中村倫也にハリウッド進出を勧める理由は「9割9分の確率で同じことができる」から 映画『日本で一番悪い奴ら』トークショー

レポート
イベント/レジャー
2016.7.6
左から、白石和彌監督、みのすけ、中村倫也

左から、白石和彌監督、みのすけ、中村倫也

画像を全て表示(3件)

7月5日、公開中の映画『日本で一番悪い奴ら』トークイベントが東京・新宿バルト9で開催され、キャストのみのすけ、中村倫也、白石和彌監督が登壇した。

『日本で一番悪い奴ら』は、覚せい剤取締法違反などの容疑で2002年に逮捕された北海道警察の元警部・稲葉圭昭氏の著書『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』の映画化した作品。「日本警察史上の最大の不祥事」と呼ばれる"稲葉事件"をモチーフに描き、悪事に手を染めた北海道警察の警察官・諸星要一の26年間の半生を、主演の綾野剛が狂気を持って演じている。

演劇集団・ナイロン100℃の看板役者であるみのすけは、主人公諸星を違法捜査へと追い込んでいく上司・岸谷を演じている。一方の中村倫也は、悪に汚れていく諸星に警察にはいった頃の純粋さを思い出させる新人刑事として登場する。白石監督は、みのすけの起用理由を「銃器対策課はコメディ要素があるパートなので、ナイロン100℃でいつも飄々としているみのすけさんが好きで、ハマるんじゃないかなと思った」と明かす。みのすけは、自身の役柄について「とてもやりやすかった」「セリフがスラスラ入ってくる感じ。岸谷の中では筋が通っているんだけど、言ってることがおかしい。そのままの自然体で演じた」と語っていた。また、白石監督は、中村の演じた新米刑事を「唯一の良心」と表現。中村は「諸星の若いころの新米時代にフラッシュバックというか、そういう役割でいたいと思って演じました」「新人で捕食されるような動物の眼をしてたけど、この後、組織の悪に染まっていくんだろなと思っていました」と役への思いを明かした。
 

左から、白石和彌監督、みのすけ、中村倫也

左から、白石和彌監督、みのすけ、中村倫也


それぞれのクランクイン初日に話がおよぶと、みのすけは、岸谷が諸星(綾野剛)と黒岩(中村獅童)とともにエレベーターで降りていくシーンを挙げ、「1回テストしてワンテイクでOKだった。その時に『この映画は成功する!』と確信した。その場の空気感が映像になることは、成功の秘訣だと思った」と撮影現場を振り返っている。一方、中村は、大規模なおとり捜査を決定する”日本で一番悪い会議”シーンについて語った。中村が同シーンについて「ほんとバカでしたね。なんだろう、これはっていう初日でした」と振り返ると、みのすけも「銃器対策課はナンセンスファミリーですよね。全員が間違っていることを本気でやっている。すごい楽しかったけど、俯瞰してみるとおかしいですよって」とコメント。さらに、白石監督が同シーン撮影時にあまりに笑いすぎて声が入ってしまったため、NGを出したというエピソードも飛び出した。

また、中村は綾野の提案でミネラルウォーターをかけられることになったエピソードなど、現場でいかにアドリブが豊富に取り入れられていたかを明かす。 白石監督と中村は、ネットドラマ『女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。』に続く、2度目のタッグ。白石監督は「芝居がうまいのは当たり前でスケール感がある」ということを、中村に対して感じていたことを明かし、「引き出しの多さもさることながら、同じ芝居を9割9分の確率で同じことができるんです。ぶれない芝居はやろうと思えばできる役者も多いのですが、テンションや新鮮さを保つのが難しいんです。でも、中村くんはそれができるんです!」と絶賛。さらに「ハリウッド俳優として活躍する条件の一つは、それなんですよ。だから、ハリウッドに進出しなよ!」と中村に提案する場面も。すると、中村は「監督が先にハリウッド進出して呼んでください!」と、逆に白石監督のハリウッド進出を熱望していた。

 最後に中村は「日本映画でなかなかみない映画です。バラエティに飛びつつも力強い作品になっています。いろんな人に見てもらいないなと思います」と作品の魅力についてコメント。みのすけも「原作を読んだときは、こんなものを映画にしていいのか?まずいんじゃない?と思ったんですけど、台本ができたときに、前半笑えて」と解説しつつ、「最近、こういうテイストの映画がなくなっちゃってると思うんですよ。悪いことやエロがいまは封印されていて、昭和から映画を観てきている人間は物足りないと感じる映画が増えてきている。この映画を観て、『蘇える金狼』を思い出したんです。なので、昔の映画を観るきっかけになったらいいなと思います」とアピールした。白石監督が「酷いものを見ることの快感ってあって、そういう映画を作りたかったです。個性豊かな実力派の俳優のみなさんに出演いただいたので力強い映画になったと思います。ぜひたくさんの人に観ていただきたいです」とあいさつすると、みのすけは「最近で一番の映画!抜きんでていると思います!」と絶賛の言葉でイベントを締めくくった。


映画『日本で一番悪い奴ら』は、全国劇場にて公開中。
 

イベント情報

映画『日本で一番悪い奴ら』 
 

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会


出演:
綾野剛 ・ YOUNG DAIS 植野行雄(デニス)  ピエール瀧 ・ 中村獅童

 
監督:白石和彌
脚本:池上純哉
音楽:安川午朗
原作:稲葉圭昭「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」(講談社文庫)
配給:東映・日活

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会
シェア / 保存先を選択