明治時代の日本を揺るがした「千里眼事件」が題材 新派の子×玄狐 合同公演『千里眼の女』が開幕
新派の子×玄狐 合同公演『千里眼の女』舞台写真
2025年10月23日(木)サンモールスタジオにて、新派の子×玄狐 合同公演『千里眼の女』が開幕し、舞台写真が公開された。
大劇場を中心に活躍する劇作家・齋藤雅文主宰の演劇ユニット「新派の子」と、俳優としても活躍する石橋直也主宰の劇団「玄狐」。この度、二つの団体が手を組み、2週間に渡って「合同公演」を開催。古き良き日本の美をこよなく愛する二人の主宰が互いの脚本を交換し、互いの手によって新たな命を吹き込む、意欲的且つ浪漫的な公演となっている。
『千里眼の女』は、齋藤雅文が2009(平成21)年に劇団青年座に書き下ろした作品。今回、石橋直也の演出によって新たな生命が吹き込まれる。
御船千鶴子(槇野レオナ)
日本中が”千里眼”という能力の発見に沸いていた頃。
御船千鶴子の千里眼能力の実験に、帝大教授の福来友吉は没入してゆき、
事態は新聞というメディアの力で国中を熱狂させるショーとなる。
千里眼の発見という名誉に狂奔する人々。激しく対立する利害。
二十世紀の曙に燃え上がる炎は日本国の行く末を左右する大問題へと発展してゆく。
果たして、千里眼は存在するのか——
当時の日本を揺るがした「千里眼事件」を題材とした本作は、透視能力を持つとされた御船千鶴子と、その才能を世に広めようとした心理学者の福来友吉、二人の“心の交流”を中心に描かれる。
(左から)御船千鶴子(槇野レオナ)、新聞記者・橘四郎(喜多村次郎)
(左から)福来友吉(高橋邦春)、御船千鶴子(槇野レオナ)
公演レポート
”千里眼の女”御船千鶴子を玄狐の槇野レオナが圧倒的な存在感で見せ、”千里眼”の真実を求める学者・福来友吉を高橋邦春が情熱的で、かつ繊細に演じる。
もう一人の”千里眼の女”長尾郁子に鴫原桂、暑苦しくも熱い思いで”千里眼”の真相を追う新聞記者の橘に喜多村次郎という劇団新派の面々が、明治という時代の空気をまとって登場し、その役に生きる。
(左から)福来友吉(高橋邦春) 、御船千鶴子(槇野レオナ)
(左から)長尾郁子(鴫原桂)、長尾与吉(おのまさし)
(左から)新聞記者・橘四郎(喜多村次郎)、福来友吉(高橋邦春)
齋藤曰く「私の劇作の中で最も硬派で情熱的な難物」という『千里眼の女』。
新派の子主宰・齋藤雅文のドラマティックな劇作と胸を打つセリフの数々を、玄狐主宰・石橋直也がまばゆい光が印象的な演出で魅せ、自身も意外な役柄で出演。
(左から)新聞記者・橘四郎(喜多村次郎)、福来友吉(高橋邦春)
劇場でこの物語を目撃してみてはいかがだろうか。
なお、『千里眼の女』は10月27日(月)まで上演。10月30日(木)~11月3日(祝・月)は同場所で『わが家~或る作家とその妻そして女中の記~』が上演される。
公演情報
日程:2025年10月23日(木)~27日(月)
会場:サンモールスタジオ
演出:石橋直也
『わが家~或る作家とその妻そして女中の記~』
会場:サンモールスタジオ
演出:齋藤雅文
【
前売券/6,500円 当日券/7,000円
二作品通し券/12,000 円
※全席指定席
【STAFF】
舞台監督/大河原敦
舞台美術/阿部一郎
照明/池田圭子
音響/中島正人
音楽/野本健太郎
宣伝美術/比良坂かがち
制作/北田万里子
企画/新派の子×玄狐
(株)太田プロダクション
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