『スター・トレック BEYOND』J.J.エイブラムスがファンとの訴訟に言及「数週間でファンはまた短編映画を作る事ができる」
左から、ジャスティン・リン監督、ザカリ―・クイント、クリス・パイン、J.J.エイブラムス、カール・アーバン 『スター・トレック』ファン・デー
SFアクション映画『スター・トレック BEYOND』の日本公開が10月21日に決定した。上映に向け、ハリウッド パラマウント・スタジオでのファンイベントのようすが公開されている。
『スター・ウォーズ』と並ぶ人気SFを再構築した『スター・トレック』シリーズは、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のJ.J.エイブラムスが1作目『スター・トレック』、2作目『スター・トレック イントゥ・ダークネス』でメガホンをとり、世界中で8億5,300万ドルを稼ぎ出す大ヒットとなった。3作目となる『スター・トレック BEYOND』では、『ワイルド・スピード』シリーズなどのアクション大作で知られるジャスティン・リン監督がメガホンをとり、脚本は前作に引き続き、スコッティ役として出演もしつづけるサイモン・ペッグとダグ・ユングが務める。前作までのレギュラーメンバーも続投するうえ、新キャストとして『パシフィック・リム』のイドリス・エルバ、『キングスマン』で義足の殺し屋ガゼルを演じたソフィア・ブテラも参戦。さらに、インドネシア発のバトルアクション『ザ・レイド』での活躍で世界進出を果たしたジョー・タスリムも出演している。
現在YouTubeで公開されているのは、現地時間5月20日(金)にアメリカ・ハリウッドのパラマウント・スタジオにて『スター・トレック』50周年を記念したファンイベントのようす。 会場にはおよそ500人のファンが世界各国から集結。招待客は「なぜ自分がこのイベントに参加するべきか」を伝える50秒以内のビデオ映像を送るコンテストを経て選ばれた猛者たちだという。イベントは、特別に作られた宇宙艦隊の内部を模した会場で行われ、カーク船長役のクリス・パイン、スポック役のザカリー・クイント、ボーンズ役のカール・アーバンらキャストと、リン監督、製作総指揮のJ.J.エイブラムスが参加した。
各々が作品への思いを語る中、J.J.エイブラムスは、キックスターターで資金集めをし、YouTubeにアップされた20分のファンメイド映画『Prelude to Anaxar』とスタジオとの訴訟についても言及している。エイブラムスは「ファンが作った短編映画だけど、著作権侵害の訴訟が起きている。スタジオとファンの間でだ。監督にも話して欲しいけど、長年のファンでもある監督が怒ったんだ」とコメント。さらに「彼と話すと、これはファンに対して正統ではないと思った。ファンは今日みたいに祝ってくれる。ファンも『スター・トレック』の一部だから、スタジオに訴訟を取り下げるよう説得した。だから数週間でファンはまた短編映画を作る事が出来る」と、見通しを語っている。
続いてエイブラムスとリン監督は、同作の世界プレミアが7月20日のサンディエゴのコミコンにて行われることを発表。上映は世界初のアウトドアのIMAXスクリーンで、ライブのオーケストラを使って行われるという。ファンイベントに参加した全員がプレミアにも招待されることが伝えられると、会場からは大きな歓声が沸きあがった。
登壇したカール・アーバン、クリス・パイン、ザカリ―・クイント
ふたりが退場した後には、パイン、クイント、アーバンが登壇。 パインは「カークにとってまず浮かぶのは父の存在だ。カークが生まれた日に父が命を落とした。それで自分が何なのか彷徨って、会った事のない父を意識している。そのプレッシャーは大きいと思う。今作では彼は『自分』と向き合うんだ。エンタープライズのキャプテンとして、自分を越えていく。新しい戦艦には自由がある。船長として何がしたいか。仲間の幸せは何か。色んなドラマもあるんだ。そんなカークが観れて面白いよ」と説明。さらに「このシリーズは本当に面白い。この映画で一番に大切にしたのは、どれだけ面白いかだ。素晴らしい脚本で、カッコいいアクションで何よりも面白い。マーベルや他作品にない面白さだ」と自信をのぞかせる。また「みんなで笑わせ合って、僕の背中にサイモンが落書きしたりして笑わせていた。本当に楽しかった」と撮影を振り返っている。
アーバンも「個人的には、バンクーバーで撮影をしてロスでも撮って、お互いの関係性を深めたというか、一緒にいる事を強要されたな(笑)僕たち仲間は信頼し合っている。それがスクリーンで伝わると思う」とキャスト同士の仲睦まじい様子をみせた。 クリントは、昨年亡くなったオリジナル版のスポック役俳優レナード・ニモイさんに言及。「よく聞かれるよ、レナード・ニモイがいない撮影はどうかって。彼はこの作品の一員だし、彼の代わりはいない。亡くなったことを残念に思う。しかし我々は、彼の心を受け継いでいる。本作の一員として、全員が彼の精神や献身的な貢献を尊び、それを受け継いでいる。本当に寂しい。でも彼はそこにいる。そんな気がするんだ」と二モイさんへの敬意を表した。
『スター・トレック』ファン・デーのようす
この日、パラマウントは、ニモイさんに敬意を表し、オリジナル版が撮影された“ステージ31”のある通りを「レナード・ニモイ・ウェイ」と命名。ニモイさんの家族も出席して、ファンたちとともにシャンパンで乾杯した。その後も新トレーラーやフッテージ映像の特別上映、カクテルパーティも行われるなど、ファン大興奮のイベントとなった。
会場にはエンタープライズ号を再現したセットも
『スター・トレック』ファン・デーのようす
『スター・トレック』ファン・デーのようす
映画『スター・トレック BEYOND』は10月21日(金) 全国公開
(C)2016 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
製作:
J.J.エイブラムス 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(監督)『スター・トレック』(監督)『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(監督)
ジャスティン・リン 『ワイルド・スピード MAX』『ワイルド・スピードMEGA MAX』『ワイルド・スピード EURO MISSION』
サイモン・ペッグ(共同脚本)『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』(脚本)『宇宙人ポール』(脚本)
クリス・パイン (カーク)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』 『エージェント・ライアン』
ザカリー・クイント (スポック)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
ゾーイ・サルダナ (ウフーラ)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『アバター』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
サイモン・ペッグ (スコッティ)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』
カール・アーバン (ボーンズ)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『リディック:ギャラクシー・バトル』
アントン・イェルチン (チェコフ)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』 『ターミネーター4』
ジョン・チョー (スールー)『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』 『トータル・リコール』
イドリス・エルバ 【新キャスト】『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『マイティ・ソー』『プロメテウス』『パシフィック・リム』
ソフィア・ブテラ 【新キャスト】『キングスマン』
ジョー・タスリム 【新キャスト】『ワイルド・スピード EURO MISSION』
(C)2016 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.