACOUSTIC、 sumika、 四星球、 竹原ピストル、 THE BAWDIES、東京スカパラダイスオーケストラ、 UNFAIR RULE、 Vaundy、 ヤバイTシャツ屋さん、ヤングスキニー、 八生、 由薫 and more...

公式サイトhttps://www.monsterbash.jp
シェア / 保存先を選択