古沢良太脚本&マギー演出による3年ぶりの本公演 TEAM NACS『悪童』東京公演が開幕
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森崎博之、安田顕、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真の5人による北海道発の演劇ユニット「TEAM NACS」。彼らの約3年ぶりとなる本公演『悪童』の東京公演が、26日にEX THEATER ROPPONGIにて開幕した。
これまで、メンバー自らによる脚本・演出で公演を行ってきた彼ら。今回は、脚本に古沢良太、演出にマギーと、初めて外部のクリエーターを迎えて送る。
物語の舞台は、閉鎖され廃墟となったレジャーセンター。そこに一人の男(戸次)が立てこもるのだが、彼の要求は、かつて中学時代に同じ卓球部だった仲間(森崎、安田、大泉、音尾)を全員集めるというものだった。果たして彼の目的は一体何なのか……? 5人の“悪童”たち人間ドラマが描かれる本作。事前情報があまり出せないというほどにストーリー展開が2転3転する、古沢ならではの緻密な会話劇だ。
各方面で多彩な活躍を見せ、今回が、3年ぶりの本公演となった5人。報道陣から「自身にとって本公演の位置づけは?」と問われると、音尾は「仕事の一つです!」とキッパリ。リーダー・森崎からツッコミを受けるものの、音尾は「仕事ですけど、その中でも一番大事な仕事」と付け加えた。
さらに、公演日程は売れっ子・大泉のスケジュールに合わせている?という質問が飛び出すと、大泉は「そんなことないですよ。今回は、リーダーの農作物の収穫に合わせたスケジュールですから」と否定。芸能活動とともに農業を続ける森崎は「9月以降は北海道では、ジャガイモや玉ねぎなど、いろいろな野菜の収穫期に入りますから。それまでに公演はきっぱり終わらせないと」と熱弁してみせた。
初めて、古沢&マギーという外部クリエーターを迎えた本作。大泉はその経緯を「ずっと前から、一度は実力のある脚本家と演出家に、5人を演出してほしいというのはあったんですけど、まだ早いんじゃないかという考えもあった。でも、前回公演をやった時に、だんだんNACSの芝居も定着してきたように感じられたし、そろそろ外部の方でガラッと変えてもいいんじゃないかなと思ったんです」と明かした。
この試みに、メンバーたちは「お客様からの感想では、とても喜んでくれているようです」(安田)、「マギーさんはわれわれと年が近いし同じような感覚で接してくださるので、稽古から本番に至るまですべて楽しかったですね」(戸次)、「マギーさんは非常にわれわれを転がすのがうまい」(大泉)とそれぞれに手応えを感じている様子。
一方、これまで主に作・演出を務めてきた森崎は「私の演出では、ほかのメンバーからの意見に納得できない時には険悪になってしまい、稽古が円滑に進まないこともあったんですが、今回はものすごく円滑な稽古と円滑な本番で評判も上々……、非常に複雑です!」と心境を吐露したが、「強い手応えを感じているし東京も大丈夫だろうと、自信が芽生えてきました」と胸を張った。
来年には20周年を迎える彼ら。森崎は「今後も5人で舞台に立ちたいというのは変わらないと思います。おじいちゃんになるまで続けたい。(20周年に向けては)東京公演が終わったら鋭意考えいきます!」と力強くコメントした。常ににぎやかな会話が飛び交う5人だが、大泉は「大学生気分というわけではないですけど、いまだに中学生レベルの会話で笑ったりはしますね。親友とは言わないけど、1年で一番笑わされるのはこいつらかもしれないっていう不思議な関係ですね」と彼らならではの関係性を語った。
また、4歳になる大泉の長女が舞台に興味を持っていることを明かし「歌舞伎みたいに娘に襲名させるのもいいかもね。ウチの子だったらいいんじゃない? ひょっとしたら6人になるかもしれませんね」と話したが、このアイデアには、ほかのメンバーたちは「ん〜」と苦笑していた。
公演は、9月6日(日)まで。
場所:EX THEATER ROPPONGI
日程:2015年8月26日(水)~9月6日(日)
脚本:古沢良太
演出:マギー
出演:TEAM NACS(森崎博之、安田顕、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真)
公式サイト: http://www.teamnacs.com/
※TEAM NACS第15回公演「悪童」千秋楽ライブ・ビューイング
(カーテンコールを含む最終公演の模様を全国の映画館で)
日時:2015年9月6日(日) 14:00
会場:全国各地の映画館
詳細:http://liveviewing.jp/nacs-akudo/