NY生まれの傑作二人ミュージカル『グーテンバーグ!ザ・ミュージカル!』本邦初演に福井晶一、原田優一が挑む

2017.2.7
ニュース
舞台

福井晶一、原田優一


福井晶一原田優一、『レ・ミゼラブル』をはじめ、数多くの大作ミュージカルに出演して来た二人が、このほどニューヨーク生まれの、ミニマムな二人ミュージカルの本邦初演に挑む。その作品名は『グーテンバーグ!ザ・ミュージカル!』 (Gutenberg! The Musical!)。これまでアメリカ、イギリス、フィンランド、オーストラリア、韓国、フランスで上演され、各国で称賛を浴びた。

福井と原田の二人が扮するのは、ブロードウェイを目指す“自称”天才クリエイター、ダグ(Doug Simon)とバド(Bud Davenport)。二人は、15世紀にドイツで活版印刷を発明した革命的印刷屋ヨハネス・グーテンベルクを描いた新作ミュージカル『グーテンバーグ!』を創作し、これをブロードウェイに進出させようと考える。だが、彼らには資金もなければ、パトロンもいない。

そこで彼らは、バッカーと呼ばれるスポンサーたちから資金を集めるための試演会=「バッカーズ・オーディション」を開催し、プロデューサー、劇場主、スポンサーらを招く。お金がないので、演じ手もダグとバドが兼ねる。しかしブロードウェイ用の大作を作ってしまったので、登場人物は20人以上に及ぶ。これをたった二人で、演じなければならないから、さあ大変!

……というメタ構造のコメディ・ミュージカルだ。実際の作者(および作詞・作曲)は、スコット・ブラウンとアンソニー・キング。2005年に初期のショート・ヴァージョンが作られた後、改作を重ね、2006年のニューヨーク・ミュージカル・シアター・フェスティヴァルで最優秀脚本賞と最優秀パフォーマンス賞に選ばれたことが契機となり、オフブロードウェイでの上演をきめた。

出演者は二人の俳優と一人のピアノ奏者のみ。小道具は主に帽子。各役名が記された帽子を演者が被ることで、観者がいま誰の役を演じているかがわかるシステムとなっている……が、それがあまりに目まぐるし過ぎて混乱をきたすかも?!

筆者は前述のニューヨーク・ミュージカル・シアター・フェスティヴァル2006で観たことがある。その時は、小さなスタジオのような空間で、クリス・フィッツジェラルドとジェレミー・シェイモスというブロードウェイの著名俳優が出演した。しかし開演前、演者が、しきりに「プロデューサー様は着席されましたか?」と客席に確認するし、舞台装置も帽子以外はほとんど何もない寂しい状態だったので、「この人たちは本当に支援者を探しているのだろう」と思い込んで観ていた。今思えば、その段階では、現実と虚構がないまぜになっていたといえるだろう。

筆者はさらにソウルで観たこともあるが、その時は、もはやショーアップが進んでおり、また、様々な色の帽子がグッズ売り場で販売されていた(もちろん買ってしまった)。

何はともあれ、「バッカーズ・オーディション」を劇に仕立てた形式と、20以上の役を二人で演じる劇中劇の面白さが相まった、最高に気の利いたローコスト・コメディ・ミュージカルである。音楽もなかなか聞かせる。日本版の演出家は、ミュージカル『フランケンシュタイン』や『シャーロックホームズ』、『フォー エヴァー!プラット』等数々のミュージカルを手掛けた板垣恭一。新大久保・Rʼs アートコートという小さな劇場で、福井晶一原田優一という魅力的な俳優を起用し、どこまで面白い作品に仕上げてくれるか、興味津々だ。


米英メディアの劇評より

「びっくりするほど素晴らしい作品だ! アンソニー・キングとスコット・ブラウンは自分たちが最高のコメディー作家であることを証明した」米The New York Times

「腹がよじれるほどの面白さを見事に完成させている!」 米New  York Magazine

「天才的な笑いが満載!」米New York Post

「愉快でバカみたいに笑える作品だ! 」米The Daily News

「星五つ!大型作品の 30 年の歴史よりも、もっと膨大な知恵と情報が詰まっている」米The Times

「彼らの作品は一人の天才が作ったものよりずっとマシだ。こんな作品を観た夜が素晴らしくないわけない!̶」英Daily Mail

「『グーテンバーグ』はミュージカルの形式と常識を吹き飛ばして、とてもスマートに解体と再構築を してみせた驚くべき作品だ」英The Observer


福井晶一プロフィール
北海道旭川市出身。 旭川実業高等学校時代は野球部に所属。4番ショートで主将を務めた。 高三の夏にTVで見た音楽座の『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』に感銘 を受けミュージカル俳優を目指し上京。1995年劇団四季の33期生として入所。在団中は多くの作品で主役を務め2012年劇団四季を退団。主な出演作『ウエストサイド物語』(トニー役)、『アイーダ』(ラダメス役)、『美女と野獣』(ビースト役)、『キャッツ』(マンカストラップ役)、『ライオンキング』(ムファサ役)、『レ・ミゼラブル』(ジャン・バ ルジャン役・ジャベール役)、『ジャージー・ボーイズ』(ニック・マッシ役)など
 
原田優一プロフィール
9歳よりTV、舞台、映画、ライブ、ダンス・イベントに多数出演。安定感のあるソフトな歌声と幅広く役をこなせる器用さを持ち、ミュージカルを中心に活動中。最近では、オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『bare』の演出や自身も出演する『KAKAI 歌会』や『ラ・イヨマンテ』などの構成・演出も好評を得ている。主な出演作に、『ミ ス・サイゴン』(クリス役)『レ・ミゼラブル』(ガブローシュ役、アンジョルラス役、マリウス役)、『ラ・カージュ・オ・フォール』(ジャン・ミッシェル役)、『GEM CLUB』、音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』(岡野貞一役)、『TARO URASHIMA』(深海王子役)等。

公演情報
『グーテンバーグ!​ザ・ミュージカル!』
 
■日程:2017年3月17日(金)~3月20日(月・祝)
■会場:新大久保・Rʼs アートコートト(労音大久保会館/東京都新宿区大久保 1-9-10 TEL03-5273-0806)

 
■訳詞・日本語上演台本・演出:板垣恭一
■出演:福井晶一・原田優一
■ピアノ:桑原まこ

 
■原作:アンソニー・キング(Anthony King)&スコット・ブラウン(Scott Brown)
■翻訳:工藤紅
■振付:当銀大輔
■演出助手・美術・舞台監督:小形知巳
■照明:中村嘉雄
■音響: 制作:鈴木里咲
■アシスタント・プロデューサー:杉本宏、岡田徹也
■プロデューサー:坂紀史、宋元燮
■企画・製作・主催:株式会社ショウビズ、conSept
■公式サイト:http://www.gutenberg-jp.com/
 
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