神戸アリーナプロジェクト、開業200日前のメディア発表会で報告した新たな取り組み、そして新体制のプロバスケチーム・神戸ストークスの決意

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2024.9.13

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神戸アリーナプロジェクト 開業200日前メディア発表会 2024.09.12(THU) 神戸海洋博物館

2025年4月に神戸市にてオープンする大型アリーナ「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナコウベ)」の『開業200日前メディア発表会』が9月12日(木)、神戸海洋博物館で開催。同アリーナの進捗状況などが報告された。

GLION ARENA KOBEは、スポーツ、ライブ、MICEなどの開催を目的とし、収容客数は関西最大級の約1万人。また開業後は、プロバスケットボールのB.LEAGUEに所属する神戸ストークスの本拠地にもなる。さらに同アリーナが位置する新港第二突堤エリア「TOTTEI」には、屋外イベントが実施される「TOTTEI PARK」が設けられ、レストランやカフェもオープンする予定。アリーナを中心に365日、にぎわいが生まれるエリアに整備される。そしてこれらを推進しているのが、神戸アリーナプロジェクトだ。

●GLION ARENA KOBE、2025年の予約状況は「想定を上回っている」

神戸アリーナプロジェクトを運営するOne Bright KOBE兼ストークスの渋谷順代表取締役社長はメディア発表会で、GLION ARENA KOBEとTOTTEI PARKの工事が順調に進んでいることを伝え、さらに同アリーナの2025年の利用予約も「想定を上回っている」と説明。「アリーナにたくさんの方に来てもらい、(神戸の街の)にぎわいを作りたい。神戸の方だけではなく、交流人口と呼ばれる外部からも人にお越しいただき、ホテルに泊まったり、三宮の街を回遊してもらったりすることを目指しているので、そういう意味合いでは非常に好調に予約が埋まってきています」と大きな手応えを感じていると話した。

左よりKPMGコンサルティング宮原正弘社長、One Bright KOBE渋谷順社長、シン・エナジー乾正博社長

左よりKPMGコンサルティング宮原正弘社長、One Bright KOBE渋谷順社長、シン・エナジー乾正博社長

また記者会見では、TOTTEIをプラットフォームとし、民間協業で地域・社会課題解決に取り組む「TOTTEI ALL GREEN ACTION」の発足も発表された。

アリーナを基点に神戸の新たな魅力づくり(まちづくり)を目指す同プロジェクト。その第一弾として、参画企業のシン・エナジーがアリーナへ再生可能エネルギーを100パーセント電力供給することなど、そして同じく参画するKPMGコンサルティングが子どもたちを対象に神戸ストークスの山本楓己選手とのコラボレーションセミナーを実施することなどが案内された。

シン・エナジーの乾正博代表取締役社長は「79年前、この場所(新港第二突堤エリア)は神戸大空襲がありました。2025年はそれからちょうど80年。この場所で新たな産声をあげるプロジェクトが始まります。過去の歴史があり、先人がいたからこそこうやって新しいプロジェクトが始められます」、KPMGコンサルティングの宮原正弘代表取締役社長兼CEOは「スポーツはビジネスだけではなく、社会に新しい価値を創造していきます。そのために、地域の子どもたちや若者の育成を目的としたセミナーなどを実施したい」と、取り組みに対するそれぞれの思いを口にした。

渋谷社長も「今後も、地域や社会課題に向き合うプロジェクトの準備をしています。いつまでという(期限を決めた)プロジェクトではなく、継続しながら、地域に根ざしていくのが大切だと思っています」と展望を語った。

●期待膨らむ神戸ストークスの新体制、さらに企画展の開催も

さらに今回の記者会見では、B.LEAGUEの 2024-2025シーズンに臨む神戸ストークスの新体制発表も開かれ、全選手、スタッフ、チアリーダーズが出席。

新キャプテンの渡邊翔太選手

新キャプテンの渡邊翔太選手

今季より就任したプレドラッグ・クルニッチ ヘッドコーチは「エキサイティングなバスケットボールでB1に昇格したい」とB2からの飛躍を目標に掲げ、信州ブレイブウォリアーズ(B2)より移籍の新戦力・山本楓己選手は「神戸に来て2か月が経ちました。この神戸の街とストークスがどんどん好きになっています。チームとしても新アリーナができる大きな年。勝つということ、そして応援してもらえるチームになっていきたい」、新キャプテンの渡邊翔太選手は「今シーズンの最後にはGLION ARENA KOBEが完成します。神戸ストークスにとって大きな変革の年になります。チームメイト、スタッフと前向きに取り組んでいこうと思います」と意気込みをあらわした。

プレドラッグ・クルニッチ ヘッドコーチ(中央)

プレドラッグ・クルニッチ ヘッドコーチ(中央)

そんなGLION ARENA KOBEや神戸ストークスのこれまでの道のりをさかのぼる企画展『GLION ARENA KOBE開業200日前企画展~TOTTEI(新港第二突堤)の歴史とストークスの歩み、新ホームアリーナ誕生へ~』が10月27日(日)まで、神戸海洋博物館2F企画展示室で開催される。

アリーナに導入される座席シートを先行体験する 渡邊翔太選手、谷直樹選手、山本楓己選手

アリーナに導入される座席シートを先行体験する 渡邊翔太選手、谷直樹選手、山本楓己選手

歴代ユニフォームや建築模型を設置

歴代ユニフォームや建築模型を設置

同企画展では、神戸ストークスの歴代の戦績や所属選手、歴代ユニフォームを展示。また、1995年に発生した阪神淡路大震災などをテキストと写真で振り返りながら、「GLION ARENA KOBE」が神戸の新たな歴史の1ページとなることが分かる年表も掲示されている。さらに、GLION ARENA KOBE、TOTTEI PARKの建築模型も設置。これらを観覧すると、完成がより待ち遠しく感じるはず。

 川島聖那選手らの直筆サインが入った選手紹介コーナーも

川島聖那選手らの直筆サインが入った選手紹介コーナーも

『大阪・関西万博』の開催、街の再開発などで変貌を遂げる関西。神戸アリーナプロジェクトも間違いなく「新しい関西の象徴」となるはずだ。

取材・文=田辺ユウキ

会場情報

新アリーナ「GLION ARENA KOBE」
所在地:神戸市中央区新港町130番1、130番2
敷地面積:約23,700㎡
延床面積:約32,300㎡
階数:7階
収容客数:約10,000人
構造:鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
竣工時期:2025年2月(予定)
開業時期:2025年4月(予定)
土地所有者:神戸市
建物所有者:NTT都市開発
運営会社:One Bright KOBE
設計・施工会社:大林組
コンストラクションマネジメント会社:山下PMC
 
「TOTTEI PARK」内緑の丘建築物概要
認定区域:神戸市中央区新港町 新港突堤西地区(仮)新港第2突堤緑地
施設立地:神戸市中央区新港町130番1、130番1地先国有地 南側先端部
構造:1棟2階建て 鉄骨造等
建築面積:約900㎡(予定)
建物所有者:One Bright KOBE
設計:畑友洋建築設計事務所

イベント情報

『GLION ARENA KOBE開業200日前企画展~TOTTEI(新港第二突堤)の歴史とストークスの歩み、新ホームアリーナ誕生へ~』
期 間:2024年9月12日(木)~ 10月27日(日)
会 場:神戸海洋博物館 2階 企画展示室
時 間:10:00~18:00(最終入館は17:30まで)
休 館 日:月曜日(祝日の場合は翌平日休館)
主 催:株式会社One Bright KOBE / 株式会社ストークス
入 館 料:大人(大学生以上)900円 / 小人(小・中学生、高校生)400円
<入館料のみで観覧可能>
※その他、開館状況や団体料金・割引等につきましては、神戸海洋博物館の公式HPをご確認ください。
HP:https://kobe-maritime-museum.com/guide.html

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連載『神戸アリーナプロジェクトを動かす人々』
誰もが気になるGLION ARENA KOBEの“中身”の部分を日々詰めている「神戸アリーナプロジェクト」に密着し、それぞれ担当業務の内容、さらにはパーソナルな部分にもスポットをあて、深く掘り下げる連載企画。
 
#1:2025年4月誕生「GLION ARENA KOBE」の“中身”を考えるキーパーソンたちは、いったいどんな仕事をしているのか
#2:「GLION ARENA KOBE」に携わる若手ホープたちはどのような経歴を歩んできたのか
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